詩人:どるとる | [投票][編集] |
押しては引く波のように
押し寄せる恋もあれば引き下がる恋もある
ほら 少しずつぼくの日常から美しい非日常が薄らいでゆく
そんな今日は
名づけるなら
なみだの日とでも
名づけましょうか
ただ ただ
悲しいだけの
なみだの日
それがいちばん
お似合いだろう
半ば やけくそに
ぼくはそう決めた
押しては引く波
引く波があるなら
押す波もあるから
また 再び
押し寄せるまで
ぼくは堪えて待つ
押し寄せる予感が
この胸に
ざわざわと
波立つまで
ぼくはどんな日でも
なみだの日って名づけてしまうから
押し寄せる
その日を
待つ
いつか
なみだの日を
えがおの日に
変えられるまで
笑いあえる
その日を
待つ
悲しみは満ちて
また 引いてゆく
そして 喜びがやがて満ちるから
すべてはそのときにわかるから
ぼくは涙を抱えて
今は拭わずに待つ
地平線を見つめて
沈む太陽に問いかけて
いつだって抜け出す準備は播但だから。
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この世界でいちばん愛しているのはぼくには君だけだよ
誰がなんて言ってもそれは間違いなく本当のことだ
だけれど言えないばかりに汚い嘘になりつつある言葉だ
消えない思いだけが
このぼくをいつまでも悲しくさせてる
はがれそうではがれない歯がゆいかさぶたみたいにかすかな痛みだけが残る
桜香る春の鼻先
ただいつまでもこうして君を遠くから見ていたかった
言わなければずっと君を好きでいられる
傷つくこともなく
君はいつまでもぼくの中で世界一好きな人のまま 美しいその像がぶれることなく微笑むから
何か勘違いしてたようだ
繰り返すひとりごとがあたたかな風に少しだけ 守られてる
ずっと君の微笑む姿を見ているだけで
季節は変わる
それなのに何も変わらずぼくはただひとりのままで
世界でこんなに美しい言葉があるのに
それさえ言えず
傷つくことにおそれてばかりいてうまく笑えもしない
題名をつけるなら世界にひとりの人に贈る世界にひとつの愛の歌ってのはどうだろう
長すぎかな
勿体ぶりすぎかな
でもそのくらい大げさな気持ちだってことは本当だから
届けたい 伝えたい
まっすぐに ただ
君の心に
その瞳に
ただいつまでもこうしていたって何も変わらない 悲しいだけ
だから ぼくは言う
君の笑顔 君の涙
完璧そうに見えてもこれだけは苦手ないわゆる弱点
君の好きなこと
君の夢 君のこれから
すべて ぼくが手伝えたら いいなって思ってるから
どうか こんなぼくのこと 知ってほしい
世界一 愛してみせるから
ずっと 永遠に愛すから
言葉はいつも嘘っぽくなるけど
世界一 愛したいんだ
世界一 愛されたいんだ
君にだけ
ただいつまでもこうして君を遠くから見ていたかった
そんなことさえ今ならば笑い飛ばせる
振り向けばいつも
夢見続けてた幸せが
ぼくに優しく微笑むから
世界一好きな人がほら。
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静かに肌を滑る風の中に立って目をそっと閉じて
夜を見つめてる
願い事はないしたいして意味はないけど流れ星を目で追ってみる
小さな出来事の積み重ねから成り立つ
今日という1日のあらましをひとつひとつ反省したりして思い出して
あらゆる概念を黙らせてただ急な崖をよじ登るような苦労した自分をほめてあげましょう
ふたつに道が分かれた分岐点に立つとき
頭上にはてな浮かべて迷うとき
明日さえ見失い
宛もなくさまようとき
身勝手な地図を開くんだ
少しくらい自分に甘くしたっていいじゃない
叩く蹴るの暴力じゃ
生きること楽しくなるわけがないから
どこまでが今日で
どこからが明日か
その境目みたいな
真夜中の正午
ぼくはひとり
都合のいい言葉で
面倒なこと
ひらりかわして
夜と朝の真ん中で
明日と今日の境目で
今日の終わりと明日の始まりを見届ける
やがて夜明けが闇を払いのけ まばゆく輝く太陽が昇るとき
世界は何より美しく見えるだろう
それまで 夢の中でしばし待機だ
息をひそめて
静かに無重力の中
からだを横たえて
夢のゆりかごに揺られて朝を待つ。
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ぼくはぼくのように生きる
そうしたくないのに無理やりぼくを裏切ったって
それはぼくじゃない
ぼくらしさを捨てたくない
らしさとはその人がしたいと思ってることをしているときに一番出るものだ
誰かに指さされても
変だって言われても
いいんだ
ぼくらしいだけだ
全然 おかしくない
ぼくがぼくのように生きてるだけ
ぼくから一切はみ出さずに
