詩人:どるとる | [投票][編集] |
乳白色のスカートが揺れる
夏の晴れた空の下で青い屋根のような
青い空に白い雲が浮かぶような
そんなありふれた日に
白いスカートなびかせて君が笑う
さも楽しそうに
君と出会ったのは大げさな奇跡
しかも超ド級の奇跡なんだよね
白いスカート風に舞い上がる
僕はすかさず下心を押さえ込む
ああ 君よ
大人になった君よ
美しくなったね
幸せの鐘楼は鳴る
君を祝福する声が
僕の耳には届かない
君の隣で笑うその人にすべてたくすよ
白いスカートの揺れるころ 僕は永久に君を遠ざける
会いたくないんじゃない
会えないんじゃない
会ったらいけないんだ
心が壊れてしまうから。
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夜が来て
朝が来て
その繰り返しの中で
いつか僕は死ぬ
短絡的な考えとちっぽけで安っぽいプライドをぶら下げながら
今日も強がりをバネに前へ進む
新しい携帯がまた出たよ
新しいゲームもまた出たよ
新しい恋人だけはずっといないよ
ひとりぼっちの夜はまだまだ続くよ
君が隣にいた
あの頃の記憶は
思い出すたび
胸に痛いから
思い出したくないんだ
あたたかいコーヒーを冷めるまで
語り合った日々よ
秋風にお揃いの黄色いマフラー揺れて
僕はいつの間にか
君の面影を探してた
涙の止め方を誰か
教えてよ
どうすれば
忘れられるのだろう?
あんなに幸せだったのに今は僕はひとりぼっちで君の幻影ばかり追いかけているのさ
これは単純な恋じゃない もしかしたら運命と呼んでもよかったくらいの大げさな恋だから
忘れられるわけなんてないのはハナから知っていたよ
ある冬の恋物語
タイトルミスだね
でもその中には
沢山の涙と笑顔が
宝石のように
輝いている思い出さ
凍える指先
それはやがて
汗に濡れた
気づけば緑の中
並木道にふと立ち
君を思い出してた
ああ夏なのにマフラーなんてカバンにしのばせて。
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僕は君のことを
世界一愛してるけど
君はどれだけ僕のことを愛してくれてるかな
頼りなくって
弱虫で
何もできやしないけど
頼りにしてくれてるかな
期待はかなえられてないけど
今日も夜明けがあっという間に夕焼けに変わり
僕は少しだけ
涙腺がゆるんだ
君の笑顔はどんな過ちさえも包み込んでしまうようなまばゆい光を放っていた
やさしさ100%の愛で君は僕を愛してくれるから
やさしさ100%の愛で僕も君を愛してあげたい
少しも遠慮や手加減なんかしないで惜しみない愛とやさしさで君の悲しみや抱く悩み迷いとともに闘いたい
やさしさ100%の笑顔が僕の瞳にうつり
夜景をバックにあふれる涙ににじむ月
言葉は死んだように何も出てきやしないけど伝えたいよ
ありがとう
ありがとう
愛してる
愛してる
ずっといつまでも
いつもいつまでも
やさしさ100%の愛はここにある。
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僕が君にできることは
多可がしれてるから
特別なことはせずに
ただそばにいてあげるよ
晴れた日も雨の日も
いつでも君を好きでいてあげるよ
威張ってばかりで
強がってばかりで
ほんとうは弱虫で
誰より涙もろい人なのに
君の前だとなんだか
みじめなところ見せまいと強がったり威張ったりしてしまう
だめな僕が出しゃばるよ
きっと僕が君にできることは探しさえすればまだまだいくらでもあるのに
強がるくせに泣いてばかりで何もできないと弱気な僕がいるんだよ
君は優しいから
いつでもあなたがそばにいてくれさえすればいいよと強がるけど
お互いに強がっていては仕方ないよね
だからそろそろ強がるのはやめてさみしいならばそのさみしさ隠さずに本音を打ち明けあおうよ
たとえば僕と君だからできることを探してゆこう
きっとあるはずなんだ
永遠という言葉の重さは曖昧だけど
ただひとつわかるのは僕はまぎれもなく
君をこの世界で誰より愛していて
君も僕をかぎりなく愛していることだけは
永遠だから
僕はあたりまえに今日も明日も君を愛す
そして君もあたりまえに僕も愛してくれる
時とともに少しずつ変わりゆく街並みとは違ってさ
いつまでも変わらない気持ちで僕らは生きていく
明日もそこにいる
君を愛するために
僕がそこにいる
たとえば 何が大切でもやるべきことを探せといっても
かけがえないものは
誰より大切な人がそばにいて 笑っていてくれること
僕が君にできることは
君が僕にできることで
たとえばそれは簡単なことだと気づいたよ
誰より僕が君を好きで
いつまでも変わらないでいれば
嘘みたいにふたりは幸せになれるんだ
だから僕が君にできることはただそれだけ
僕ができることはいつまでも君が知ってる僕で居続けること
僕はわかったよ
愛というひとつの宿題は答えなんかないからふたりで解いてゆくもの。
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夜明けにはまだ遠く
夜と呼ぶには大げさ
な灰色 中間色の心
悲しみは降り止まない雨になって
降り続くのに
それを避ける傘もなく
冷たさがストレートに
芯まで伝わるよ
ただそばにいることだけしかできない僕だけど
気の利いたことさえ言えない僕ならば
きみのそばにいてあげることこそが何より僕にできる精一杯だと思うから
そばにいてあげるよ
そばにいさせてよ
そしてひとりぼっちの夜を終わらせて
男泣きさせるような地味なさみしさも
切なさも素直に僕は今まで我慢してきたから
これからは我慢なんかしないできみの前で泣いたり甘えたりできるんだね
いつも
いつもいつも
僕は君に感謝してるよ。
