詩人:どるとる | [投票][編集] |
何か悲しいことが
あったとしたら
それは嫌な記憶に分類される記憶だろう
だから
忘れられずずっと覚えてる
虚しいネットサーフィンする真夜中
高波注意報も何もない
ウィルスが侵す
予測不可能なタイミングで悲しみはぐっと心を締めつける
悲しい気持ちはいっそのこと
ポケットに無理やり押し込んでしまって
忘れたふり貫き通せばそれでいい
忘れられないのなんてさいしょからわかってるんだから
ふりだけして
あとは隠れた場所で泣くぐらい
それくらいで上出来さ
眠れない夜に揺れるため息が窓硝子を曇らせるなら
強引なつよがりもひつようだよ。
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眠れない夜に何をする
たとえば昨夜眠れなかったなら
何をしていた?
たとえば今夜眠れずにいるなら
何をしている?
僕は何もしない
何かをする気もない
それくらい悲しい夜だから
何をするにも悲しみが視界をちらつき
何をしてもそれどころじゃない気持ちに陥ってしまうから
眠れない夜は
眠らずに朝を迎え
朝食もそこそこに
出かけてゆく
眠気があろうとなかろうと
僕は変わらない
規則の上を歩く人
みんな変えられない
規則の中で生きる人
眠れない夜も
眠れる夜も
時間という姫は
キスも待たずに
起き上がる
夜明けという
始まりを告げる
おきまりの言葉を言わせる
どんなに眠たかろうとおはようと。
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合い言葉は大丈夫
どんなときでも
へっちゃらだよ
なんの確証も自信もないけど
大丈夫っていったら大丈夫なんだよ
1日という賑やかな劇が閉幕を迎えるころには
ピエロだった人たちも化粧を落として
素顔で大事な人の前
素直に笑うだろう
嘘なんかで本音を
隠さなくてすむだろう
世の中はどうやら
嘘やお世辞なしでは
愛想笑いなしでは
生き残れぬ場所らしい
『大丈夫だよ』まあそーいうことにしておくんなさいよ
ひとりで見るにはむなしい花火の音がドカンと鳴る夏の夜に
僕は思った
あたりまえなことだけど
嘘をつくのも
他人に合わせて笑う会話もすべては誰のため?
せっかくあたたかい
コーヒーなのに
冷えたころに飲む
ような意味のない
人生なんて早く終わってしまえ
愛想笑いやお世辞なんてまったくもって不味いんだよ
反吐が出るぜ
早生まれの愚か者たちよ
愛と優しさをもて!
地球の温度が内側では冷えていくのは人の心が冷たいからかな
僕はいつだって
冷えたコーヒーをいやいや飲んでる
筆記具より
財布より
プライドより
大事にしろと
うざったい
世の中に君は何を思う?
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人を愛すことの難しさを僕はまだ知らない
だって今まで人を愛したことなんて一度も無いから
僕は誰かをたとえばこれからもしも愛すとしても
多分それはずっと先のことだから考えることさえ今は面倒だ
愛されて愛して
何が楽しいのかな
そう思う気持ちは
人を愛したことがないからこそいえる言葉なのかもしれないけど人を愛したことがない僕にはあたりまえともいえる言葉さ
愛されて愛して
死ぬほど誰かに恋をして
何も言えなくなる
僕はもう大人だ
人を愛することの喜びを知ってしまっている
誰かを愛して
誰かに愛されたい
せめて誰かを心の底から抱きしめたい
さみしくて
悲しくて仕方ないよ
それは歳を重ねるにつれてどんどんわかってくるんだ
だから めぐり逢いたい
こんな僕にもあたりまえに愛をくれる誰かを
愛を知る権利が
誰にも違えなく
あるのなら
愛の難しさってのも
知りたいな
雨にも降られてみたい
人に愛されて人を愛してゆくことの素晴らしさを人は形にする
それは小さな笑顔だったり
プレゼントだったり
日曜日のドライブだったりするんだね
僕もそんな愛を知りたい
何もない僕だけど
きっと愛されるより
憎まれることのほうが多いけど
愛するということが誰にもゆるされた権利ならそれを掲げて誰かを愛し
そして誰かに愛されたい
そう思うのはなぜかなあ
不思議な風がどこからか吹いてきた
二十歳を過ぎたころから
すこし遅咲きの初恋の甘酸っぱさを知ったころから。
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この世界でいちばん大好きな人に何ができるかな
