詩人:どるとる | [投票][編集] |
なんでもないことがいつも大事だったりそうじゃなかったりする毎日の中で
光と影をたえまなく行き交う時計の針が夜を指し示す 今、午後11時
好きでも嫌いでもないあの人は今どんな夢見てるのかな
それともまだ眠っていないのかな
好きでも嫌いでもないのに気になる夜
ぼくの心はしぼんだ風船みたいにさ
夢のゆりかごの上で
ゆらゆら 揺れる
明日になってしまう前に 何か やらねばならないことはないかな
今それを探しながら
でもうまく見つからなくって
睡いのを言い訳に明日に後回し
ムニャムニャ
グースカピー
おやすみと言わないままで眠気に勝てず
ノックダウン
夢のゆりかごの上ですやすや眠る
いつもの夜の光景さ
めずらしくもないこと
恥ずかしいからあまり見ないで。
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てくてく家路を歩く ぼくの切なさや悲しさを知ってか知らずか好き嫌いにかかわらずあたりかまわず照らす月のやさしい光に照らされ
ほんのささいな出来事にいつもなんだか
さりげなく救われてる気がする
やる気なんてさらさらないけど
ただ身の回りの全てがずっといつまでも変わらないであってほしいという願いだけはいつまでも
変わらないままだからぼくは幸せ
帰り道の途中で見つけた小さな花がおしえてくれたのさ
このさびしさや切なさはつよくなるために神様が わざとぼくに与えてる試練なんだよと
いつもの帰り道吹けもしない口笛ぎこちなく吹いて
夕暮れの空 見上げ
いいようのない気持ちに沈む
今まさに落ちてゆく
夕日がぼくの瞳の中ゆらゆら燃えて
ぼくのただの帰り道をいつも 飾ってくれる
つまらないだけで終わるはずの1日さえ
悲しいことがあってしょぼくれた帰り道さえ 忘れさせてくれる
気づけば 夜になってて 月が照らす今にいたる
ほら もうすぐ歩けば ぼくの家だよ
今日もぼくを見守っててくれたのかな
あの月にぺこりおじぎをして
ぼくは静かにドアを開ける
振り返らずに小さく手を振って
さよならの代わりとする
このラプソディ
包まれる 心
湯船に浸かれば
あふれる幸せ
ほらぼくは今日もなんだかんだいって幸せだったよ
はるかなる旅から帰った旅人のように
百年の疲れを癒すため
ぼくは自分におかえりを言って
浮ついた気持ちからもとに戻るのさ
そんな帰り道
夢みるぼくは
今日もひとり
ただ家路を歩くだけ
足跡さえ残らない
道を黄昏ながら
夕日に手を振って
さよなら
バイバイ
目を閉じて
やっと終わるストーリー
夜が明けるまで
しばし おやすみ
終わってよかった
もう少し 起きてたい
そんな気持ちの中で
いつの間にか夢の中だ
ぼくは帰ってきたぞ。
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世界でただひとりの人に恋いこがれていた季節は不意の風のように
ぼくに吹きつけた
追いかけるその足がつかみたかったものは
君だけだったのに
追いかければ追いかけるほどに遠くなる
君だから
あまりに美しすぎて
近寄れない光
まぶしすぎる光は遠くから見るだけが精一杯と唇を噛んだ
ぼくの口元に
血がにじむ
あの日、ぼくの心に咲いてた恋桜は散ってしまったけど
また咲くといいなって思っているんだ
またあんな気持ちで誰かに恋いしたい
そして 追いかけたい
今度は まぶしすぎても逃げないでいたい
恋桜 咲かせるため
君に 出逢うため
はじまりの季節はある きらめく夢は始まる
愛し合う気持ちのある者の 来訪を待って
そのためのその種を
人々の心の中に散布する。
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にこやかに手を振る
ピエロ
あの笑顔は嘘なのかななんてね
ぼくが昔 サーカス見に行ったとき
ピエロはぼくに笑いかけてくれた
あの笑顔は今のぼくが周りの人たちに浮かべてる 笑顔とよく似た愛想笑い
人を楽しませる為だけならば素晴らしい笑顔
だけれどとてもたいせつな人には向けられない嘘の笑顔
