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どるとるの部屋  〜 新着順表示 〜


[949] 大切なこと
詩人:どるとる [投票][編集]


大切なことを考えるとき
大切なことはここになくて
大切なことはここにある

そう思う 僕は見渡す全てがひとつすら欠けずに大切なことだって思うよ

日が暮れたら もう少し優しくなれるかな
時計ばかり気にしているけれど
悲しいことや切ない気持ちを無視できないことすら 大切なこと

忘れない
僕は忘れない
こんな思い 気持ち
大切なことだと胸に秘め 歩いてゆくから見守ってて

2010/01/24 (Sun)

[948] 路地裏の猫
詩人:どるとる [投票][編集]


三丁目の猫は今日も日が暮れてくると
路地裏にあらわれて
昼寝する
おまんまも欲しがらず
三丁目の猫にはこれといった名前はないから僕が勝手につけたのさ
君は黒いからクロだ
なんてありふれた名前だろう 自分でつけておいて 自分で笑ってる僕さ

路地裏の猫は毎日
日が暮れると
路地裏にあらわれて
少し鳴いて
また どこかに消えてゆく

首輪についた鈴を鳴らしながら今日も日が暮れるとオレンジ色の空のぞく路地裏のブロック塀の上に座って昼寝する

ただそれだけの光景を見ているだけで和んでしまう僕は
悲しいことなんて忘れていた

何が話したいのかもわからなくなってしまうほどばかばかしい日常の片隅に光る特別な出来事に微笑む

路地裏の猫は今日も子供連れて あらわれるよ
日が暮れたら
オレンジ色の空にふっと浮き上がってくるようにほら ブロック塀を歩いてくる

路地裏の猫
名前は黒いからクロ
仏頂面だけれど
僕はお前に癒される
また明日も会おう
無視されるけれど
手を振るよ バイバイ
夕闇の中 お前が立ち去るまで近くのベンチに座って 見てるよ。

2010/01/24 (Sun)

[947] 世界を見渡せる街
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脳髄を刺激されたような感覚が貫くよ
全身を 落雷が落ちたような 眩しさが目の前の僕を包むよ

それはまるで一瞬の出来事
だけれどそれは夢じゃないよ

リアリティを求め続けた世界は こんな色かな ほら 眺めれば広がる街並み
こんなところから
世界を見渡す 僕
大したことはないな
世界を見渡せる街
ここから見たところじゃ大したことはない

僕の求めてる絵図はここにはない

街を見渡しただけで世界を知ったような顔をした僕がここにいるのさ
世界を見渡せる街みたいに。

2010/01/24 (Sun)

[946] 標本の蝶
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はりつけたにされた蝶が 小さな箱の中で美しさそのままに生かされる
夢の中を飛び回りながら
コレクションという名目の思い上がった人間の遊び

標本から 飛び出してみればそこは現実の世界
でも蝶は死んだ
美しいまま

真四角の世界に閉じこめられて 眺められて飽きられて
命を 粗末にされて
それでも美しく
僕らの目の中で
いつ飛んでもおかしくないくらいの生き生きした姿でうつる
幻のように
僕ら魅せる

愚かな事だ
でも、蝶は美しい
標本の中でも
自然の中にいても
蝶は蝶だから。

2010/01/24 (Sun)

[945] やさしく やさしく
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逆さまの月の光に照らされ 浮かぶ君の顔
水面にうつる月を見ている僕はひとり立っている
少しまだ寒い風に吹かれている
僕の心は今色でたとえたら群青色

ああ 戻らない時を惜しみ やり残したこと思い出し水面の鏡に己をうつしそこに見えた自分に語りかける言の葉はいつも角のない優しい響きをもつ

久しぶりに真面目なことを思ったけど
思っただけで何も実行できずにいた
だけれどそれでも僕はそんな自分さえゆるしたよ

やさしく やさしく
いることは 案外難しいことだけど
やさしく やさしく
なるべくいたいから僕は滅多なこと以外は自分をゆるしたいのさ

たとえ 夢みる明日を遠ざけたとしても
輝く月を 栄えある未来を 壊しても

僕はやさしくしか生きられないから
やさしく やさしく
時の川を流れる 小石のように 丸みを帯びた僕でいるよ

やさしく やさしく
そして またやさしくいることは思うより難しいだろう
だから僕は やさしくなりたかった
そうしてたどり着いた答がこのザマだよ
でも トゲトゲした気持ちでいるより何倍もマシだろう