いつもいつでも考えているんだ
人を愛すことより
人に愛される人がいいと思っていた僕はばかだったね
人を愛すことも知らないのに人に愛されるわけもないね
すみれのような可憐な君が笑うたび
僕の胸の中に綺麗な綺麗な花が咲く
この世界は果てしなくどんなに人生が長いといっても百年でも回りきれないくらい広いけど
その中で君を見つけたときから始まった
純白のストーリー
悲しみは眠れ静かに
またページは先に送られ 今日は過去になり明日の今日が今になる
心に咲いた花は
日を追うたび
鮮やかに咲いて
昨日よりもっと
君を好きになり
明日はもっと
君を好きになる
単純な話じゃないんだ
人を愛するということは
複雑に絡み合うストーリー
絶え間ない日々に埋もれながら
何か探している旅人よ
宛のない旅の終わり告げる永遠の暗闇が視界を覆うまで
僕は君と踊り続けよう
それが僕のできること
特別なことなんて何もいらないんだ
ただそばにいておもしろい話をするだけ
それだけで花を咲かせる花
その名前は幸せという花
今も揺れています
ふいの悲しみで
笑顔はたやすく
消えてしまう
キャンドルの炎が消えてゆくように
つかの間に
訪れる
喜劇から悲劇への
舞台移行
単純な話じゃない
人に愛されるということも
白み灰色がかったストーリー
絶え間ない日々に埋もれながら
失ったもの探す旅人よ
それを見つけるまで旅は終わらない
僕と君で描くたったひとつの最高傑作
いつの日か完成させてやる
それが僕のできること
特別なことなんて何もいらないんだ
ただそばにいておもしろい話をするだけ
それだけで花を咲かせる花
その名前は幸せという花
明日も揺れています
愛はずっとここで
咲き続けて そして。
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窓の外を眺めたら
なんだか切なくなる
目を閉じたときに広がる暗闇よりちょっとだけ明るい夜空
ライトアップするように月明かりがほら
星空の下でステップを踏む誰かの足元を照らしているよ
なんだかちょっとだけさみしいから
泣いてもいいかな
弱みなんかありすぎてさ 力を抜いてしまえば空気のように涙が溢れ出すから
あんまり厳しいのは好きじゃない人だから
なるべくなら笑っていたいから
窓の外に浮かぶ月など
たとえば話題にして
朝が来るまで話すなんていかがですか?
お茶をのみながら
つまみ食いながら
くだらないことを話そうよ 話そうよ
踊りたくなるような素晴らしい1日に乾杯する夜は全然知らない他人の幸せさえ願えてしまう
誰かのさびしい帰り道に月よあたたかい光を注いであげてね
四角い窓の外に月がある景色はまるで一枚の風景画のようだよ
君にも届けたいな
この思いを。
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ひとりきじゃ手に負えないくらい悲しみがかさんだときには
せめて一緒にいるから
泣かないでとはいわないよ
気がすむまで泣いたって全然いいんだぜ
この胸や背中を必要とあらば貸してあげるから
思いを吐き出してしまいなさい
ひとつだって取りこぼさずに君の話をいくらでも聞くから
大好きだって伝えるだけで胸が痛むなら
それは本物だって気づいたときからすべては始まっていた
ほんのささいなそよ風にさえふるえる臆病な僕にも与えられた愛をどんなふうに守っていこうか
考えてるうちに君は僕の心にもう返せないくらいたくさんの愛をくれている
まったくもう仕方ないよね
自分でも思うくらいさ
それでも世界一愛してくれる君が大好きな僕だから
誇りは捨てず
自信をもって
君を愛していきたい
いつしか暗闇に落ちてしまうはずだった
孤独な僕を救った一抹の光
絶え間ないぬくもり
見返りなんか求めないまっすぐなその瞳に今日も僕は恋をしている
出会ったころと同じように変わらないぬくもりの中で息をしている
深く息を吸い込み
おもむろ
振り返れば
そこには
いつもの微笑みが
ホッとするくらい
あたりまえに
ある幸せに
包まれて
守られて
そして愛されて
僕も愛して
そんな繰り返しが
繰り返されてゆく
毎日の中で
二人はだんだん
ひとつになってゆくんだ
手を差し出しただけでどこにでも出かけてしまえる
不思議な旅のような
この人生
明日も僕らは笑ったり泣いたり忙しくなるだろうね
伝わるぬくもり
