詩人:どるとる | [投票][編集] |
のろのろ亀の速度でゆっくり歩こう マイペースがいちばん歩きやすいのさ
たとえ話をするなら
窮屈な靴より自分のサイズに合った靴のほうが何より歩きやすいだろう
だから自分の生きたいように生きるのが
何より生きやすいのさ
窮屈な生き方はその人の心までもねじ曲げてしまうんだ
靴擦れならぬ心擦れをする前に好きなように生きないとねじ曲がった人間になってしまうよ
その見本は意外と近くにたくさんいたりするものなのさ
タートルペースで生きて何が悪いのか
雲の速度で 生きたっていいじゃない
人生一度きりしかないから
太陽がそこにあるように意味なんか探したってどこにもないんだ
ぼくはぼくのまま
あるがまま
君は君のまま
ありのまま
生きる
それがいちばん素晴らしい生き方なのさ
何を間違ったか
こんな人間になってしまった
そう思ってからじゃ遅いから
慌てず歩こう
ゆっくり歩いたほうが生きているって実感持てないか?
失敗も減らせるし
単にゆっくり歩いてるだけじゃないのさ
急いだって仕方ないし
タートルペースで生きれたら
生きるのが楽しくなる
今が楽しい人ならばタートルペースで歩けたなら
生きてるのが今よりもっと楽しくなるんだ
さあ 水槽の中の亀じゃなくて 野にはなされた亀を見てごらん
あんなに自由に
そしてマイペースに
自分のスタイル
生まれながらに
持っている
それは見た目じゃなくて 外側から見ただけじゃわからない
亀の中にあるものさ
ぼくもタートルペースで亀と歩幅合わせて歩いてみる
意外と難しいものさ
ゆっくりすぎて疲れてしまう
人間のぼくには
大げさな話だけど亀のようにゆっくり生きることは大切だよ
亀のようにゆっくり歩けなくても
人間なりにゆっくりゆっくり生きれたら
何倍も濃い
人生を生きれる
目にうつる通り過ぎる景色さえゆっくり歩けばほんのちょっとしたことも輝く。
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ぼくはたしかにここにいて
たしかにここにはいない
降りしきる雨に降られ心の中までびしょぬれだよ
ひとりきり黄昏
答を探すように立ち尽くしているんだ
空がまるで大きな一枚の鏡のように行き交う人の心の中をうつしたように
ほら 邪な部分が透けて見えるよう
人を疑うのは自分を信じられないからなのかな
うつせみのようなこのぼくをゆるせる言葉は何もない 深くえぐるような痛みを抱えたまま
ぼくは 存在している
悲しいほど 消えそうなのに
手を伸ばせばたやすく届くような距離に幸せはあるのにね
なぜだか いくら手を伸ばしてもつかめるものなど何もない
ただ行って帰るように引っ込めた手がぼくに触れるだけ
日に照らされつかの間に生まれる影のように 揺れては消えて
またあらわれる
ぼくもそんな存在だ
いつかは跡形もなくなくなって存在していたことさえも忘れられてしまう
ぼくが今
どんなに一生懸命に走っていてもそのすえに手にする夢も
何もかも
風に飛ばされ消えてしまえば
なんのために ぼくは生きて
なんのために足跡残すのか
わからなくなってきたけれど
ただ美しい夕暮れを眺めてる
こんな時間が答を教えてくれる
心に広がる景色はまるで心を洗うような
素敵なまだら模様
クモの巣にとらわれたようなぼくの心
行き場もなくして
まるで
意味もなく存在しているだけのような人
まるでうつせみだね
何もなくなってぼくはもう空っぽなんだよ
だからまだ覚めない夢の中で僕は生きている 何も変わらないまま
姿も形もわからない影にすがりついている
そんな現実がここにある
不確かな影を抱いたまま
僕はただ生きるうつせみさ
歩道橋の上から見下ろす 眺めが変わらないようにぼくの日々も同じ
意味もなく存在しているだけのような人
まるでうつせみだね
ここにいたって生きることしかできない。
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予想にもしない
ことばかり
次々起こるから
対処の仕様がない
天気雨のようにまるで気まぐれな時のいたずらに翻弄され
ため息のつき場所も気持ちの持ってき場もないまま
昨日は咲かなかった笑顔の花
今日は咲くのかな
咲かせたいのは心から 心から 芽を出す本当の笑顔
咲かせるものはどこにある?
