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どるとるの部屋  〜 新着順表示 〜


[1219] 君が為
詩人:どるとる [投票][編集]


ぼくはひとりなんだ
ほら、いつ迎えに来てくれるんだい
いつになればぼくはふたりになれるのかな
このさみしさは思うより辛いよ

いくら 君が為とはいえ

ひとりのさみしさはあの宇宙より果てしない悲しみにあふれている

それでも 君が為ぼくは待つ

君が迎えに来てくれる
そう信じたいから
ぼくはひとりの寒ささえ 笑い話にして
おもしろおかしく
涙さえ 偽り
君が為 仮面を被る

滑稽な ダンスでおどけて

観客さえ居ぬ舞台上でひとり笑う

君が為、君が為
何度も何度も騙すように繰り返して
何度でも何度でも
朝から夜へと
繰り返して
ぼくはそれでも君を待つ

疑心暗鬼を 押し殺し
君が為 ぼくは今もただひとり いつともわからぬ 夢を待つ

さみしき待ち人。

2010/03/22 (Mon)

[1218] 未来予知
詩人:どるとる [投票][編集]


明日起こることを事前に知れたなら
きっと悲しむ人喜ぶ人 いるだろう
明日は知らないほうがいい
予測できる明日でも
事実を知ったなら
きっと 生きる気力さえなくなるから
明日は見えないほうがいい

未来予知など できなくても ぼくは迷いながら 恐る恐る 崖の下に落ちないように進むさ

ほら それが楽しみだったりするんだ

モザイクが掛かってたほうが楽しい。

2010/03/22 (Mon)

[1217] 腹話術
詩人:どるとる [投票][編集]


ねえ ぼくの代わりにぼくの言いたいこと代弁してよ
ぼくは動物みたいに
ほとんど感覚だけで生きてる
まるで腹話術の人形のように
誰かの会話に合わせて話す ダメな奴

世の中の流れに逆らえず 流行りに流されやすい人
ほら 腹話術の人形みたいに 企業に操られている一般人
笑うのは いつも
流行りをつくりだす考案者

ほら 世の中の腹話術師が君らを人形のように操るそのさまを幾度となく見てきたよ

世の中が右といえば
ぼくらは右へ曲がる
そして今度は左といえば左へ曲がる
その時流行りに押し流されず 人に左右されず 右なら左へ 左なら右へというように逆らう勇気さえあれば オリジナリティも出るってのに

ぼくらはなんだか
集団を好み
孤独になるのを嫌う弱虫ばかり

世の中という腹話術師がほら 金儲け企んで
君らの声や仕草を真似て流行りを街にばらまく
今日も君らは 流行りについてゆくのさ
チンドン屋みたいに
ほら街を行き交う同じような流行りの服身にまとったぱっと見かわいい女の子
でもなんかつまらない 女の子だな

腹話術のショーはつまらず流行り過ぎるは早し
めくるめくスピードで 世の中の様相を変える
ほらこの街も流行色に染まってる

ぼくだけが ただひとり 古臭い服を着て
化石のように突っ立って
流行りに媚び
流行を追いかける
人々を見つめては
腹話術の人形のようなイメージを見てしまう

教えようか
君ら、腹話術の人形みたいだよ?
今に自分らしさ失くすよ?
それでもいいなら
何も言わないけど

閉幕と相成るその時
奇怪な声で
さよなら言う流行りはまた新しい流行りを街にばらまこうとしてる
止まらない流行りの波が人々を飲み込む
そのさまをぼくはただ遠くから遠い目で見ている
そのさまこそが
今の現状なのです

雑誌めくれば
なんだかみんな同じ人に見えてしまうから。

2010/03/22 (Mon)

[1216] モノクロパントマイム
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素直になれない心
いつでも嘘を盾にして誰かのキツい言葉を 避けたくなる
パントマイムで悲しいことを伝えようとしても うまく表現できずに涙ぱらぱら
無意味な時間が砕け散るパズルのようにバラバラ落ちてゆく

