詩人:どるとる | [投票][編集] |
ねぇ 誰にいうわけでもないけどひとりごとと受け取ってね
いつもより切ない夜さ
いつもより悲しい気持ちさ
ほんのちょっとなんだ
そのちょっとで心はふるえたりふるえなかったりするんだ
たしかなことはそれだけ
たしかなことはそれだけさ
ぼくがいつしか産まれたように
ぼくがいつかは死んでゆくように
形あるものすべてにある始まりと終わり
それだけさ
わかってることは
無知なぼくに唯一
知らされてることは
それを前提にいつも生きるんだ
仕方ない
仕方ないと
あきらめたりしながら
運命と割りきる
だから切ない夜は
だから悲しい夜は
訪れる
疲れ果てた人の心に。
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大好きな人の横顔に
つかの間 かげりがさす時は
ぼくの出番さ
さあ慰めてやりなさい
努々ひとりで悩ませるな
孤独なその丸まった背中に
不安げにかける大丈夫?の声にだって
確かな温度があるならそれはきっと君とぼくを繋ぐ最も丈夫な糸になるのだろう
君の横顔が悲しく見えた日は君がもうこれ以上悲しくならないようにつとめるべきだろう
君の横顔が正面を向く前にぼくはその横顔から見て取れるだけの涙を乾かしておくひつようがある
濡れたほほに
あふれる涙
それは音もなく
黙ったまま
地面に落ちるから
気づきづらいのさ
だからこそ君の横顔にぼくはすべての神経をそそぐ
今日も君の横顔から目が離せない
今日も君の横顔にはどこかかげりがあるようでならない
変な癖がついたようさ
やっぱり君は
横顔よりも
正面を向いて
笑った顔が
いちばん誰だって
素敵さ
だからこそ
だからこそ
ぼくは君を悲しみからも守らなくちゃいけないんだね
この世界でいちばん
誰より 愛する人だから
この地球でいちばん誰より 大好きな人だから
君の横顔にそんなこと思う今日もぼくはささいな君のしぐさに変に神経質になってしまうよ。
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今我は静かなる雄叫びをあげる
夜の最果てから
少しも響かない
小石さえ動かせない
静かな雄叫びをあげるのです
20年の歳月を過ごしてきたぼくという人にはこれからさてさてどんなことが待っているのでしょうか
予想するのは簡単だけど的外れなイメージなら無意味だね
未来に希望を持ちましょう
何かをひたすら信じましょう
すべての人を愛しましょう
ルールや決まり事を守りましょう
きれい事をいえばきりがないけど
汚れたからこそ見えた何かもあるのだから
きれいなだけではわからない喜びがあるのは確かだね
不確かなのはぼくや君がこの世界に生まれた理由だけさ
そうそれだけさ
窓を開けてみてごらん
きっとそこには素敵な星空が…
もうやめよう
信じることでは救われない夜もある
この傷は深いから
治らないのはもう
ずっと前から
知っているのさ
記念すべき20回目の雄叫びは
ブラックホールに
吸い込まれる
無声無音の世界に
こだまする
静寂の中に咲く言葉
我はそんな言葉たちを生むいわば詩人の名をかりた愚か者
戯れ言さえきれいに見えるよ
おかしな具合に世界が輝くよ
ああ輝くよ
まさに今。
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たとえば世界でいちばん大好きな人と手を繋ぐ
それは最高に幸せなことでしょう
けれど大嫌いな人とも手を繋がなくてはならない時もあるね
それは仕方ないね
悲しいことも免れないね
切ないことも免れないね
悲しみに触れてこそわかるものがある
切なさに触れてこそ見えるものがある
そう思ったのは
つい最近さ
だからすべての人と手を繋ぐ
ぼくはすべての人と手を繋ぐ
すべては手を繋ぐことから始めよう。
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幸せについて何かと考えれば
何かなと首をひねる僕がいるだろう
幸せは人それぞれ
大きさも形も違う
だけれど共通するのは笑えているときが幸せだということ
幸せには笑顔がつきものだということ
幸せだから微笑む
微笑むから幸せ
僕には今不安もある
だけれどそれを忘れてしまうくらい幸せの光に照らされている
幸せなことばかりじゃない
帰り道はあいかわらずさびしい
手をつなぐ人もいやしないけど
だけどひとたび天気にめぐまれたら涙は乾いて笑顔が幸せを呼ぶだろう
幸せだから微笑む
微笑むから幸せ
微笑みが幸せを呼び
幸せが微笑むを呼ぶ
微笑みがなくても
幸せがなくても
幸せになれず
微笑めはしない
ほら 今 君はほほえんでる
そして僕もほほえんでる
最高に幸せな時なんだろう
微笑みがすぐ傍にあるから
微笑みが顔に咲いてるから
明日もその余韻が続くこと願いながら
今夜は眠ります
幸せが咲くときを
夜明けをいっしょに
ただ待ちながら。
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ため息つくと
メガネが曇って
せっかくの綺麗な夜景も見えない
でも見えないほうがいい夜もあるから
見えても見えなくても変わらない夜もあるから
働く人は今日も
おなじみの悲しみ 背負ったまま
足取りもおぼつかず 家路までふらふらで向かう
誰も味方などしてくれない
わかってるよ
ただそれが
ただそれが
ひたすら悲しいことも
それでも