それは ありふれたもので構わないのに
目に映るもののほとんどは悲しいほど
きらめく 欲の塊で
金ぴかの 延べ棒みたいな 飾られたものばかりで
今日こそは心から笑えるかな
ぼくは心からそう思うんだ
ゆく宛もない明日に向かう場所を決めもしないまま
風はすぐにでも
吹いてきて
ぼくを急かすのに
急かすのに
屋根の上
回る 風見鶏さえ
役回りがあるのに
ぼくはなにを理由にここにいる?
闇をさまよい
光と影を行き来するだけのように思えるこの旅の意義は?
『楽園は 夢の果て』
脳裏をよぎる そんな弱音を ふりきることができるかな?
いくつもの 諮詢の果てに咲く花はどんな花なのかな?
答はいつも
ぼくという解答者の返事を待つだけ
ほら どうしよう?
時間は思った以上にせっかちだ。
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止まない
雨の悲しさは
止まらぬ
涙の悲しさと相違ない切なさと重さを抱えているものさ
涙と笑顔はなかりけり
光と影もなかりけり
向かい合い相対するものはひとつを残して存在できない
この世界にあるものすべてがそう
なみだという見えない雨に濡れながらも人は前を見て進む
命のふるえを感じながら
唇かみしめて言葉にしてゆく思い
ぼくを濡らす 雨に
語りかける 言葉はない
痛みがやがて安らぎに
変わってゆくのさ
雨降る街にも
日は 待てば 差し込む
闇は晴れる
止まない雨はない
ならば
止まらないなみだもないはずだ
信じないことには
扉は開かず
何も始まらないだろう
照り返す 陽射し
降り注ぐ 笑顔の雨
光り輝く 太陽の涙
今はもう 苦しみさえも昔話
過ぎ去った夢
まばゆく照らすあの晴天に浮かぶ空の王様にぼくは叫ぶ
ありったけの思いをぶつけるんだ
壁に阻まれた現実ならば ぶち壊せばいいだけだ
今 涙という雨に濡れている ぼくは光の中
太陽の涙に濡れながら
不思議とこの涙は悲しくはない 流せば流すほどうれしいばかりの涙だ
不思議にこの涙は悲しくはない 溢れれば溢れるだけ ときめくばかりの涙だ
止まない雨の悲しさも
止まらぬ涙の悲しさも
今はもう遠き夢 まほろばのかげろう
ぼくは今 光に照らされ
空には満開の太陽
ぼくの顔には満面の微笑み
太陽がこぼした大粒の涙がぼくをやさしく包むから
ぼくはたまらなくなって 陽射しの中
いつまでもいつまでも
笑っていた
ただひとり
ぼくにしかわからない
時間の片隅で
一瞬 時が止まったような静寂が流れた
地面に落ちてしまいそう涙も地面すれすれで 光に変わりまたたいた
角度を変えればほら悲しみだって喜びを際だたせるための大事な気持ちさ
うれしいときに浮かべる笑顔のように
理由もなく人は涙を流さないから。
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なぜ、ぼくはこんなところにいて笑いたくもないのになんで笑ってるんだろう
何かが変で
何かがやっぱりおかしいんだ
日々タイムリーに過ぎ去ってゆく時間はぼくを孤独にさせたまま嫌みなくらい運命に忠実な時の中にぼくは閉じこめられたまま今日も早く終わらないかななんてため息揺らしてる
それでも何を笑ってるんだろう
何、泣いているんだろう
何もわからない
ただこぼれ落ちる涙だけが真実を知ってる
表情どころかあろうことか気持ちまでごまかし 偽る ぼくはまるで悲しい道化師のようだ
愛想笑いが舞台上に歓声と拍手をわかせる
人にいい人だと認められるために
人に嫌われないようにと偽る心
悲しくないはずはない
鏡に映った自分
笑いながら 涙流してる
ピエロのお化粧で隠しても心までは偽ることができないから
現実という舞台上で
ぼくはおどけてみせる
まるで道化師のように
観客の拍手と歓声を得るために人の目ばかり気にしておどおどしてはすぐ愛想でごまかそうとするぼく
客観的にそれを見たときその悲しさの奥行きの果てしなさに胸を焦がす
小刻みに動き前へと進む秒針が命までもを刻むってことに気づいてなかったら
もう少し幸せになれたのかな
ぼくはただいつまでも
気持ちを偽ったまま
道化師の仮面
はずせないまま
ずっと自分に嘘つき続けるのかな
月の光にさえ
避けられてる
そんな気がするのは
はたして気のせいにしていいのかな
気持ちをごまかし
偽ったことで得た
