詩人:どるとる | [投票][編集] |
たどり着いた未来はどうですか?
たどり着いた未来はイメージしていたものとだいたい同じですか?
それともぜんぜん違ってましたか?
夢見ていた憧れの場所へは行けましたか?
まだ行けてませんか?
抱いている憧れの数だけ
絶望もあり
抱いてしまった憧れへの憎しみと
苛立ちが新しく生まれた
重なり合う時間はまるで こぼれ落ちる涙のように意味もなく
無意味に 消えてく
描かれた明日は見るも無惨な描写で
一度全部最初から描き直したいくらいなんだ
でも人生は一度描いてしまったらそれまで
楽園を探していた
この夢は
あきらめるためにはなかった
叶えるためにあったはずなのに
今ここにあるのは
苛立ちと憎しみだけ
たどり着いた未来
岸にあがれば
そこは荒れ果てた世界
ボロっちい四畳半の部屋で僕は今日も妥協を枕に夢を見てる
仕方ないさ…
何度こぼしてみても
楽園は遠く
逃げ水の幻
窓の外
いつのまにか
沈む夕日
真っ赤なライト
部屋中を照らす
僕に似合うのは
楽園じゃなく絶望なのかな
ふと浮かんだイメージが夜を加速させる
時がすべてを変えるなら抱いた気持ちも醜く変えてしまうのかな
楽園を求めてその先にあったものは
ただどこまでも
どこまででも
変わらない平坦な道だけ
それでも生きる僕の明日が少しでも輝きますように
今は願うだけさ
楽園はさまよい歩くものだから。
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飛び立つカラスの影
自分たちの巣へと寄り道もしないで帰る
いつまでも悩んでいたことの答など出なくても今さらもういいよと本気で思うのさ
さよならを言うことにもなれてきた頃
さめたような目で沈む夕日を眺めてる
遠ざかる後ろ姿に
声ひとつかけられず
ただ遠ざかるその影が消えるまで 僕はその場に立ち尽くしていた
太陽が去ったあとの世界は僕の心に焼け跡を残した
胸の中がまるで
燃えているようだ
孤独の闇にのまれないように
ひとりきりでもちゃんと笑って生きていけるように
僕は自分の力で明日を探していく
太陽の影が消えたその場所からまた旅立つ
夜が明けたなら 飛び立つよ カラスのように
光と影が交互におとずれる世界に今また夜がおとずれれば 夢さえ見ないことにはとてもいられないけど
やがて来る朝にすべての希望をたくして
僕らはまた明日への扉開けるのさ
そして目覚めたその瞬間で何もかも変わる
さなぎが蝶になるように心は生まれ変わり
昨日とは違う景色がこの瞳に映るだろう
夕日が今日も沈んで光が この街から
出て行けば
夜が街に働きかけるよ
こわいなら早く明かりをつけなさいと
逃げ場をなくして
たどり着いた夢に
安らぎを求めても
そこには楽園などなく
わがままな誰かのつくり上げたくだらない欲望まみれの世界があるだけなんだ。
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この街は今日も平和な時間が流れてる
誰かがもしもいなくなってても変わらない営みが続くだろう
平穏な 平穏な 時間が流れるそのさまを
ただ眺めている
僕は眺めてる
素晴らしき我が日常
風景描写したくなる景色だ
この街は今日も明日も変わらない時間が流れてる
退屈するくらい平和な営みが続いている世界
大好きな僕の世界
西向きの窓から差し込む西日がほら
心まであたたかく照らすのさ
なんの変哲もない
どこにでもあるただの1日の中
そこにある幸せに今
気づいたよ。
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僕のうたううたはどこに届くのだろうか
僕のうたううたなど誰かの心をふるわせられるのか
屋根の上にのぼってみた晴れた日の午後はまるで時間の概念がないようにゆっくり時間が流れていた
悲しみさえ詩にする僕のこの気持ちを無意味なものにしないでよね
多少不器用でもゆるしておくれ
誰かに問いかけた
雲の流れを目で追いかけながら
名も知らぬうたをうたう僕は
ひとり風に吹かれてる
長い 長い 休みには
長い 長い 安らぎが
必要だって思うから
夏休みなど 僕にはなくてもきっと笑えるから
カレンダーに記された赤い数字
誰の記念日かな
なんの記念日かな
はたまた誰かの追悼をする日なのかな
今日という旗日
束の間に過ぎてく
笑顔をさらい
束の間に消えてく