うまく笑えないなら
うまく笑おうとしなければいいのに
どうにかしてうまく笑おうとするぼくがいる
無理をしてつくった笑顔はひどい失敗作だった
ひきつって

パントマイムはやめてさ 素直になれる人にだけ 言葉で伝えよう
ぼくはこんなに悲しいんだよって 歌でもいいからね
世知辛い世の中
唾を吐いて蹴り飛ばした正しさ

パントマイムやりたくなるのもわからなくないね
だけれど大切なあの人にだけは
パントマイムはやめてさ
ちゃんと言葉で会話しようよ、ねえそうしようね

多彩な色でみんな
それぞれの好みの
服を 選んで着られる世の中さ

ぼくだってオリジナルの服を選んで着る資格があるんだから 何も、みんなと合わせる必要などないさ
身を守るものがないからみんなパントマイムで雨を避けるしかないのかな
それでも忘れないで
きみはこの世界にただひとりしかいないってこと

パントマイムヒューマン
今日もただひとり
何を しているのか
パントマイムヒューマン
晴れた日も雨の日も
パントマイムヒューマン
一生懸命に生きる

モノクロの街にいろんな色をした人々があふれる
ほら みんな 素敵な色だね

ぼくだって
素敵な色だ

パントマイムはもうやめて ぼくは 本心で語る 読唇術や腹話術なんていらねえ
言葉と言葉で語り合う真夜中へ滑り込むのさ

パントマイムヒューマン
明日から生まれ変わろう
パントマイムヒューマン
夜明けとともに抜け殻残して
生まれ変わったぼくは見違えるほど素敵になる
昨日よりもずっと素敵になる

モノクロの街でせめてぼくらだけは
七色の夢を抱き
そして生きよう。

2010/03/22 (Mon)

[1215] 恋桜
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はじめての恋はぼくを笑顔にした
今までこんなに 人前で笑えなかったのに
それが嘘のようにぼくの顔には笑顔があたりまえのように今では 咲いて枯れない花のように ほらね
満開なのさ

恋って素晴らしいね
一人じゃないって心強いね
素敵だね

今まで知らなかった
君が教えてくれるまでは

つぼみをつけた桜の木のように
ふくらんだつぼみはやがて花を咲かせるだろう

ぼくの恋がたとえば花ならば つぼみはきみと出会ったあの時に 膨らんで
ぼくの中で花を咲かせたのかな
いつのまにか

咲いた花ならば
けっして枯らしてはいけないのさ
このまま綺麗な花をきみと枯らさぬように育てましょう

つぼみにはもうもどれないし
一度枯れたらもとにはもどれない
儚い花だから

百年桜どころか永遠に枯れない 恋という桜だからね 覚悟してて
今に もっと 大きな幸せ きみに運び届けるから

今はその香りや匂いに鼻をひくつかせてて

春はもうすぐ
いろんな意味で訪れるから
はじまりを汚さないような スタート切ろう。

2010/03/22 (Mon)

[1214] 桜日和
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春の陽気に誘われて
どこからか吹いてきた
春イチバンのような君はぼくを何かと振り回して
いつも 自由にさせない
まるで ぼくらは恋人なんかじゃないのにね
多分 友達っていうにはあまりにもいつも一緒に居すぎるね
もし恋人なの?って聞かれたら
きっと ジョーダンでうなずくことより
否定することのほうが難しい

いつの間にかぼくらは
そんな感じになっていて
今さらポテサラって感じで
恋人ってたいそうなものじゃないとは思うけど
互いに互いを大事に思ってることは確かだから
ぼくらはきっと否定するまもなく恋人なんだろう