ものよりも
そうして失ったものの代償は大きい
嘘や偽りではごまかしきれない涙
もう 嘘なんかつきたくないよ そう言ったらきっとこの世界では生きられない
もう嘘に慣れすぎたぼくでは
でも忘れないんだ
ありのままの自分をさらけ出して本当の気持ちだけで生きれた幼いぼくのその顔には今みたいな偽りの仮面なんか無かったこと。
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今日も繋がる
僕たちの眼差し
出会いが変える
明日の行方
微笑みが咲く場所に君を連れて行きたい僕の願いだけここにあるよ
忘れていたあの夏をひとつずつ思い出して
今、逃げ水の彼方から駆けてくるあの人に手を振ろう
風にさらわれた麦わら帽子
そして畑一面に咲く黄色いひまわり
そのひとつひとつが輝く素敵な思い出
瞳の中をただよう
雲はまるで
青空という水槽の中を泳ぐ魚みたい
ほら思い出してきただろう
君がくれた微笑みとか
暑い陽射しもかなわない夕方に交わしたキスとか
窓辺にはいつも君の写真を飾って
いつも君を思い出すよ
素敵な君の微笑みを
もどらないあの夏
今もまだ息をひそめ
胸の中で いつ飛び出すのかもわからないくらい ほら不思議な上昇気流に乗っかって
こちらに向かってくるんだよ
ああ青い夏の海
ああ青い夏の空
ああ青い夏のワンピース
どれもかもが真っ青な夏の色をしてる
今はまだ始まらない夏
だけれど今
思い出してるよ
君の微笑みも
何もかも
あの夏に置いてきた麦わら帽子も
今年は新しい麦わら帽子 君に買ってあげるのさ
はちゃめちゃな夏はもうすぐ この場所ではじける
青い水しぶき 跳ねて
飛び散る 汗と夏の日差し
一枚の風景画の中から僕を迎えに来る
波にのまれてゆく
僕たちが今、青い夏へと 飛び込むのさ。
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一番星を見つけても
それを語り合う人もいない ぼくには
ピエロのように意味もなくおどけて
無機質な笑いを振りまく 日々がお似合い
今日もまた さえない1日だったな
ため息を吐きながら
窓ガラスに 指で
何度も 書いた
暗い言葉
夜をただぼくは見つめてる
見つめたまま 動かない 視点
ずっと ただ ずっと
このまま 流れてゆく
時間は 彼方へ
はるか 彼方へ
地球には余計なぼくを乗せたまま
今日も世界は回る
勝手な思い込みが次々に浮かんでくる
切なさであふれた
夜に街明かり揺れて
砂浜に書いた 文字のように 時の波が記憶をさらい
嬉しいこと
楽しいこと
少しずつぼくの中で無残に溶かしてゆく
あとには崩れたお城が残ってるだけ
形を成さないただの記憶の残骸があるだけ
思い出せてもくだらない出来事だけ
このまま 消えてしまいたい
そんな気持ち
なきにしもあらず
このまま 眠り続けたい
そんな思い
なきにしもあらず
一番星が告げる明日の天気
ほら それさえ 意味はないね
ひとりぼっちなら
さあ あてどもない旅はぼくをどこまで孤独にさせていくんだろう
それだけが気がかりで
ただただ気がかりで。
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たまたまでぼくはここに生まれ
たまたまでぼくは今生きていられる
たまたまで明日もきっと生き延びてる
こんなささいな出来事がいくつもの偶然を運命のように見せる
ふいに気づけば
ため息を曇らすぼくがいて
回る地球の片隅で今日もなんとか生きれた
本当は外になんか出ないでずっと押し入れのような小さな部屋にこもっていたい
だけれどそれじゃ
だめなこともわかってるから
ぼくは逆らおうと思えば逆らえる常識や 正しさにヘコヘコ頭をさげる
まっすぐな線を引くように いつのまにか気づけば とても慎重になっているお利口なぼくに気づくんだ
たまたま 丑三つ時
たまたま 4時44分
大げさにいえばそんな確率で ぼくはここにいていつか 同じ確率のもとに死んでゆく
生まれたことが運命なら消えてゆくこともまた運命だろう
消えてゆくのも生まれなければ起こり得ぬ奇跡だから
ぼくはそんな奇跡に感謝をしなければいけない
だってほんの百年足らずだとしても
この時間は奇跡の時間だから
ぼくは精一杯笑い精一杯泣くんだよ
たまたまでずっと生きていくとしても
