詩人:どるとる | [投票][編集] |
君に恋をした
世界中どこを探してもいないような素敵な君に恋をした
もちろんはじめての気持ちさ
その瞬間世界はバラ色に輝いた
恋ってこんなに素晴らしいものなのかと思ったよ
僕は何ひとつ自慢できることなどないのにね
君は僕を愛してくれる
精一杯に
抱きしめたい
ずっと一緒にいたい
あふれる思いとは裏腹に君はわかっていたように抱きしめてくれるよ ずっと一緒にいてくれると言うよ
大好きな音楽を聴くように君の声を聴く
不器用なこの僕は例えもへたくそで
比喩はガタガタ
それでも君に恋をした気持ちは嘘じゃないから
ずっと一緒にいてね
ずっとお話しよう
僕だけと一緒にいて
いつまでもこのまま
恋をしたときの気持ち忘れないように
ずっとずっとずっと
ピアノ弾くように
なめらかに
すべる指が僕の涙をぬぐう
そして君は優しい言葉をくれる
僕は君のそんな
そんな心に恋をした
容姿や外見じゃなくて心に恋をしたのさ
世界一愛してる
僕からそんな言葉を引き出したのは君がはじめてさ
くだらない1日さえすばらしくなる
すばらしくなるのさ。
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二十歳という岐路に立っている僕の目の前にまだどこまでもつづく道がある
どこまで生きれるかはわからないけれど
運がよければ100歳まで守備よくゆけるだろう
二十歳だからといって
なんでもしっかりできるなんてことはない
足りないもののほうが多いくらいさ
ただ季節がまたひとつめぐっただけ
それだけで人は大人にもなる
どんなに子供じみてても大人になってしまう
僕はきっと必要なものすらないままで大人になった大人だ
今 二十歳の僕へ
言えることは何もない
ただ、頑張ってくださいと他人ごとのように言うだけさ
悲しみも喜びもこの先ずっと続くなら
ただそれに合わせ笑ったり泣いたりするだけ
たとえどんなことがあってもいつまでも僕は僕だから
いつまでも言葉下手で
いつまでも不器用なままだろう
大きく変わることはない
庭の花壇にも別段変化はない
見上げた空の広さが変わらないように
ほら僕も何ひとつ変わらないまま
二十歳でも三十歳でも六十になっても
僕は変わらず僕だ
だから言えることは
ただひとつだよ
その歳その歳を楽しんでくださいとぼそりとつぶやくだけ
二十歳になったからといって
何が変わるわけでもない
僕はひっくり返っても僕のままだ
二十歳などただの通過点だよ
季節がめぐれば人は準備がままならずとも大人になってしまうんだから
時は気が短いから
待ってなどくれないから
僕もなるようになっただけ
歩いた歩数が知れるだけ
変わらない僕がいるだけ
無意味に流した時間と記憶に残した足跡
その全てが僕に通じてる
ほら、どの記憶を手繰り寄せてみても僕に行き着くんだよ
地面に落ちた涙が
光り輝く 今日も不自然なまでに夜は更けて
しまりのない朝の始まり 始まり
名ばかりの二十歳の祝福を申し訳程度に受け取るだけ
ああわき上がる拍手はむなしい期待に満ちている。
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歌いたい歌がある
描きたい世界がある
届けたい言葉がある
だから僕は詩をつくる
今日まで歩いてきた道のりのぶんだけ
蓄積された記憶がまた新しく追加されてそれが時に邪魔だったりありがたかったりするんだ
たどり着いた真夜中に星を数えてみても夜明けにはまだ遠い
意味のない時間が意味もなく流れてく
意味のない明日から明日へと流れてく
そして詩人は語る
不器用に微笑んで
あふれ出しそうな
涙をそっとぬぐう
まだ描き足りない
言葉さがしながら
朝を待つ 朝を待つ
いつのまにか夢の中に誘われていた
