詩人:どるとる | [投票][編集] |
悲しい映画のたとえばラブストーリーのように
はじめての恋は枯れ葉が散るようにエンドロールもなくただ静かに手を振り交わし終わった
たくさんの思い出つくって
小さなことでケンカしたことも
忘れるくらい脳天気な二人はいつも寄り添っていた
僕らの過ごした日々は風に舞う花びらのようにまぶたの裏広がる潮騒の中へと消えた
未熟な僕の思いが君を傷つけたなら
僕ははれることのない罪を犯した罪人だね
君の心に癒えない傷を残したんだね
さよならなんて
言いたくなかった
本当に僕らは愛し合っていたから
それがどうして二人を引き裂いたのか
見えない答
謎が深まってゆく
迷路の中 立ち尽くす思考に埋もれる
すまないの言葉だけできっとまた君と笑い合えたのに
つまらない意地を張ったから 僕は君と過ごす当たり前な明日を見失ったよ
ああ僕らの過ごした日々は風に舞う花びらのようにまぶたの裏広がる潮騒の中へと消えた
ざわざわと押し寄せる記憶が君の微笑みを鮮明に映すから
また泣きたくなる
また恋しくなる
それでも君は
もう永遠に
この僕に
笑いかけてはくれない
花びらは散ったあと
後の祭りと知ってしまっているから。
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我々は地球人だ
どこからどう見ても
なんの変哲もない
一般市民であることに疑いの余地はない
悲しいことに僕らは有名じゃないから
みんながみんな知ってるわけじゃない
だから道行く人に名前を聞いてみても
こたえられるわけはなく
いつか死んだら
この人ごみの中に埋もれるように消える
あと何十年もすれば
記憶は少しずつ遠のいて 僕も誰かを忘れ去るように
僕も誰かの記憶の中で消えてしまうかな
我々は地球人だ
そして悲しみ背負う
ずぶ濡れの雨中人だ
振り返るとそこにはいつも過去が笑う
ただバカみたいに前にしか進めない時の足取りにさんざん振り回されてやがて楽になれるから幸せなんて そんなわけはないんだよ
悲しいばかりだ
素知らぬ顔をして
去り行く時間
夕日の逃げ足の速さに何も言えない
ほら雨はまた降り出すだろう
誰かを濡らすそのためだけに
幸せなんてつかの間に見えなくなる
避けることのできない絶望に塗りたくられた部屋で明け方まで泣くのさ
窓の外を眺めながら
言葉踊らせて
ランナウェイ
夜が灯るまで
少し間がある
でもそれも時間の問題だ
そしてわかってない誰かの指摘に声を荒らげて僕は叫ぶ
それは雨じゃない
涙っていうものさ
おまえにこの思いは是が非でもわかるわけはないのだ。
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はじまりの幕が上がる
僕は誰かに恋をする
素敵なその声はプロローグにふさわしい甘美なるメロディ
恋はまるで映画のようにラストさえきらめく不思議
ほらね主人公はいつでも君自身
キザなセリフで映画に華を添えてくれ。
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ゼロより下の数字はない
マイナスだとか屁理屈を抜けば
ゼロより下の数字はない
だから今がゼロならこれよりわるくはならない
ゼロより下の数字はないから
ゼロが最低のラインだ
だから今がゼロでも
それなりに暮らせているならば
幸せな方だ
ゼロは何もないという意味でもあるけど
何もないからこそ幸せなこともある
そう思えば
楽園にも変わる世界であり最高の場所にもなる
それがゼロ地点。
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今日という畑に
明日という種を蒔きましょう
昨日という畑に
今日という種を蒔いたように
昨日はもう
枯れた花のように
思い出せば
悲しくもなるけど
記憶だけが
アルバム開けば
頭の中に朧気浮かぶ
過去という名前で区別されるけど
確かに過ごした時間
笑顔や涙も嘘じゃないのさ
明日もそんな過去たちのように素晴らしい思い出になればいい
種を蒔いたなら
水の代わりにね
涙をひと粒
落としてやりましょう
生きていくには悲しみはつきものだけど
うれし涙でもこぼしてやりましょう
うれし涙で育った花は悲しい涙なんか忘れさせて
いつの間にかすくすくと育ち大きな花になる
夕焼けの空の下
夜の星空の下でも
その花はキラキラと輝くでしょう
生まれてから
死ぬまでの時間
百年ほどあるけど
いつもいつも
楽しくはいられない
悲しみに暮れる日もあるけど確かに生きてればいいことはあると知る
知らないあいだに
知らないあいだに
心に記される
見えない成長日記に
また新しい記憶が刻まれれば
きっとまた素晴らしい花が咲くでしょう
それは幸せという名前の花
雨の日でさえ
風の日でさえ
つよくつよくそそり立ち
ピンと根を張る
僕という花
種を蒔いては
花のように
枯れてゆく時間でも