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なにものも近づけさせない
サンドイッチからはみ出したレタスみたいな詩
今日も描く
だれよりも不器用に
そして
だれよりも円滑に
素早いタッチで
あふれる思いを込めて
たとえばありがとうのそのかわりに。
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見直すべきところも
そのまま
散らかった部屋も
そのまま
変わらないままだよ
ダラダラとした僕の生活は万年床の下に積もったホコリが物語ってる
誰とも関わりあいにならないなら
この部屋はまるで
大海原を漂流する
船のようなものだね
南の窓から風が吹いて
東の窓へと抜けてゆく
安らぎに満ちた夕暮れに
僕は漂流者
孤独な人
できるなら
このまま
誰にも愛されず
死ぬ時も
誰にも看取られず
たとえば深い森の奥で息絶えたい
見直すべきところも
そのまま
散らかった部屋も
そのまま
片付かない日常
落ち着かない心情
僕は漂流者
明日から明日へと
たださまよう船のたったひとりの乗組員だよ
この部屋は漂う
暗くさみしい夜の海上を
明かりも点さず
沈むのを待つように
時の波に揺られ漂流する一室。
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僕がただひとり
憧れの的にしてる
偉大なるあの人
サインも持ってる
僕はただひとり
夢に見ている
いつかふたりで
語り合いたい
いくつもの夜が過ぎて
いくつもの年をとって
いくつもの時が経って
ふと立ち止まって息を整え気づくころ
偉大なるあの人は
さらに偉大になる
空の上のそのまた上
さらに届かなくなる
遠く 遠く 遠くなる
偉大なるあの人は
僕の中で神になる
雲の上のそのまた上
さらに会えなくなる
遠く 遠く 遠くなる
偉大なるあの人よ
いつか会うという
野望は捨てないよ
有名でも地道に
近づいて行くからね
少し乱暴にスライディングしながら
滑り込むよ
あなたのふところ
偉大なるあの人よ
僕はずっとあなたに憧れたまま長い夢の中で終わらない夢を見ています
あなたにドキドキしています
それは言葉では言い表せられないくらいとてつもない度合いです
偉大なるあの人よ
テレビの液晶に
あなたのお顔がうつるたび僕はハラハラしています
偉大なるあの人よ
いつか どこかで。
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ルールばかりのこの世界で自由なんてあるのかな
お利口さんになって
ルールを守って
赤信号の時は青になるまで待っていて右と左も確かめて
秩序と節操を持った
僕は非の打ち所のない完璧ないい人です
あからさまに正義をぶら下げた
ヒーローなんて今時流行らない
少し悪びれた
どこかダークな人の背中に憧れるこの頃
僕も遅咲きだけど大人になったな
昔好きだったヒーローはひたすらルールを守ってた
でもそんな僕も汚れてしまったよ
金汚いし ギャンブルにのまれた愚かな大人でヒーローからはほど遠い悪役にも満たないチンケなやつさ
僕が思うヒーローは
いつでもみんなのためにいて
困っていればすぐさまどこかから飛んできて助けてくれる
誰からも愛される
そんな存在だったのに
僕はヒーローになれなかった
僕はヒーローになりたかった
べつに特撮映画のようなヒーローじゃなくたって
誰かから信頼されるような大きな背中のヒーローになりたかっただけなのに
僕が思うヒーローは
僕自身が殺してしまったようなもんだね
鏡にうつる僕の姿は
まるでドラマによくあるような
通りすがりのエキストラ
なんの配役も与えてもらえない
たまたまそこを通っただけのどこにでもいる人
花屋の角を曲がり
奥へと入った
アパート住まいの
チンケなヒーロー
憧れはくずかごの中
ゴミに埋もれた夢
僕が思うヒーローは
もうここにはいない
僕自身が消し去ったから
誰の助けにもならない
邪魔者にしかなれない
やさぐれたヒーロー
その末路。
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夢のような幻のような素敵な光が
僕を包み込む土曜日
目覚めたらいつもの部屋だけど
なんだかどこかが素晴らしい1日さ
いいことがありそうなそんな気がするから
妙にウキウキして
思わず笑ってしまうよにっひっひ
太陽がくれた陽射しの上 咲いたひまわり
幸せは願う者にだけに与えられる財産
向こうから訪れるのを待つよりこちらから馳せ参じましょう
幸せを迎えに行こう
たとえばね暗い路地裏の陰に咲いた花にだって
気づけなければ
損だよね
だから 目を凝らして僕はいつでも小さな幸せさえ見逃さない
真夏の暑い陽射しにフラフラするフライデー
アイスばかり食べて
お腹を痛めて
せっかくの休みも台無しじゃ仕方ない
たとえば幸せは屋根の上に 見つからないところにあるから
ちょっと背伸びをしてみれば ほらねすぐに見つかるから
探してみよう
君の幸せを
太陽がくれた陽射しの上 咲いたひまわり
幸せは願う者にだけに与えられる財産
向こうから訪れるのを待つよりこちらから馳せ参じましょう
幸せを迎えに行こう
日に焼けた肌を
見せ合い笑う僕らは
それぞれの思い出を胸にまた風に吹かれていく
夢のような幻のような長い夏の日々が
ほら少しずつ
ゆっくりと
消えてゆくまで
僕はここにいるよ
汗をかいた
シャツなど脱いで
半分裸で空を見上げて
深い深い夢の中
意識半ば 風鈴の音を聴いている
セミしぐれが遠ざかってゆく
誰かの楽しそうな声が通り過ぎてく
そんな夏の日々
万華鏡からのぞく
キラキラ光る世界
青空と白い雲
一面のひまわり畑
それだけで
それだけで
夏になるね。