詩人は気づくんだ
たとえなんの役にも立たなくても歌うことに意義があるなら僕は歌うと決めたから歌い続ける
机に向かい
言葉をつづる
真夜中より前から
僕は詩人だった
生まれながらに
詩人だったんだ
そう気づかされた瞬間のきらめきが僕をさらなる詩人に変えてゆくよ
きっとね
またひとつ僕は
上の詩人にもなりましょう。
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ティッシュが何枚あっても足りないほど
涙流してるよ心では
ただ強がって隠してるだけで本当はそれくらい悲しいのさ
誰かに言ったところで解決の糸口は見つかりそうもない
時間を浪費するものは仕事と仕事と仕事
今日もぼくはぼく自身に言うのだ
つまらない人生をつまらなさそうに生きてますね
それでよく生きていられますねと
そしていつも返す言葉は何もなくただ頷くだけなのです
それはまるで長い夢を何度も巻き戻して見ているような変わり映えしない毎日
つかの間の喜びのあとの目覚めた悪夢
一時の晴れ間に気をゆるした途端の雨降り
あの晴れ間はなんだったのか
ただぼう然と立ち尽くすぼくを濡らすこの雨はなんの悪びれもなく ただ 使命を果たさんとばかりに誰もかもを濡らすんだよ
人ごみを避けてさ
なるべく
物陰へ 物陰へと
逃げてゆきたい
思いをぬぐい去れずに
今日もまた心は雨降り
あの空に広がる青は
信じるに値せず
なぜなら心には雨が降ってるから
テレビの天気予報は
心の天気の移り変わりまでは予測できないから
ほらまた心の天気はめまぐるしく変わる
ぼくの心に雨が降り出す
秩序のないルール無用の世界に
励ましの言葉はぼくには届かない
希望は死にました
嘘と強がりを盾に
悲しみの雨粒乱れ飛ぶ 浮き世の戦場に紛れ込む今日もぼくは浮かない顔
目を伏せてたぬき寝入り
さりとて悲しみは降り止まない
ぼくはさだめをふりきれず生きるだろう
雨降りは避けては通れない。
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今日も楽しかった
でも本当は悲しかった
本音に嘘を被せるのは単なる気まぐれとか気の迷いじゃないんだ
そうさ そのはずさ
いつも見てるから
見飽きてるはずの
夕暮れがなぜだか思いのほか胸にくる時は
楽しい記憶よりずっと印象深く刻まれてしまった悲しみ持ち帰った日でしょう
なるべく優しくいたいのに優しくなれない日々の中
どうしたら愛想笑いやお世辞を振りまかずにいれる?
この笑顔が悲しい涙に変わるとまるで谷底に落ちてゆくような絶望感に支配されてしまう
目にうつる全ての景色がにじんでぼやけてしまうから
どんなに楽しいことがあってもその悲しみひとつでもう台無しになってしまうから
ぼくは何も言えない
言葉のかわりにただ涙が絶えずあふれるだけ
明日も楽しいかな
明日は笑えるかな
くり返す日々はいつまでぼくに優しくしてくれるかな
様々に増減するぼくの中の何かと誰かが決めたらしいルールにさえ左右される
届いた1日が悲しいだけの1日なら
ぼくは瞬時に死を選ぶだろう
でも悲しいことだけじゃないと知ってるからなんとか今日も生き延びているだけ
涙に暮れる日々は雨がやむようにまた晴れ渡る空の下でぼくは笑う
気まぐれな天気のようにぼくは楽しいときは楽しいなりに笑い
悲しいときは悲しいなりに大いに泣いて
でもごまかしきれない時にはそのルールを破ってまで気持ち偽るのです
できれば最初も最後も笑って過ごせる1日がいいのに
悲しみは隙あらば
ぼくから笑顔を奪おうとするんだ
またほら
この心が悲しい色に染まるとまるで宇宙に置き去りにされたような疎外感に侵されてしまう
耳に入る全ての音が雑音に聞こえてしまう
どんなに笑おうとしても悲しみひとつでもう台無しになってしまうから