やりたいように生きてぼくというひとりの人間を生かしてるんだよ
ぼくのように
このまま ぼくは光と影を抱いたまま
何が正しく 何が間違いなのか そんなこと無視して
ぼくはぼくのままに
ありのままの姿でいるよ
悪魔なら悪魔に見えてもいい
それがぼくならぼくだ
とにかくぼくはぼくだ
ここにいるぼくがすべてだよ
これ以上にも
これ以下にも
なれないし
なりたくないんだ
ぼくはぼくが決めたことにだけ従って生きる
それが一度きりのこの人生を楽しむ一番の方法だから
悲しみに負けないための方法だから。
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生きてゆけば生きてゆくほどに知る世の中の影
世界が美しければ美しいほどに際立ってくる一部の汚れ
ほら また今日も
世界のどこかで誰かが泣いている
でも ぼくみたいにそんなことお構いなしとばかりにへらへら笑ってる人もいる
あくびが止まらない
自分しか見えない
幸せだからと笑い
笑い疲れたあとでいびきをかいて眠る
裏をめくれば
世界もどこかは
平和で
どこかは
毎日が戦争
幸いなことに
平和なこの国に
生まれたぼくは
今日も笑えている
些細な幸せがどれほど幸せなのかも知らないでわがままに今以上の幸せを欲してる
そんな今日です。
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変幻自在のホームで
君は夜を朝に塗り替えてぼくの心予告通り盗んでゆく
不適な笑みと一輪のバラの花を残して
はじめてお手紙書きます
遠まわしなことはぶいて言います
君が好きです
半端はいやですから世界一と言います
宇宙一でも嘘じゃない
君がぼくの視界にはじめて あの日 うつった 多分あの時あの場所あのタイミングでぼくは瞬間で恋をしてしまった
裸になった心
君に盗まれてしまったよ
君はまるでそっけない素振りの恋泥棒
盗ったことさえ気づいてない
もはやその手つきは神業だよ
知らないうちにほら
また ぼくのまなざしを奪う
罪な人さ 恋泥棒
いったいいくつ
ぼくから 心を奪えば気がすむんだい?
ねえ 恋泥棒?
いまだ誰のものでもないのにつれない素振りの クールなビューティフルレディ。
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こんな頼りないぼくに愛をくれてありがとう
君はなんてお人好しなんだろうって
思ってたけど君は言ったよ
頼りないところがまたいいんじゃないって
頼りないかわりに優しくて
几帳面なわりに不器用で
やることなすこと失敗ばかり
でもがんばり屋のあなたを私は好きよ
むしろそんなあなただから愛してるのよ
ずっと一緒にいてあげる
君がぼくを抱きしめた
ずっとこの猫背は君のために変わらないままだからね
君がくれたお守りのような いくつもの励ましの言葉 そして愛してるのキス
そんなものに励まされて ぼくは今日も君の恋人やってるよ
そして君はぼくの恋人やってくれてるよ
いつまでも
いつまでも
不釣り合いなふたりだからお芝居じみた何か ぬぐえないけど
今 確かにわかってること
ぼくは世界一君を愛してるってこと
そして本気でぼくは君の恋人だってこと
丸まった背中に君がフィットする
今日もぼくら
心の毛繕い
猫背のぼくと
背の低い君
そんなふたりを乗せた電車はひたすら幸せの中を走る
そんなふたりは不器用だから 優しくなれる
譲り合い
庇い合い
ぼくらは
涙流す日も
笑顔咲く日も
頑張って
踏ん張って
張り切って
生きてるよ
生きてくよ
愛し合ってゆくよ
足並みそろえて。
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世界中でただひとりだけ 悲しい気になってる人は誰だ?ぼくだ
いつもと同じ噎せるような夕暮れに胸は焦がれて
わがままな気持ちが憎たらしいくらい常識に従順な良心を追い負かして
ぼくをわがままにする
少しでもきれいな
何かを求めるように
いつも求めてる
少しでも自分が
きれいに見える場所
抗えるもの今は何もなく
あがいてみてももがいてみても縛られたからだじゃ何もできない
大きな力もなく
何も変わらない
毎日を抱きしめてうつむいているだけで精一杯なんだ
人は誰もぬぐえぬ大きな影を光のような希望の隣にいつでも寄り添わせてる
光と影の中を歩く
それがどうやらさだめらしいから
どんなに待ったかけても止まらない時の流れが連れてきたこの夜が聞く耳を持たないように
何が起きても
涙をのむしかないことだって多いから
悲しいことは尽きそうもない
この先もずっとずっと
君もぼくと同じ影を希望の隣に寄り添わせてるの?