種を蒔いて
花咲かせる
その意味がわかれば
毎日は輝いているんだろうね
使い捨ての笑顔でも
また顔に咲く
涙で濡れた地面が
乾いて
幸せに満ち溢れた
笑顔が咲く
その時を
その時を
ひたすら
待ちわびて
今日も
種を蒔く日々
生きてる意味なんて
探したところでありはしないけれどこれだけはいえるよ
僕はきっと明日へ旅立つそのためだけに生きてる
明日には今日にはない何かがきっとあるから
きりもなく
明日という種を
蒔きつづける日々さ。
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君が笑ってくれたから始まったようなストーリー
たったひとつの微笑みから僕の瞳にうつる世界が鮮やかに見違えた
サイズの合わない靴を履いていたら
靴擦れを起こすような身の丈に合わない
慣れないことはすべきじゃないと心がおしえてる
わかっていながらもかっこつけるように強がるように 自分の限界を是が非でもこえようとする
愛想笑いでも冷めた笑いでもない本当の微笑みをくれた君に僕も微笑み返し
これで貸し借りは無し
でもまた僕は君に永遠の貸しをつくることになるよ
だって君は僕のこれからを見届ける人だから
そして僕は君のこれからを見届ける人だから
ずっとそばにいてね
その微笑みはまるで万能薬のように僕の傷跡に効いてゆく
気づけば悲しみなんかどこへやらだよ。
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なんとなく 過ごした1日がほら
なんとなく 終わるよ
いつもの具合に形だけのあいさつを交わしたあとで
同じ間違いを繰り返してしまったのは
僕のせいじゃない
世の中のせいでもない
なんのせいにもしたくない
過ぎ去ったことはいちいち振り返らない
反省も無用
どうせ いつか人なんて死んじまう生き物ならば
後悔なんてしたって
仕方あるまい
夜空に浮かぶ
月に見惚れれば
悲しかったことなんてすぐに泡となり消える
涙も要らない
必要なのは
美しいものを見て
それにときめいたりする美しい心だけ
余計なことを言わなければ
余計なことをやらなければ
たいていの仕事はあっという間に片付くんだから
そんなに完成度のある人生なんて要らない
明日があって
そこにやるべきことと誰かの変わらないぬくもりがあれば
どんなに苦しくたって乗り越えられる
自販機の明かりのようにかすかな光を放つ未来に希望を持っても仕方ないと思うけどそこは持ってしまうのが人だ
だから無謀に願いを捧げようと叶わないとわかってるから
絶望もちょこっとさ
ほらね 帰り道
切なさにもだえて
階段をのぼる足がおぼつかない
幸せのなんたるかを見失ってるこの頃
えらそうな大人たちのふんぞり返る社会という闇世界に一歩足を踏み入れたときから ある不安は慣れてしまえばなんてことはないけど
ただひとつ
慣れないことは
遠い昔からの
変わらない
さみしさだよ
夜空に浮かぶ
月に見惚れれば
悲しかったことなんてすぐに泡となり消える
涙も要らない
必要なのは
美しいものを見て
それにときめいたりする美しい心だけ
でも まぶたの裏に浮かぶ情景は目を閉じても布団かぶってみても消えないな
水面に浮かぶ
月に見惚れれば
自分の影さえなんだかいとおしく見えるんだ
愛想は要らない
今の僕に必要なのはただひとつ
心のつよささ。
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夕飯はカップラーメン
不健康な生活が長く続いてる
月はおぼろに
雲は散り散りに
それぞれがそれぞれに適当に生きる
そんな日々が続いてる
幸せの基本形は
ほんとは何もなく
ただそれは
その人が思う形がほんとだから
僕の幸せも僕が幸せだと思うならそれは
間違えなく幸せだね
幸せな人は幸せそうに笑うのでした。
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何も言えない夜に語る口笛はナイフのように突き刺さる
心に届く不穏なメッセージ 生唾とともに飲み込む夕べ
間違いはナイフで
切り刻んでしまえば
0から始まる
純白のストーリー
最初の一歩が汚れた血に染まらぬように
ひたすら誠実を守るあなたの姿に私は恋する
あなたの言葉は時にナイフのよう
だけれどそれが時に快感にも変わる
果物 二つに切り裂いたら あふれて止まらない果汁に生唾を飲み込む
闇に食われる月
月食の夜
間違いはナイフで
切り刻んでしまえば
0から始まる
純白のストーリー
最初の一歩が汚れた血に染まらぬように
ひたすら誠実を守るあなたの姿に私は恋する
見えない筆がどこかからおろされ
描かれた世界に私とあなたがいる真実
それはただひとつの救いの道
甘美なる調べ
きこえるその時
私は私でない
私に生まれ変わる
ナイフのような
痩せこけた
心の魔物に
月に吠える獣のように私の中の何かがふいにあなたを殺す。