ぼくは何も言えない
言葉のかわりにただ涙が絶えずあふれるだけ
涙で心にこびりついた汚れを洗うように。
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絶えず流れる川の音を心で聴きとりながらぼくらば永遠にもつづきそうな時間を生きる
今日もその音を聴きながら生きてる
いつかやがてその音が聴こえなくなるまでぼくらは時の流れに身をまかせてる
聴こえないはずのその音は耳に届くわけでもないから 具体的な音としては言い表せられないけど
きっとその音は耳にも心地いい音
この川は流れてどこへ続くのかな
行き止まりにたどり着いたらもうそこで何もかも終わっちゃうのかな
川はただ遥へ 遥へと流れてゆく
ここからじゃ明日さえも見えない
見えるのはつねにそばにある今だけだ
ほらイメージだけの未来はやがて崩れ落ちて現実が見えるだろう
そこには思いもよらないこともあるだろう
だけれど生きることはやめないよ
曖昧な答にすがりつくように泣きつくように出口なき迷路の中で右往左往してる
そんなぼくは情けないね
月が照らすその下を
ぼくは歩いて
たどり着いた窓辺に寄りかかり夢うつつ
そして今日も万年床に横たわるよ
流れのある川に今日も好き勝手流され
行き着いた今日でほら 生きている
ぼくは生きている
小さく生きている
吹いたら消えてしまいそうな小さな命を揺らしながら
流れるままに流される旅人のような生き方で いつまでも。
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明日へつづく扉の前
ずっと立ち止まる僕は
ノブに手を掛けてはいるもののさっきからずっと開けられないでいるんだ
夜明けが来たからとか朝になったからとかじゃなく明日は心におとずれなければ日付は一向に変わらないんだ
心の中におとずれる夜明けが来なければずっと僕はいつまでも置いてけぼりの周回遅れ
どんなに走ってもみんなには追いつけず落ち合えないくらいはるかな昨日に立ち尽くしたままさ
追い越されたり
追い抜いてみたり
時間に操られたり
血相変えて競い合ったり
そんなの楽しくない
遅れても 追い抜かれても ゆっくり歩いたほうが楽しい
ああ、ささやかでなんの変哲もないこの夜にたどり着いたなら
僕はなんのためらいもなく目を伏せるだろう
誰かが夜通し 走りつづける 時さえも
無理はしないで いつでも無難に生きて
自分の限界を知るより自分の程度を知って
いつか大人になったら平和でそれなりの未来を抱きしめたい
金に埋もれた生活も
それに頼った生活も
僕は何ひとつ要らないからどうか
安らかな日々をこのまま 歩きさせて…
頃合いを見計らって
ノブを開ける僕はやっとお目覚めとばかりに心のカーテンを左右に開け放す
さしこむ光は希望を部屋中に降らす
そして僕はその時
高らかに笑うのさ。
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ただ好きなことを伝えるだけなのに
思いからいつも羽ばたけずずっと心の中の鳥かごの扉には硬い錠がおりたまま
言葉にならない思いなら最初からないのと同じだよね
鳥かごにしまっままじゃいつか 死んでしまうね
ただ好きの思いを伝えたいだけなのに
空に放てないコトバード
君が好きだよ こんなにもこんなにも
思いはあふれる 噴水のように いつだって止まらない勢いさ
そんな気持ちを伝えたい 伝えたい 届けたい
飾らない 気持ちを届けたい
それだけなのに
立ち止まる 崖の上
おそれる気持ちが巣立ちを邪魔するんだ
それでも君への思いは絶え間なく溢れて溢れてしかたない
死に絶えさせてたまるか
いつか羽ばたける日を夢見る コトバード
今は まだ 気持ちをあたためて