頑張ってるんだ
生きているんだ
何があっても
これだけはと
これだけはと
いつも
どんなに転んでも
立ち上がって
涙押し殺して
歯を食いしばって
働く人は今日も働く
帰り道
何者かが
僕の背中に
たくさんの
悲しみを
背負わせるよ
僕を見る人の目が冷たいことも
僕の心が貧しいことも全部
わかってるよ
ああ それでも
愛想だらけ
嘘ばかり
あふれるこの世界で汚れずにいるのは難しいだろう
だから時には
ピエロの化粧を落として
そのふざけた笑い顔を取り去って
働く人の苦悩を怒りに変えて
理不尽に立ち向かう
そんなこともひつようなんだぜ
働く人よ おまえが背負う悲しみ
それは誰にも嘲られない悲しみだから
ずっと強がりでも
仕方ないとあきらめることは全然ない
めぐる明日に希望をもっていてももっていなくても
働く人にはどんな希望も小さなものに見えてしまうから
つかの間の安らぎの中にある永遠に消えない愛に語りかける幸せがなんとももどかしい気持ち
夜空を見上げて
ポッケに手を入れて
よくある構図の中
切なさだけは
リアルに際立つ
そんな夜の途中
目をつむると
もう朝だった
そんな時間の速さにおびえる真夜中
枕を抱いたまま
働く人は明日も
ただ働く人
平凡に身を置く人。
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お互いにわがままを言い合いながら
どちらとも一歩も引かない終わらないゲーム
白黒つかないしたしてないの繰り返し
コーヒーも空気も冷めた
優勢な立場になると
君はいつだって
僕を泣き落としで打ち負かす
裏表のあるオセロのような人
気まぐれな態度で僕を振り回す
オセロってゲームは白と黒のコマをただ盤上に置いていくだけの単純なゲームじゃない
油断してると逆転されてひっくり返される
僕らの関係もそんな単純なものじゃない
コーヒーなんて飲んでいる暇はない
お互いに真剣な顔で未来を語り合う
せめぎ合う理想と理想
愛し合ってるからこそ譲れないゲーム
矛盾は必須
仕方ないや
ひとつ机をはさんで
遠いとこからものをいう日々
たまには机をどかしてキスなどしてみたりフレンドシップしてみよう
お互い勝つともなく
負けるともない
いつまでも
いつまでも
足並みそろったゲーム
オセロの意味がなくてもどちらかが負けるような結末ならば
どちらの意見も前に出して そして
埋めるマスがなくなるまで
取れなくなるまで
二人はなんとか
引き分けに持ち込むよ。
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片時も目が離せない
片時も君から
はじめての恋は
下り坂のよう
終わるのも早く
さよならの時は
すぐに訪れた
僕が探してるのは
君が探していたのは
なんなんだろう
季節が足踏みする
華麗なステップ
ルッタッタ
雨が降ってきても
ルッタッタ
僕は季節を旅する。
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べつに夢もやりたいこともなかったから
届いた未来になんの反論もありません
僕が招いた結末です
というか望んだものは何もないから
これが僕の期待通りの未来です
ほら 見事なくらいの殺風景
ほら 死にたくなるほどの同じことの繰り返し
ほら 安月給 ボロいアパート住まい
親の泣き顔
期待の残骸
それは親の呆れ顔
開いた口がふさがらないかい?
だってこれは僕の人生だ
望んだ人生だ
何もしたくない
やりたいこともない
夢などない
だからこその未来
正しい判断
導かれた未来
たどり着いたら
すべての荷はおりた
すべて諦められた
楽園は言わずもがな
この未来であります
そんなに悪い未来ではないはずだ。
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ため息に曇る帰り道
雨降りの胸の中
心の天気は近頃
雨マークばかり
特に理由はない
けどどこかが悲しいはずなんだ
言葉にもならないくらいだから
この悲しみを蹴散らすにはまだまだ長い闘いになりそうな予感がしているよ
あいかわらずのだらしない生活
心にかびでも生えたように
ほらね青臭い青春がまだエンドレスで続いている さなか
悲しいよって言っただけで
救われるなら
僕は今頃なんのためらいもなく笑えているよ、元気に
誰も観やしないのに消し忘れたのか無意味に点いてるテレビのように
誰かが知らないところでひっそりと生きる僕だよ
雨はずっと降り続く
どうして どうして
たまに雷も落ちる
山の天気によく似たあの人の気まぐれにつきあわせられながら今日も宛のない旅の中 何かも知らない何かを探している
その さなかだ
めぐる明日も
きっと同じ調子で
雨降り 心はびしょぬれ
ため息に曇る帰り道
雨降りの胸の中
心の天気は近頃
雨マークばかり
特に理由はない
けどどこかが悲しいはずなんだ
流さなくてもいい涙になんの価値がある?価値があるから涙は流れると信じてる
自分で自分に同情しても虚しいだけなのに今だけは違うんだ
雨降りの帰り道
ため息に曇る並木道
ひたすら
自分の影を見つめ続けた
ここにいていいものか
迷っていた
了解もなく生まれ
死んでく誰かの
思いはやっぱり僕にはわからぬ気持ちだったね
なんてほざくだけほざいたならララバイ
世話になった今日1日へ さようなら
手を振る 黄昏帰り道
孤独が僕のすこし前をつねに一定の間をあけて歩く
それが気になる近頃。