まるで 君は無邪気な子どもみたいな恋人
君の唇 多分 誰かに奪われたらぼくは怒るから
だからきっと ぼくはきみの恋人でいたいんだろう
恥じらいは乙女のもの
ぼくはただきみを愛せばいいだけなのだよ
そう君は不適に笑う
後ろ手に隠したネックレスは君によく似合う
桜の花びら象ったかわいいネックレス
渡したいけど
君は いつもぼくのタイミング 絶妙に奪う

でも いつか いつの日か 言ってみせるよ
今まで ずっと ごまかしてた気持ちを打ち明けるよ
いつの間にか こんな気持ちに変わってた

膨らんだつぼみが花ひらくように ほら
君への気持ちはもう桜より早く 咲き始めてる

春うらら うららかな日和 桜日和
ぼくは もう 桜色にほほ染めて 駆け出す 道玄坂

君と 手を繋いで
笑い合う
今のようなこんな時間ももう少し いいかなとも思う

ああ放し飼いの君は
まだ誰のものでもない
でもいずれはぼくのもの
誰よりいち早くそう決めてるのさ

春が去るまでには
君に伝えたい
春はなんせ短いから
儚い恋にならないように 咲いた花なら枯らせないようにしっかり抱き止めていよう

桜日和 なんて なんて あたたかいのかな
ぼくは君が好きで君は誰が好き?
胸がしきりに痛い。

2010/03/22 (Mon)

[1213] はじまりのはじまり
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何も言えないぼくはただ目を閉じて
静かに 暗闇に囁く
冒険はまだ始まったばかり

さあ はじまりは何度でも ぼくを迎えに来る
呆れられることもなく 飽きられることもないのさ
夢から覚めれば はじまりは何度でも やって来る

今、はじまりのはじまり。

2010/03/22 (Mon)

[1212] ひとさじの涙
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悲しいときや嬉しすぎるとき
感情がふるえて
やがて涙になる
その涙は瞳からこぼれているんじゃなくて
きっとぼくが思うに心からこぼれているんだ

世界にあふれている涙が今日も誰かを幸せにしているのかな
それとも誰かを不幸せにしているのかな
なんだか ぼくには関係ないことのようでさみしくなるのさ
ぼくにだって他人を思いやる気持ちはあるから もし世界のどこかで涙が流れているなら 少しでも幸せになれるような涙が流れてほしいと思う
悲しくなるような涙は消えてほしい

ひとりひとりの涙が空の果てにある名もなき場所に集まって
また幸せは生まれ変わり降り注ぐだろう
そして悲しみはまた悲しみとしての使命を果たしに世界に降り注ぐのさ

涙 流れしその時
全ての言葉は死に絶え
美しすぎる景色は にじむ
干上がった川のよに
声は 切れ切れ
ただ ぼくはあふれる涙を隠すよに
闇に落ちる 光のよに目を閉じ 静寂の中へと 消ゆる

今日もぼくの知らない世界の国で
明日もぼくの知らないどっかの場所で
思いもしない悲しみが
ぼくより深い悲しみが
名前も顔も知らない誰かを
悲しみの底に 突き落とす
たまに 喜びを与える
ぼくは知ったような顔でただかわいそうにとほざくだけで
何ができるわけでもなく
ただ遠い別世界に思いを馳せるように
拾われもせず
ただはじけるだけの涙をイメージの壁越しに眺める

その音に耳をすますこともなく
何かをしようとする気配もなく
ただ遠く眺めるのさ

地球の反対側の誰かの涙をどうにかできないなら
せめて今 すぐそばで泣くその人の涙をどうにかするべきだとぼくは思う
だから ぼくは悲しむきみのその涙を少しでもぬぐえたらいいなとも思う
世界規模までひろがる話にはしないよ
どうにかできないなら考えることすらおこがましいから
涙をそっとひとさじ指の腹に乗せてそれだけを見る。

2010/03/22 (Mon)