言える時を待つだけだ
ふるえるまぶたで目を伏せて。
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変わらない風景
普遍的な街並み
ただ流れるままに僕らは各々生きる
様々な営みの形
君が選んだ道
やがてつかんだ明日
努力して頑張ってつかんだ明日と自動的に手に入る明日とではずいぶんと差がある
ほら、君の今が答だ
「また明日」と別れてく
手が離れた瞬間に
声も届かないくらい
遠くへ 遠くへ消えた
ずっと向こうで揺れるかげろうは幻なのかな それとも本当の明日なのかな
君が手を振る その普遍的な光景が僕に明日の真偽をおしえるなら
明日は嘘か真か
そんなことすらどうでもよくなるから
この世界は変わらない
また明日と言うたび君が手を振りつづける世界
明日も変わらない
掟はずっと守られる
悲しいほど普遍的な光景に
なぜか涙がこぼれる
遠くへ 遠くへ
時ははこばれ
僕らもまた
同じだけ 歳を重ね
やがて 土へと還る
それはまるでまほろばのよう でもリアルすぎる幻だから
僕らは涙を流さずにはいられず
僕らは喜びを抑えられず
ずっといつまでも感情に素直に生き
悲しみに泣き
喜びに笑い
朝も夜も何時でも
本能のままに生き
掟からはみ出さない
絶対的な何かで
縛られたまま
鳥かごの中でのみゆるされる名ばかりの自由に今日もすがるだけさ
まほろばのような
リアルすぎる
幻に 魅せられて
全てはこの世界から何もかもがまるごと幻なのに
ほら、その全てが確かな幻
夢を見ているような
起きてるような
その中間地点で立ち止まる日々
ほらそれもやがて時間が来れば消えてなくなる
幻の証に
でも僕は嘘じゃなく
ここにいるし
消えても
ここにいたんだ
幻じゃないんだ
脈打つ鼓動は
聴こえぬ余韻を残すから きっと。
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僕がここにいて
変わらない日々が続き
やがて終わる物語
それだけのことを本気で生きる
晴れる日もあれば
雨の日もあるから
こちらの都合のいいようにはいくわけもなくて
今日も予定外の悲しみに出会い
涙を流す僕は夕暮れの中 黄昏る
ほら 自分の存在を信じられなくなったときは 自分の足元に揺れる影を見つめてごらん
きっと影が見えるなら君はここにいて間違えないんだよ
それは生きている人にのみ与えられた悲しくも素晴らしい命の影だから
やることもなくただのんびり過ごす一日は
なんの収穫もなく
手ぶらで家に帰る
窓の外に広がる空を泳ぐ雲の流れを目で追いかけてる
ただそれだけのつまらない一日でさえ僕にはかけがえのない時間だから
何ひとつ無駄なことはない たとえ何を失っても 何をつかみ損ねても
明日につながるものひとつだけでもあれば
生きるんだよ
そのために生まれたんだよ
たとえどんなことがあったとしても
歩いていくんだ
道が続くかぎり
行き止まりなら ほかの道を探せばいい
何も ひとつの道じゃなければだめなんてことはないから
諦めないで
自分ばかり責めないでつねに自分をゆるせるようなひろい心で生きてゆこう
思い通りのページは自分の力でめくろう
こちらから赴かなくともやってくる夢など何ひとつありはしないのだから
ああ ぬかるんだ道に足をとられ歩きにくいときは
違う角度から 結論をはじき出してゆこう
ずっと僕らは運命づけられた台本のとおりに… そんなのあからさまに嘘っぱちだ
信じるべきはいつも運命じゃなく自分の判断だ
ほら 存在する何もかも信じられなくなったときは 自分そばにいてくれる人を思うんだ
きっとひとりじゃないことの心強さが勇気をくれるから
それは生きていける人にだけわき上がる強さの証なんだ
おもむろ見上げた空に誓いを立てる
生きてくよ。