詩人:どるとる | [投票][編集] |
君と一緒にいる時
ああ ぼくは思う
大事な人を守れと
父から教わった
それだけはわかる
頑固なオヤジの堅い石頭をかち割る見えないバットが欲しい
でもねそんなのはこの世界のどこにもない
教養のない人
やる気もさらさらない人
ただね君ってただひとりの人を愛すことだけ好きな人
口下手なぼくが精一杯紡ぎ出した
愛の言葉 甘美なる調べ
ラブリー ベイビー
ラズベリー ブルーベリー
甘い甘い甘い甘い
甘い誘惑にめまいをもよおして今にも
初夜をむかえたい
なんてね
おそまつさま!
詩人:どるとる | [投票][編集] |
いても邪魔なだけかもしれないけど
いられてもなんの役にも立たないけど
君のそばにいたいよ
君のいちばん近くで君の顔を見ていたい
何度話しても
何度向き合っても
これだけはわからないね
ふたりが向かうべき
善なる未来
ただそばにいるだけが今はぼくの精一杯なんだ
それを君が許すなら
明日も同じことの繰り返しさ
君がぼくを抱きしめて
ぼくが君を抱きしめて
そしてふたりの悲しさや淋しさを分け合う
星の数ほどの悲しみを数えても
いくら数えても数えきれない涙
たまには忘れてさ
楽しいこと
探しに行こう
見つけよう
時間があるなら
少し遠くまで
なんのための時間なのかな
君を愛すための時間さ
大きな理由はわからない
生まれた意味も生きている理由も
だけれど今はきっと
君と一緒にいることがぼくが生きている理由で生きていることの証なのさ
このからだに絶え間なく流れてる血潮に誓って君を永遠に愛すこと約束するよ
眠れない夜は
夜が明けるまで
話し相手にもなるし
君が望めばいつでも
優しい言葉かけてあげるよ
ふたりがここにいることが誰かにとってのあたりまえでも
ぼくらにはそれ以上の大きな意味がある幸せの形なんだよ
悲しみはどんな日にも心の中の鏡に映る
そして涙は流れる
仕方ない
だけれど楽しいこと
なるべく考えて
生きていこう
悲しいことより
楽しいこと考えたほうがいいじゃないか
何をするための
何を成し遂げるための人生なのかな
ぼくは思う
君を愛すことがたとえばぼくが選んだ
生きている理由で
そして
生きていく理由だと
自信をもって言えます
それはすなわち
ぼくがいることの証
いなくてはならないことの証
君を守るための誇り
君だけのヒーローの証
かっこわるいし
不器用だけど
君を愛すことだけが
ぼくをこの世界にとどまらせてくれるただひとつの答。
詩人:どるとる | [投票][編集] |
光と影の狭間で揺れる心
落書きで描かれた棒人間のような表情のない顔でこちらを睨むあなた
大切なものなど無いよ
あるのは
嘘のない真実
ノストラダムスは語る
明日の災いを
ほら恐怖の大魔王がぼくの心を滅ぼした
色のない真実など
なんの意味もないから
捨ててしまえ
心の闇は押し寄せる波のように時には引いて時には牙が出る
ほらね 傷つく誰かと傷つけられる人が向き合う 毎日。
詩人:どるとる | [投票][編集] |
ぼくの胸の中
ぽっかりと穴があいている
まるでドーナッツみたいだね
でも目には見えない穴なんだよ
切ない恋の終わり
君がつぶやいたさよなら
ぼくになんの不満があったのかな
思えば不満だらけだね ぼくの全部
欠陥だらけ まるでドーナッツ。
詩人:どるとる | [投票][編集] |
夕暮れにふたつ
細長い影を並べて
8月も中頃になれば花火を買って帰る
夕飯のあと
家族みんなでやろうと毎年のように誰かが言うのです
振り返ればそれはまるで夢のように
花火が散るのと同じにおぼろげな記憶
どうでもいい過去は自ずと消え去り
大切な思い出だけが胸の中にいつまでも残り続ける
それとは逆だから
悲しいんだね
どうでもいい過去ばかりおぼえてて
肝心な記憶はなぜだか薄らぼやけているんだよ
今年も花火やろうか
言い出したのはぼくだったよ
年老いた父と母
そしてふたつ年下の弟
あの頃の思い出を思い出す
少しずつ 少しずつ
引いてゆく夏の暑さ
秋の風 吹くころはもう
夏の暑さは坂道を下るように坂道の下から見上げるような遠い過去だよ
まほろばの夢
花火の音 遥か
日はのびて
五時にもなれば
街は闇の中
暗い海の底
有明の星がまたたくように光る
そしてまた
耳をすませば
風鈴の音が聴こえる
懐かしい夏がよみがえるのさ。
詩人:どるとる | [投票][編集] |
答えのない問いかけにぼくは
何十年も苦しめられている
もう何度時間を費やしたろう
もう答えは見つからない
そんな気さえするんだ