ぼくは明日、明後日、明明後日とたまたまの確率で さり気なく奇跡を何度も起こす人間なんだ
今、当たり前にここにいるぼくはここにいるだけでもすごいことなんだ
最近 気づいてきたよ
たまたまの名のもとに今日もぼくは運命と偶然のあいだで揺れる一輪の花のように生きるんだ
瞳を開けて見つめるべき答を今 一挙に集めたら
咲いた意味も
そのわけも
なんとなくわかってくる
そんな気がするのさ
たまたま 誕生したまたま 消え去ってゆく
はじまりもおしまいも
すべては偶然が引き起こす奇跡
ほら 日常のごく些細な出来事さえ集まれば光り輝く 宝石にも相違ない
たまたまの人の群れ
答を割り出すために
弾くキーボード
割り出せない答は今日も藪の中。
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心に届く詩ってどんな詩だろう
人の心を安らかにする詩かな
それとも愛にあふれた詩なのかな
これも違う
あれも違う
ひとつずつ
省いていったら
残ったもの
それは
自分が書きたい詩
だからぼくは世間のサイズに合う詩は書かないし書きたくないんだよ
自然じゃない詩なんて不自然なだけだから
だからぼくは好きなうたうたうのさ
だけれどけっしてわがままじゃないうたをうたいたいのさ
プライド汚さないように清いうたをうたうたい
誰かの心に届けようなんて卑しさはなくてただうたいたいからうたう
そんなのがぼくの心構えかな
まだ未完成な理由だけど
これだけはわかる
ぼくはうたいたいからうたってるんだ
そしてあの日
うたいたくてうたったんだ
だから今日も同じ気持ちで
始まりのあの朝のように
変わらない気持ちで遮るもののない大空に羽を広げたうたうたう
時に笑って
時に泣いて
言葉を連ねて
次々に
絶え間なく
心に咲くイメージを
詩にしてゆくよ
それはやがて
この道のどこかで
躓いたとき
立ち止まるとき
ぼくを照らしてくれる
そう思うんだ
忘れてること思い出させてくれる
そう思うんだ
だから だから ぼくはうたうたう
好きな うたをうたう
そのためにうたったのさ あの日 何も知らないまま
生まれたうた
真っ白な雲のような
あのはじまりのうた
今、なんとなく思い出して また 書きたい あんなうたを
笑うことも無理矢理じゃなくて素直にできたあのころのような無垢な気持ちでうたいたい。
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どんなに 悲しい日でもね
どんなに 切ない日でもね
それぞれの1日にその日にしかない輝きがあるんだよ
そうさ、またとない1日を
またとないこのぼくが
またとない足跡を
またとないこの場所に
刻み込む この時間は
またとないチャンスだ
だから 見逃しちゃだめなのさ
一瞬 一瞬を
またとない1日を
その中にかくれてる
いくつものときめきを
いくつものきらめきを
一分一秒を
大切にしよう
一秒だって戻っては来ないんだ
全てはただいつも
目先の今しか無い
過ぎ去った時間は
正直 思い出以外
意味は殆ど無い
またとない1日を
またとない歩幅で
またとないやり方で
またとない人たちとまたとない時間を
またとない涙や
またとない笑顔で
またとない気持ちや
またとない思いで
繋ごう 繋ごう
またとない夢を見て
またとない朝が来て
またとない夜が来る
そんな またとない一生をまたとない命で償ってゆく
長い長い物語の一部だよ 数秒でも
またとない 人生の1ページだ
さあ 今日も 生きたぞ
それだけで 今日は素晴らしいから
またとない 1日の中でまたとない ことができたなら
またとない人生もまたとなく消えてもまたとなくまたまたとない1日がまた来る
またとなく
またとない
そんな 場所に
今日という
明日という
昨日と似てる顔の
世界が広がる
長い夢から目覚めたぼくを首を長くして待ってる
またとない1日をまたまたとないぼくに見せるため
ぼくは死なないよ
ずっと生きてゆくよ
またとない人生が
またとなく終わるまで
あてどなくぼくは
あてどない道を行く
目の前にはまたとない1日と七色の朝と鈍色の夜
はるか後方にもまたとない1日と七色の朝に鈍色の夜
ずっと繋げてきたんだ
またとない1日からまたとない1日へ
ぼくは繰り返して
そして今日もまたまたとない1日にいる。