そんなふうに思う
人にやさしくできるなら自分も人だからやさしくできるはず
他人よりもまず自分にやさしくできなくちゃ他人など愛せない

だから やさしく やさしく いるのだ僕よ
世界の終わりまで
やさしく 僕よいろ

それだけが僕の長所のようなものだから。

2010/01/24 (Sun)

[944] 
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夜を飛び越えて
孤独を忘れて
今だけは涙も
優しく 優しく流れる
そばにある全てを憎んでも何も始まらない
悲しくなるだけだよ

だから

走って 走って
この夜を
超えて 超えて
全ての夜を。

2010/01/23 (Sat)

[943] 問題作
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生まれたことが人生で最初にして最大の間違いだと信じてる
生き続けている今は間違いがずっと間違ったまま続いていると信じて疑わない

僕の人生は間違いの連続だ そして全てが間違いだ。

2010/01/23 (Sat)

[942] 現在近況報告
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風に吹かれているよ
ひとり 何も言えないでいるよ ばかばかしい話も好きなアニメもああ今は見たくないよ
気持ちは悲しみの底へ落ちたから

仕事もうまくいかない。
恋愛なんてしたこともない。
だから孤独に誰もわかってくれないんだって悲しみを野放しにしてただ悲しんでいるしかないこの僕は自分で自分の傷を撫でている

なんてことだ…

人波を押しのけて
似合わない笑顔を道端に捨てて
僕はただ風に吹かれて舞う枯れ葉のようによろめいて
明日を探すのさ
無理せずとも笑える明日を探してゆく
明日また明日と日付だけ塗り変わる今日も探している
僕は名ばかりの旅人さ

振り返るその先に揺れてる街の明かり
僕はおもむろに目をとじて九時を差す時計を見る

その仕種が年寄りくさくて笑えた夕暮れ

だんだん数字盤は見えなくなるよ
そして夜は僕の見る景色見る景色に覆い被さるようにしていつの間にかあたりを黒く染めるのさ

君は今 何してるかな
なんて 安否を心配してしまうくらいに悲しい悲しい真夜中の雰囲気にのまれまいと必死で何かにしがみついている
僕は思いのままにかろうじて生きている

こんな感じかな
何ひとつ偽らず言ってしまえば箸が転がっただけで笑える年頃も過ぎた今では
何がおかしいのかと他人の笑顔を羨ましさ半分疎ましさ半分で見つめたり

現在近況報告
以上で 終わりだ。

2010/01/23 (Sat)

[941] 真夜中の旅立ち
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はるかな旅へ
今夜 僕はひとり旅立つんだ
誰よりも遠くへ 遠くへと目指すように
無駄な荷物は何も持たないでただ一枚の地図を頼りに歩いて行く いつか描いた
夢の地図の通りに

暗い夜は明かりもないから 自分のぬくもりだけで寒さもしのがなきゃ 大変だけどそこが旅の醍醐味かもしれないんだよ

僕はわがままに進むだけ 明かりなどいらないや
星空を眺めて
全てを蹴散らして
生きていること確かめて僕は進むから
あざやかに見送って

遠くから……
遠くから……
流れゆく星を見るように二度と戻らない僕を見送って

言葉じゃない何かで別れよう。

2010/01/23 (Sat)

[940] 原動力
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詩に答などない
ましてや正解などない
だからたどり着けないかもしれない
完璧な詩になんて
それでも僕は思うよ

答がないならばそもそも否定したり訂正させたりすることもできないんじゃないかと
それは全て僕たちの勝手な評価であって
正解ではない

僕はそんなくだらない評価に導かれた詩など書きたくない
だから僕はいつも勝手に誰の忠告にも従わず自分だけを信じることで詩を生み出す
その頑固さが自分を動かす原動力だから
まばゆい明日を手繰り寄せる原動力だから

悪いけど僕は僕の意思でしか書かないよ
誰かの意見は所詮ただの個人の評価だろう
だから僕は僕のままに書くよ ありのまま

ただ囂々と流れ落ちる滝のように息つく暇もないほどに
ただまっすぐに滝のように流れるためだけに詩を書く
詩を書くんだ
赤なら赤
自分だけの色だけで勝負していくよ

それが僕の原動力だから。

2010/01/23 (Sat)
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