いつの間にかぼくは知らないあいだに作り笑いしかできない悲しいピエロになっていた
鏡を見たら そこにはうれしくもないのに笑うピエロが映ってた
空が泣いているように雨を降らす真夜中
かすかな月明かりの中
鏡に映った自分から目をそらした
あまりにも悲しすぎて
見つめられないから
いつのころからか人に相づちを打ったり
会話を合わせてみたり
することに一生懸命になるうち たいせつなこと忘れていた
自分というものを隠していた
いつの間にか自分の素顔を忘れてしまって
ピエロの仮面 被っていたんだ
こんな仮面 脱いでしまいたいのに
もうぼくは嘘の笑顔振りまきすぎて
愛想笑いするのになれすぎちゃって
もとにもどれずに
今も悲しいクラウン
世の中の観客に
注目 浴びるために
嘘の笑顔 振りまくピエロ
素直に泣いたり笑ったりできたあのころのぼくの笑顔
今になって恋しくなった
世の中の観客に
注目 浴びるたびに
自分の中にある
笑いたくないのに
笑うしかない
この疑問に
涙が思わず流れて
化粧が落ちて
もとのぼくの素顔が露わになった
そして ぼくは野次を飛ばされ
嫌われ者になった
だけれどなんだかやっとほんとうの笑顔やほんとうの涙
取り戻せた気がしてる
そんなぼくは今
ピエロでもクラウンでもなく
ただの人間だ
それだけでなんだか
嬉しくてさ笑っちゃう
今のこの笑顔はほんとうの笑顔
笑いたいときに笑い泣きたいとき泣ける
その幸せ感じてる
今なら言える
さよなら嘘つきピエロ。
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まぶたをぎゅっと閉じてみても
いつまでもいつまでも眠れやしない
そんな夜はムリに寝ようとしないで
静かにギターを胸に抱え
やさしいうたでもうたおう
なんのために
だれのために
今日までぼくは生きてきたのか
まばゆく輝く夢さえ まともな生きがいさえないままで今までよく生きてきたものだね
子供の時もよくこうして眠れなくって
窓の向こうの闇が晴れて明るくなるまで
夜通し 眺めていた
弟と妹のキャンバスになってる落書きだらけのもとは白かった壁にもたれて
今日も眠れそうにないから寝ないで
明日、仕事でも 関係ないよと
月に照らされても
あたたかみさえ感じなくなったのは
ぼくが優しくなくなったからじゃないさ
ただ少し現実的になっただけ
月よ ゆるしたまえ
ぼくの愚かな思考を
細部にまで行き届いた 精巧な 人生の設計図は 単に幸せになるため 描いたわけじゃないんだ
ただぼくはひとしきり 何かを未来に見ていた
遠いあの星を見ていたように
あの日のぼくには今という未来が輝いて見えていたんだよ
でもたどり着いた未来で 思いもしなかった悲しみに出会い
食い違って
もう修正できない
過ちにも気づいた
ああ 今、叶わなかった夢の弔いをしよう
燃え盛る火はないけど
ああ さよならいうくらいはできるからね
罪と罰を抱いたままで
平凡すぎた現実に
夢など入り込む隙などないことを
ぼくが誰より知ってるのにまだロマンス捨てきれないから
ぼくは たまにね
とんでもなく壮大な夢を見るのさ
『宇宙は果てしなく
大地はかぎりなく
大海は青ざめて』
そんな世界の片隅で
ぼくは何ひとつロマンチックじゃない
ありふれた生活の中にいるのです
関係などあるはずもない
ぼくには夢などつかの間の癒やしや安らぎに過ぎず
けっして 掴みたい
あすではなかったよ
今、それを思い出した。
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月も寝静まる真夜中の激情
ぼくはひとりいるはずもないイメージの観客相手にワンマンショー繰り広げ
笑ったり泣いたり
時おり なんだかくだらなくなってあくびして
真夜中は眠いけど
なかなか眠れない
それを紛らすために
はじめたのさ ワンマンショー
涙 流しながら
ぼくはひとりきり
身ぶり手ぶりで
役者みたいに
大げさなアクションしてみせる
涙のワンマンショー
ぼくは今、心持ち幸せさ。
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自分なんだ いつだって