追いかけて
追いかけてゆく
終わらない
夢と鬼ごっこ
つかまえたと思ったらすぐに逃げられる日々
そしてまた
追いかけてゆく
続いてゆく
夢との鬼ごっこ
答えのない問いなどないのさ
そう信じて向かう
明日は光り輝くものであれ
今はただ信じるだけだよ。
詩人:どるとる | [投票][編集] |
夜明けが訪れ
また騒がしくなる街
人の波ももどり
また誰かの足音が絶え間なくアスファルトを行き交う
混雑する道路
アリみたいに十字路を埋め尽くす人 人
ぼくはというとあいかわらずで
肩から夢をぶら下げて 歩いている日々
道はまだまだ続くよ
このままどこまでだって太陽が沈まないかぎりは
旅立ちはいつも
立ち止まったそこからはじまる
昨日の続きで
しおりを挟んだ
ページから
ほらねまた
夜が明ければ
いつものぼくが
いつもの場所で
変わらない営み繰り返す
夜明けが訪れ
また人でごった返す
そして日が暮れれば
また人影すら消えて
ただ闇がどこまでも終わらない夜がやってきて
夢の中へぼくを導く
星がキラキラ光る
切なさは変わらないね
何歳になっても
あとどれくらい
あとどのくらい
生きれるかな
こんなこと
繰り返せるかな
なんてこと考えながら
歩いている日々
今日も不安の真っ只中
十字路のように混雑しせめぎ合う心の中葛藤
朝が深い霧の中からあらわれ
太陽が輝き出すころ
おじぎする人 人
打ち水がアスファルトの温度を下げる
なんてことのない1日が浮かんでは沈む日々
ただそれだけの毎日
旅立ちを繰り返す日々
帰る場所はいつも
昨日立ち止まった場所
そして目覚めたらまたそこから旅ははじまる
消えない記憶がよみがえる様に。
詩人:どるとる | [投票][編集] |
確かなものなんて
数えるほどしかなく
不確かなものばかり
沢山あふれてる
今日も空は晴れてはいたけど
ぼくの心は人知れず
雨が降り続いていた
ああ
平凡という幸せに
すべてごまかされてしまうよ
これ以上ないようなおだやかな波にはこばれる
貝殻のようにゆらゆら揺られて
何も言えずにいる
ぼくは誰から見てもきっと幸せなのに
それでもまだ
どこかが満足できないよ
こんな気持ちは贅沢なのかな
でもそれは確かなことなんだ
幸せすぎて戦う必要がなくなっていつしか戦い方忘れた戦士のように
刃は意味のない
ただの刃物になってしまった
プライドなどという言葉は最早暗い海の底
幸福というのも
行き過ぎれば
絶望にも思えるね
沈んでく心
青 一色に染まる
日が傾けば
太陽は夜の腹の中
夜の胃液で溶けた意識の中で見た夢はただおぼろげにぼくを間違えなく朝へ連れて行く
そして目覚めるころにはまた幸福があたりまえな顔をして微笑むでしょう
そして争いのない
平和な生活は続く
優しさだけ
カバンに詰めて
出かけてゆくよ今日も。
詩人:どるとる | [投票][編集] |
月のゆりかごに揺られている夜
静かな闇の中
安らえる心地
月のゆりかごは程よく揺れる
華やかな町を外れ
ちっぽけな団地さえ照らす月明かり
誰も居ない公園
風に揺れるブランコ
そして舞い上がる落ち葉
月の光に照らされて
包まれて
君が隣に居れば
完璧なのにね
ぼくにはそんな人はいやしないよ
でもどこか
優しい気持ち
おだやかな夜、零時
月のゆりかごは止まらない
一定の速さで揺られている
ぼくはすやすや夢の中
どんな夢見てるのかな
朝目覚めたら全部
忘れているだろう
月の光が雲に遮られ
闇が深くなったら
もう寝る頃合いさ
月よ おやすみ
ぼくは寝るとするよ
明日もこの窓辺に
顔を出しておくれ
月よ おやすみ
今夜もありがとう
明日もこの窓辺で
お話をしよう
お話をしよう
閉じるまぶたと
途切れる意識
優しい闇の中
夢が遊び出す
太陽が昇る
夜明けまで
ゆりかごは
ぼくをのせて揺れる。
詩人:どるとる | [投票][編集] |
不器用で何もできやしないけど
そばにいるくらいならお手のものだよ
どんなふうに
愛せばいいかな
目を見て話すのは苦手だから
背中で語らいあう日々
伝わる確かなぬくもりがこのぼくに光をくれる
この世界ではじめてにして永遠を感じたたったひとつの出会いがぼくの心に虹を架けたよ
あいかわらずぼくは不器用で
あいかわらず会話もあまりなく
ぎこちない恋だけど
そばにいる時間が
ぼくらにはきらめく宝石の時間だから
本当のことは背中をとおしてわかるよ
だから背中で語らいあう日々は続くよ
このまま 果てしなく
たまに目が合ったら
恥ずかしくなって
口づけしてごまかすぼくはまだ夢の途中
覚める気配はみじんもないよ。