[1211] 映画よりずっと映画のようなぼくらの日常
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主人公のいない物語の中で
今日も願ってもないページがめくられる
生きていればそりゃ楽しいこともあるけれど悲しいこともある
楽しいことがあるから悲しいこともある
何度そう割り振ってみても 納得できないぼくはわがままだろう
でもね喜びよりずっとなんだか悲しみが大きい気がして
割に合わない気がして

どんなに嫌でも
どんなに蹴り飛ばしても
ぬぐい去ったはずの涙はいつの間にかぼくの目尻に光ってる

ドタバタコメディ映画でもないな
男の女のラブストーリー映画でもないな
SF映画でもホラーでもないな
ぼくらの人生はどのジャンルにも当てはまらないリアルなシアター

誰も見向きもしない駄作映画のような予測不可能すぎる展開に涙することしかできないぼくの悲しみはきっと 他人にはねただの日常にしか見えないんだろう
下手に感動してもらうよりつまらないなと吐き捨てられたほうがきっと日常って感じがするから

本当に悲しいときは
何も言えないんだ
ただ涙がほほを伝うだけだよ
もし そんなシーンだけを集めた映画があってもつまらなさすぎて誰も観に来ない
だって誰にも同じような涙があるから

映画のような人生にはならなくても
映画よりずっとドラマチックな現実が誰にもまねできないリアルな演技で
ぼくらは悲しみに悲しみ そして喜びに喜ぶ
それは演技ではなく
芝居でもなくて
本当に悲しいから
本当に嬉しいから
そうするんだ

だから 映画よりずっと映画のようなぼくらの日常に冴え光る魅惑的な演技は一切のおふざけもない
世界一のアクション

それは 映画なんかじゃなくて本当の現実だから
NGなんか ないのさ
ただ、すべてが血の通った リアルな形

アクション!のかけ声で始まる映画
朝日がのぼると同時に始まる1日

なんか 映画と似たような現実ってだけ
それはプロローグとエンディングがあるから。

2010/03/22 (Mon)

[1210] 風に吹かれて
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人であふれかえるパレードは日が暮れれば落ち着きをとりもどし
街も静かになる
なんだか お口にチャックしてないと
怒られそうなほど
いやに静かな夕暮れ時だから
ぼくもなんだか
言葉なくしていた

黙ったままで
空を見つめて
首を痛めない程度に少しアングル変えたら
きれいな風景を瞳のカメラでまばたきのシャッターを切る

忘れないでいられるかな
いつまで覚えていられるかな
まるで 生い先短い老夫婦のように
なんだかしんみりしちゃってきみと話すぼくなのさ

ただあたりまえのようにぼくらに吹きつける風にぼくらもあたりまえだというように吹かれて

風に吹かれてる

まるで 終わりの景色みたいだ
涙に沈んだ街がほらだいだいににじむ
鳥は巣へと帰る
群れをなして

ぼくも帰ろうかな
帰るべき場所はあそこかな
それともきみの胸の中かな
あたたかい屋根の下で笑い合えるような景色の一部になりたくって

幸せ探してる 人は誰も旅人です
きみも幸せ探してる旅人なんでしょう?
聞くまでもないよねとぼくは笑った
せつない気持ち
風船が割れるように
ぼくは 急にね悲しくなった

さよならも言えないぼくは 行き場のないこの気持ちのあずかり手を探している

時計の針が 何周かしたら 1日なんてたやすく終わる
それなのに それなのに なんだろう
説明するよりずっと難しい 悲しさは
くだらないはずなのに 嫌いだった時間すら 愛しくなるよ

黙ったままで
空を見つめて
首を痛めない程度に少しアングル変えたら
きれいな風景を瞳のカメラでまばたきのシャッターを切る

何も言えないままで
ただぼくは風に吹かれてる 今のこの気持ち 絵にも描けない美しさ

もどれない昨日へ消えてゆく光 さよならを悲しくても言うべきかな
ぼくは今風に吹かれてる
言葉でいえばそれだけなのにね

ああ 満ち足りない。

2010/03/22 (Mon)
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