詩人:どるとる | [投票][編集] |
涙が流れて
やがて川になりました
そしてその川は広がり
大きな海になりました
大きな海を渡って
不器用なクロールで
悲しみの海を泳ぐ
僕の姿がそこにはありました
そしてまた
涙は流れて
心の中にできた
川が長い時間をかけて海になるでしょう
そして僕はまたその海を不器用なクロールで泳ぐのでしょう
悲しみに負けないように
悲しみに打ち勝つために
悲しみにのまれぬように
悲しみにひれ伏さぬように
悲しみに背を見せぬように
流れてはせき止めせき止めては流れつづける涙をそのたびになだめながら
僕は生きている
誰も生きている
涙に濡れずには
生きられない。
詩人:どるとる | [投票][編集] |
早く 帰りたいな
とっとと仕事済ませて
なんで残業してるんだろう
忙しいからだろう
なんだか少しずつ
イヤになってくる
暑さのせいかな
疲れに乗っかって
夏の重さにまいる日々
残業 残業 残業
今日も残業さ 僕は
残業 残業 残業
明日も残業さ きっと
忙しさは今の時代
幸せなことだと
いう人がいるけど
僕にはなんだか
そうは思えないんだ
残業 残業 たいしてもらえない給料
そのために働く中小企業の使い走り
帰り道は
思うより長く
渋滞の道は
イライラするね
でも
疲れてるから
怒る気にもならないね
そしておかえりという言葉とただいまという言葉言い交わす
その時 なんだかホッとするのさ
幼子は笑い
愛する妻は優しくカバンを受け取る
ケーキなんか買ってきたりしてみんなで食べたりする
そんな未来が僕を待っていたらいいよね
あたりまえでもいいから そんな未来がいつか来たらいいよね。
詩人:どるとる | [投票][編集] |
この歳になって
二十歳もこえて
いよいよ
僕もいっぱしの大人だね
遠い日の出来事だとばかり
思っていた未来に
今、立っています
夜の片隅 フッと息を吐けば ちらちらと見える街路灯の明かりさえ 悲しくなるほどねえ切なく見えるもんだね
夜空に浮かぶ 見事なくらいまんまるな月を
羨む僕はにじんでゆく視界に何ひとつ疑問はない
何も持ってない
手ぶらの旅だから
やすいもんだね
言葉も自信も夢も
泡となり消えた
夢見た憧れの果てに
小さく光る星ひとつ
かすかにまたたいて
それは叶わない夢になった
窓を閉めて
カーテンも閉めて
電気を消して
布団に倒れ込んで
今日1日分の疲れを癒すように眠る
今日の疲れ引きずるように明日目覚めたらかすか残る疲れにイライラしながらも重いカバン背負い出かける
それが僕の生活
果ては僕の人生
明日も見れるかな
見守るように
夜空に浮かぶ
輝く月
あたりまえな日々がほらなんだか
どこかやさしくて素敵さ。
詩人:どるとる | [投票][編集] |
君の笑顔が好き
君の仕草が好き
君の全部が好き
好きなところがありすぎるね
だからいちばんなんて決められないね
つまりね ようするにねこの先の長い人生を手をつないで
ふたりで歩いて行きたいのさ
人生は時には
苦しいけど
おだやかな
時もあるから
なるべく
笑って
生きてゆきたい
君を愛してる
君に愛されてる
そして揺るがない幸せがここにあること
それが僕のすべて
君のすべてでもあってほしい
物語のページは風にめくられ
また明日へと流れる時間が夜明けをしらせる
まぶしい朝に
カーテンを開ければ
昨日と同じ君の笑顔とかわいい仕草がそこにある
それだけが僕のすべて
かけがえのない宝物さ。
詩人:どるとる | [投票][編集] |
ねえ 僕の心は深い海の底に沈んでいるのさ
ずっと昔から
冷たい風に吹かれて
僕のため息 こぼれるとき夜は静かに始まるのだろう
思い出は振り返るためにあるんじゃない
いつまでも
いつまでも
忘れないためにあるんだ
深い海から
這い上がって
這い上がって
僕は鳥になる
翼ひろげて。
詩人:どるとる | [投票][編集] |
たとえば 君のくれるぬくもりはコーヒーのようなホッとするあたたかさに似てる
たとえば 君の浮かべる笑顔は晴れた空に浮かぶ太陽がくれるあたたかい日差しに似てる
どれだけたとえても
君には追いつかないから
たとえ話は終わりさ
君にはかなわないよ
あの太陽もコーヒーも何もかもたとえるに値しない
たとえ話の続きを話してよという君はとても輝いている瞳をしている
たとえばそんなところが大好きなんだ
たとえ話をひとたびすれば終わらないね
たとえば たとえば…
たとえば たとえば…
やっぱり 何にたとえても君は君でしかないよ たとえたとしてもそれは君よりも何倍も小さなものでしかないよ
たとえられない
存在が君なんだよ
たとえられない
ものをたとえても
たとえても
悲しくなるだけだよ
だから楽しむだけのたとえ話さ
だって僕の中じゃ
君は君なんだからね
それでもたとえ話は君の笑顔を生み出す素晴らしい魔法
だからたとえる
君により近い
何かに
今日も
たとえて
たとえている。
詩人:どるとる | [投票][編集] |
ふいに思ってたよ
たとえば
君が僕の前から
突然姿を消したらって
そしたら この部屋は僕ひとりで住むにはあまりに広すぎるね
切なさと淋しさで
君のいる空まで
追いかけて行ってしまうかもしれないね
起こり得ない悲しみがまるで運命のように 君を連れ去ったら
僕は何も言えなくなってただ涙流すばかりで仕方ないよ
僕しかいない
部屋の中に
残る君の香りが
思い出させる
楽しかった日々
この思いが空に届いたら君を悲しませてしまう
だから笑うよ
君はもうかえらない人だけど
いつまでも忘れない
僕は忘れない
ずっと愛している人だから
永遠に忘れない
君といたこと
そのすべて。
詩人:どるとる | [投票][編集] |
僕の心には雨が降っている
ずっと昔から雨が降ってる
下手な慰めなら
いらないよ
放っておいてよ
他人はいろいろ言うけど他人なんかにわかるわけはない
僕の悲しみは夜空に輝く星の数と比べても半分にも満たないくらいだよ
悲しみは限度も知らない
だから悲しみ110番に電話をかけたい
悲しくて悲しくて
仕方ないから
犯人はここです
僕を悲しませるのは
なんて言ってみたところで悲しみははれない。
詩人:どるとる | [投票][編集] |
正直美人でもないし
かわいいかといわれたらそうでもないけど
僕から見た君は
たとえていえば
おでんの具の中にあるわき役だけどとてもおいしいこんぶだよ
君がいなければほかの具の美味しさが引き立たない
たとえダシでも
君は君なりの
美味しさを持ってる
だから自信を持ってほしいんだ
君はきれいだよ
君はかわいいよ
そんな嘘はぎゃくに君を傷つける
だから正直言わせてもらうよ
君はこんぶだよ
だけど僕はこんぶが大好き
ほかの具よりも
美しい女の子よりも
君が大好き
君が大好き
わかってくれるかな。
詩人:どるとる | [投票][編集] |
この世界は狂気と混乱に満ちあふれてる
ありもしないことを
あたかもあるように描く妄想世界の住人
小説家が描く言葉で築く世界は現実と夢の境目がないごちゃごちゃの世界
妄想は加速してゆく
小説家の描くままに
どこまでも
どこまでも
広がってゆく
終わりなんかない世界
二次元と三次元のあいだで生きる
それが小説家。