伝えるぬくもり
何が愛で
何が優しさなのか
わかりかねながら
解き明かしながら
少しずつ少しずつ
研ぎ澄まされてゆく
聞こえなかった
心の声に耳をすませば
本当の君が見えてくる
君のすべてを知りたいから
君のすべてに関わりたいから
ぬくもりってものはそのために人をおだやかにするのだと思う。
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ゆらゆらとただゆらゆらと生きる灯火のような僕の人生に幸あれと祈る
心を包み込むこのぬくもりの正体を僕は知っている
それは世界でいちばん大好きな人のぬくもりなんだ
灯火がゆらゆらと揺らめくそのさまを
僕は見ている
ただ見ている
死ぬまで見ている
君に幸あれ
冷えたアスファルトにタイヤのあとが走る
ふいにタバコに火をつければ暗闇に僕らの顔が浮かび上がる
そんななんでもない夜
ゆらゆらとただゆらゆらと生きる灯火のような僕の人生は祈らずとも幸せ
君がいれば
そばにいれば
その灯火さえあれば
幸せは難なくずっと続いていくことだろう
僕らのあいだにだけ
語り継がれる話
それはやがて僕らだけの合い言葉になる
空に散る 花火の音に振り返れば
夏が目の前で七色に輝きながら いくつもの花が僕の瞳の中に咲いては散る
君に幸あれ
冷えたアスファルトにタイヤのあとが走る
ふいにタバコに火をつければ暗闇に僕らの顔が浮かび上がる
そんななんでもない夜
本当は言いたいはずなんだよ
隠すつもりはなくても隠してる思いを
簡単に言えたなら
それはつまらないというものだろう
だから
つけたタバコをすぐにもみ消して暗闇の中でも君の手をちゃんと握れるように
僕は何度も君の居場所を手探り 捜すんだよ
そして君の手をまちがいなく握るんだ
少しばかり休息が必要らしい
夏休みという名の名目で君とドライブ
夜がゆらゆらと
宛もなく
時計を振り回して
正しい時間のとおりに朝へと向かう
灯火は今ここで
静かに僕の胸の中へ
おさまっただけ。
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今夜は君と長電話
話すことが尽きるまで…
とっくに話すことなんて尽きてるのは誰から見てもバレバレで
それでも僕らは互いの声だけ聞ければ幸せだったのさ
今時、携帯があるから
いくらだって
しゃべれるよ
予定を組むのも
簡単にできるよ
だけれど
伝わらない
だけれど
感じれない
そばにいなければ
わからない
互いのぬくもり
たしかな温度
目には見えないものを探すため
聞こえる声の主の待つ場所へ
走り出す真夜中の零時過ぎ
高鳴る鼓動が痛いほど胸の中リズム刻む
見失ってる何か大事なことを解き明かすため
なんでもかんでも便利なのもいいけどハイテクに汚された愛をきれいに洗おうよ
たまにはアナログにもどって
たとえば携帯
投げ捨てて
真夜中に会いに行くくらいの強い思いを大好きなあの人へ届けるみたいな
長電話はやめて
君の素敵な声をじかに聞きに行こう
携帯越しの声は本当の君の声じゃない
だから今夜は予定を変えて
君の部屋で夜明けまで話すといたしましょう
ダイジェストで
巻き戻す
何度も話した
楽しい話を
繰り返しながら
時々巻き起こる
笑い声に
僕への愛を
感じながら
ふいに君を抱きしめたりなんかして
そんな気持ちをポケットに詰め込んで
君に会いにゆくためのドアを今開いたよ
今何時なのかは
わかってる
正気の沙汰さ
ただ君に会うため
それだけで
息をはずませ
駆け上がる坂道
時間短縮 近道
ヘアピンカーブ
曲がり道
月が照らす空の下
窓から手を振る
君が見えたら
減速だ
あとは君の心のドアをそっとお静かにたたくだけ。
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わずか百年あまりの時間を生きたあとで
人は暗闇の中へと消えてゆく
運命という名の秤にかけられて
人は誰もが生きる時間はバラバラでも
やがて訪れる死期をむかえるのさ
サイコロを転がすようにそれは言ってしまえば簡単な規則です
だけれど一度きりの時間は死んだあとでは戻らないから
精一杯人は生きる
時の彼方へ流れようとする時間の途中にいたずらのように生まれた僕が過ごす毎日は誰かが思うよりずっとつらくてそして素晴らしい
だから
我が人生に盛大な拍手をもってお出迎えするといたしましょう
希望も
絶望も
すべては生きてるからこその蓄え。