そしてそれでも生きてるの?
ひたすら運命という運命に石頭になって
どんなに悲しみにたたかれたって 雨に濡らされたって
君は頑固に生きてくの? ぼくと一緒だね
ぬぐえぬ影を抱いたまま その隣に何か希望を寄り添わせて
悲しいことばかりじゃないといつも自分をだますように励ましながらいくつもの壁をよじ登るように乗り越えてゆくの?
その姿は涙が出るくらい素晴らしい
生きることへの辛さや苦しさがほら新しい影をつくりだしても 影あるところ光は生まれる
ほら 悲しみにしてやられてたってあとに待つ喜びを見つめて君はつよく笑ってる
横殴りの雨の中で
空の向こう
見えてる 晴れ間に希望寄せてる
光あれば そこにかならず影がある
だけれど 逆をいえば
影あれば そこには光だってある
だから 悲しみだけを見つめる必要なんてない
半分が希望ならば人は強くなれる
影を振り切って。
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切なさに焦がれるような夜は目を閉じるのだ
疲れて帰ってきた夕暮れのようにほら無理はしないで
気持ちに正直に生きてごらんなさい
答を出すことにばかり 急いでしまわずにゆっくりゆっくり考えてゆこう
目先の悲しみ
後先の悲しみ
考えただけでもう
消えちゃいたくなる
さよならというように五時を報せるチャイムが鳴り響いて
ぼくの胸を甘くやさしく撫でた気がした
夕暮れはやがて夕闇にのまれ その夕闇も夜にのまれて
ぼくの活動も停止して みょうに静かにさせる
ほら 明日のこと
誰かが 考えなさいと促さずとも 考えるぼくがいる
切なさに焦がれるような夜は目を閉じるのだ
何度も何度でも
言い聞かせてみてごらんなさい
足早に過ぎてゆく
時間を気にしないで
少しずつ 少しずつ
生きてゆけばいい
流れる涙 ぬぐう指先
ゆれる街の明かり
きちんとそろえた下駄箱の中のスニーカー
すべてがまるでぼくの心をうつす鏡
荒く乱れた靴を直して
そらした目をまえに向かせて
バラバラになったぼくのかけらを集めてみよう
そしたら何かが変わる気がする
違った明日が見えてくる気がする
でもね、今はただ切なさに目を閉じるのだ
消えちゃいたくなる気持ちが止められないくらい 悲しい願いになるまえに
疲れ果てたからだを
傷つきすぎた心を
あたたかい布団の上に横たわらせよう
まだ生きる意味は死んでないから
さあ 今は 深い
眠りの中で休もう。
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勢いは十分なのに
勢いがつきすぎて
空回り 壁に激突
余計な傷を負い
余計な災難を招く
仕方ない それがぼくの性分なのさ
物干し竿に夢を吊したような不釣り合いなぼくにおとずれる明日はどんな明日かな
今から心配
今から待ち遠しい。