他人じゃないんだ
自分なんだ いつだって
比べたって仕方ない
他人がああだとか
こうだとか
くだらないよ
全ては自分の生き方
『自分らしさ』とは自分が思うように生きれている状態のことをいうのさ
けっして他人に惑わされたり他人に誘導されたり そんな生き方を自分らしさとはいわないよ
自分らしさとは
好きなように
生きて
尚且つそれを
満足している自分の気持ちをいうのさ
いつも 自分がいちばん似合う自分になって
悲しくても切なくてもそれが自分ならば
自分らしく生きていられてるんだろう
間違いなどあるはずないさ。
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何をたとえ否定されても
生きていることや
生まれたことを否定することだけは誰にもできやしないから
どんなにばかにされても
ぎゃくにばかにもされなくても
ひとりぼっちでも
孤独にふるえる夜でも
終わりのないさみしさ抱えるときも
いつ止むともわからない雨をそれでも見つめてる
窓の外には雨が降る
ぼくの顔には涙が降る
そんな日は外も中も どしゃ降りの1日だからくすんだ夕暮れを眺めているだけしかできない
地面にこぼれ落ちた涙がいいようのない悲しみに変わって
ぼくはずぶぬれ
雨宿りする犬のように
からだにまとわりついた雨粒をふるい落として しばらくその場に座り込み
雨降りの景色見てる
今 雨よりずっと冷たい悲しみという雨雲から流れる涙がぼくをぬらす
ほら言葉にさえならないでしょう
それは本気で悲しいから
とても本気で悲しいから
何も言えないまま
ぼくは押し黙る
涙を ためこんで
滲んだ景色の向こうに晴れ間を期待しながらも おさえきれない涙に 悲しみ隠せないでいるよ
遠くに揺れる街の明かり
そろそろ 夕飯のいい匂いがする頃
涙も窓から 投げ捨てて また 笑おうか
気まぐれに 去る雨雲の背中 見つめながら
ぼくは 太陽みたいに笑顔輝かせて
泣き笑い繰り返す
毎日を 生きるのさ
なんのためでもなく
だれのためでもなく
ただ『今この瞬間』を
精一杯生きるために
ときには狡くもなって
でも
生きることにだけは前向きになって
なにがあっても
涙をぬぐい
前に進むため
ぼくは時を駆ける
切なさに 合図をおくりまた明日も生きるよと 信号をおくる
窓を閉めて 布団かぶって また明日
さよなら バイバイ
ぼくのそんな思いは涙にはこばれて
やがて あすという岸に行き着くのさ
そしてまた 岸に上がったぼくは今日と何ら変わらない生活の中で 生きるよ。
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今日も見つけたよ
道端に見つけたよ
幸せの花を
ぼくは見つけたよ
どんな街にも
どんな国にも
かならずある
幸せの花を
見つけたよ
君の心にも咲いているだろうか
あふれる愛とそれと輝く笑顔は
いつもいつまでも二人はありふれたリズムで時を刻む小さなピアニスト
幸せ奏でる音符は跳ねる 君の街にも咲くだろうか 幸せの花は
ぼくは君と二人で幸せ奏でるピアニスト
今日も明日も奏でる音色は素敵なメロディ
毎日を輝かせる術。
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『事実は小説よりも奇なり』なんて言ってるけれど
事実には小説みたいな不思議さはない
全てがもう理論づけられた つまらない常識の塊
ああ 風に泳ぐ鯉のぼりが
ハタハタと揺れる
事実にはない小説の
小説にはない事実の
それぞれの輝き
今 見つめてるから
ぼくはどちらも嫌いでどちらも好き
ああ 風がやんだときへなへなとしぼんだようになる鯉のぼり
事実は小説より
小説は事実より
そんな不思議抱きしめてぼくは眠ろう
ぼくは眠ろう
事実が小説より奇なら
ぼくはきっととんでもなく奇妙な存在だろう
事実は小説をいつか追い負かして
不思議な輝き放つ
光を空から降らす
光の雨が降り注ぐ
なんて今日はいい1日なんだろう
心が洗われるような思いさ
事実はやっぱり小説よりも奇だったよ
そういうことにしておこう 気持ちよく笑うため。