素晴らしい旗日
ああ 僕には全然関係ないけれど休めた分だけ幸せだから
無関係でもちゃんと祝うよ
旗日よ 旗日よ。
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真夜中より少し前のこの街は昼間よりなぜかおだやかな雰囲気
滅入る夜の切なさや妖しげな暗ささえもビー玉を通して見るように縦に横にのびてゆがんでほらどこかおかしな気さえするよ
悲しいこと
うれしいこと
たくさんあるけど
僕は負けずに
転んでも
立ち上がって
転んだ拍子に
つくったすり傷さえ
なめて 平気な顔で進むよつよくつよく
街の灯をつれて
夜を渡り歩く
手を振り 声をあげ
さあ道をあけろ
この世界でひとりしかいない僕のお通りだ
悲しみに打ち勝つことが当たり前というやつは愚かだぜ
悲しみに立ち向かうことがどれだけ勇気がいることなのかを知っていれば言えないから
ああ 人はひとりきりで生まれ
いつか 死ぬときもひとりきりで死ぬんだ
そして生きていくのも自力で歩くのだ
それを当たり前だと笑うやつは消え失せろ
君の涙拾い集め
夜を練り歩く
誰かが流した涙のあとをたどり行列が街を歩く
そしてやがてたどり着く 君の家に
悲しいこと
うれしいこと
たくさんあるけど
僕は負けずに
転んでも
立ち上がって
転んだ拍子に
つくったすり傷さえ
なめて 平気な顔で進むよつよくつよく
街の灯をつれて
夜を渡り歩く
手を振り 声をあげ
さあ道をあけろ
この世界でひとりしかいない僕のお通りだ
悲しみに打ち勝つことが当たり前というやつは愚かだぜ
悲しみに立ち向かうことがどれだけ勇気がいることなのかを知っていれば言えないから
誰かが流した涙
それは君が流した涙
知ってたよと抱きしめたそのぬくもりは太陽さえも焦がすような限りない愛に満ちていた
そして今日も街の灯をつれて 行く宛のない旅に出るのさ
朝焼けが夜を連れ去るまで 連れ去るまで。
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立ち止まったその時
夕日がゆっくり沈んで
遠ざかる今日はもう永遠に帰らないことを知る
今日会った人や明日会うはずの人
その中で確かに失うもの色あせるもの
ぬぐいきれない涙
記憶にしみのように
いくらもみ消そうとかき消そうとしても
しみは濃くなるばかりで消える気配はない
夜にのみこまれて
すっかり胃におさまった街は「さよなら」という言葉が悲しいほど似合うのさ
揺れる 街の灯
かすむ 意識
途切れる 記憶
スライドみたいに瞬間で朝にすり替わる景色
まぶしさに目を細めゆっくりあけてみればそこには昨日となんら変わらない景色がある
今日は消えてない
ただ今日を新しい明日の今日と呼ぶだけで今日は今日でしかないのさ
ほら、はじまりは死ぬまで何度でもこの心におとずれる
夜が来るように
この瞳の中を何度でも行ったり来たりするちょっとしたスライドショー
それだけの物語
今日もこの世界では
さよならのない物語が誰かが死んだあとでも続いている
それぞれがそれぞれに様々な自分を演じながら
本気のショーは
何よりも何よりも
真面目に続く。
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思いきって歩き出す
その一歩は未来へ続く一歩
どんなに疲れてても平気そうな顔で笑えるなら それはそれで素晴らしい1日
箱を開けたときの感動と
箱を開けるまえの感動の
明らかな違いをまのあたりにしたとき
中身を知らない感動には勝らない中身を知ってしまったときの感動の薄さに少しずつ飽きてくる
だから未来に一歩
また歩き出して
新しい夢を探しに行くのさ
お気に入りのスニーカー履いて
遠回りでも獣道でも
輝く未来にたどり着くために妥協をして
それでも努力は止めないで
また未来に一歩近づいてる そんな予感引き連れて 歩く
意味のある笑顔だけ
カバンに詰めて
意味を成さないこびを売るためだけの愛想笑いは道端に捨てて
さあ からだとも心とも軽くなったところでまた歩き出しますか?自分よ
夢見ていた未来に一歩近づきやがてたどり着くために
また意味のある一歩で力強く踏み出してゆこう
踏み出した地面に
花が咲く
振り返れば
一面の花畑
ほら 綺麗だ 綺麗だ。
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とある時間の中で今日もまた僕は情けないなと誰かに言われているけど
今この瞬間は
誰にも今しかない時間
同じ時間の中で
人は様々に生きて
この同時刻を無駄にしたりこの同時刻で夢を叶えたりしてる
誰も彼も 同じように与えられてる時間は同じはずなのに
生きる時間の長さは違うとしても
きっとこの時間は無駄に過ごすための時間じゃないはずだ
何かを成し遂げるとかじゃなく 何か満たされる時間にするためにあると思うから
君が今 何をしてても
僕が今 何をしてても
それがあなたにとって意味があるのならばそれだけでその時間はあなたにとってかけがえのない時間になるよ
いくつでもいくつでも重ねていく
同じような時間を同じように
そして積み重ねた時間の意味がやがてわかるとき 夢は君を呼ぶだろう
素敵な未来へ行ける切符握りしめ 今は無駄とも思える努力を重ねるのだ
きれいごとといわれたって構わないさ
今この時間が君にとって意味のある時間ならばそれはきっと何より大事な時間のはずだから
やめず続けなさい
やがて時間が尽きて何もかも終わるその時流れ続ける時間を無意味に使い果たそうとそれがあなたにとって大事だったならそれだけで意味はあるから
今日もとある時間の片隅で僕も君も指先で鍵盤鳴らすように
いたずらに時をむざむざ流そうとそれをゆるせる心が素敵なら
その時間は無意味でも輝くのだろう
いつかわかるときが来るのだろう。
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短期ドラマのように
息をのむ暇もなくあっというまに終わる時計仕掛けのストーリー
触れたらふわっと空気をつかむように気づいたときにはもうそこにはない幻
たとえばあの空のようにどこまでも変わらない毎日が平然と続くなら
生きる意味なんてそこにはあるのかな
何もかも 捨て去って
何もかも あきらめて
輝くものの横を素通りしてきた僕には何かを望んだり願ったりする資格さえなく
羨み夢思うことさえできない
これは終わりある
限られたストーリー
砂時計は落ちる
生きる数だけ
1秒ごとに砂の粒は闇へと消えてゆく
最終回へたどり着くための時間なのです
ただそれまでのつかの間の喜びや恍惚にひたるのは僕らの勝手な行い
ルールなんて
人が決めたもので
神様がつくったものではないから
世の中に逆らえば
罰が下るけど
それをおそれないならルールなんてあるようでない 不条理と不調和の混然する世界
海を渡り
まとわりつく風を振り払い
今日もどこに向かうのか
ばかばかしいとは思いながら生真面目にルールを守り
傷つかないように愛想笑いなど浮かべる僕は
信号が赤になれば
本能に従い止まり
信号が青に変われば
同じように進む
そんな僕でも時には思うのだ
縛られていることへのうっとうしさに苛立ちをおぼえるのだ
当然のことながら
これは終わりある
限られたストーリー
砂時計は落ちる
生きる数だけ
1秒ごとに砂の粒は闇へと消えてゆく
最終回へたどり着くための時間なのです
ただそれまでのつかの間の喜びや恍惚にひたるのは僕らの勝手な行い
これは決まりある
摂理の中で続く
ストーリー
ある人はルールを生真面目に守り
ある人はたえられずルールをやぶり立ち入り禁止の柵をこえてゆく
ただそれだけの違い
今日も砂時計は僕の時間を削る 運命の針が進むたび僕は闇に溶けてゆく
そしてやがて最終回へ。
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ポケットに手を入れ
うつむきながら
歩く 帰り道はとても切ない
手のひらの上ですんでしまう生活
遠くへは行かないし行く必要もない
ポケットの中に広がる闇に似た暗い夜
やがて月明かりが僕の目にも届くだろう
さあ
小さな小さな
ポケットの中に広がる宇宙に吸い込まれて無重力と無酸素の空間をただよう
そんな想像で胸を満たして
僕は今日もポケットに手を入れ 切なさ抱いて 歩く帰り道
今日はやがて過去になり
明日の今日が現実になる
全ては繰り返すこと
誰かのくだらない戯言のようなものだ
ずっとずっと
その闇の中で
居もしない誰かと
見つめ合う
そんな夢に侵されながらまた僕は小さな小さな宇宙に縋り
想像している
あの流れ星は
今流れていない
遠い昔の景色
でもまるで
きれいな幻
僕のこの人生も
同じなのかな
ふと浮かんだ想像はほろ苦くてまともに噛み潰したら 吐いてしまいそう。