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どるとるの部屋  〜 新着順表示 〜


[929] 黒子の証言
詩人:どるとる [投票][編集]


私は無罪です。
そう言う人がいるならばそれは嘘だ。
なぜなら人はいつ何時でも人を殺せる殺意という見えない凶器を持っているから
人に生まれた時点でもう人は汚れている。
それを私には非がないように無罪ですと言うような人は心が汚れているのを自らわざわざ言うようなものだ

もし証言するなら人は生まれながらに心に闇を持っている。
しかし私は人を殺すような動機もなければ理由もない。
だから今は無罪です。
そう言うのが妥当だろうと思う。

顔の見えない黒子のような君にこそ言いたいよ。
君は無罪であって無罪じゃないのさ、と。

2010/01/21 (Thu)

[928] 哀愁のブルース
詩人:どるとる [投票][編集]


何もやることがないから
適当に買ってきた本を読んでいたんだ
何もやることがないけど
読みたくもない本を読んでいたんだ

ふいになんとなく窓の外を眺めてみたら
月が輝いていた
あたりまえな景色とばかにしていた景色に救われた夜

哀愁のブルースに見送られながら
さよならと言う声もいつもよりずっとハリがある

さあ 夢の中へ僕は導かれて行こう
さっきまでの涙は全て 乾いたから
もう いつでも素直に笑える

夜よ 少しだけ その静けさに 夢をひとつまみ振りかけさせて
ちょっとだけ吹いてみる口笛が風にのって 流れてゆく
僕の肩先に揺れる音色
ああ 明日にそなえて眠ろう
全てを受け入れ眠ろう
明日は明日で頑張ればあとはどうだっていい

何をしたいのかもあいにく決まってない僕だけれど
許せ 今は まだ旅立ったばっかだ
これからだよ
新しいことのはじまりは
今はただこの夜を乗りきろう
月の光をめいっぱい浴びて。

2010/01/21 (Thu)

[927] 雨よ降れ
詩人:どるとる [投票][編集]


夢か幻か その瀬戸際でさまよう 思いは行き場もなく 迷子のまま
右が左か 白か黒か
のるかそるか
選択にいつも迫られている
大人になったら何かが変わると本気で思っていた
でもそれは予想に過ぎなかった
そうただの憶測に過ぎなかった 本当に

足並みそろえて
歩いて行けない
常識に うまく
笑いかけられない
周りに あまり
馴染められない

迷いや悩みなんてあげればきりがないから
いちいち言わないだけ

やがて 生きることも面倒になったよ
でも前を向いていられるうちは生きていこうかな

雨が心の中に降っていればな
誰かの神経質な声など聞かなくて済むのにな
目を閉じただけで 広がるイメージ
下らん妄想に過ぎない
そう人は言うけど…

僕は それがなくちゃ生きてゆくことも
ましてや満足に歩くことさえままならない

悲しみよ 涙よ
降るならば 容赦なく降れ
中途半端は 今だけ嫌いなんだよ
わがままな僕は 今日もやっぱりわがままで

生きるってこんな風かな
ただ 息を吸い吐き出すこと繰り返すだけでよかったのに
なぜか 人ってのは面倒な生き物でやれ働けだのやれ勉強しろだの うるさくてたまらない

今更 生まれたことを後悔してもなんだしなあ…
そう思う二十歳の頃

雨よ降れ…今だけでいいから
僕だけに聴こえる雨音で全ての音を遮って
今は悲しみにどっぷりと浸っていたい
そんな気分なんだ

いいから
わけは聞かずに
雨よ 降りなせえ
そして 僕を濡らしなせえ

雨宿りなんて 逃げるようなマネはしないから。

2010/01/21 (Thu)

[926] 心の充電
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誰かのまなざしが今日も容赦なく突き刺さる
直射日光みたいに
何時間か経過したのち今度は君のまなざしが僕を見つめている
まるで あたたかな春の陽射し

どうして こんなにも違うのかな
社会という闘技場から生還し帰還した僕は夢を見ていたかのように君を見た途端君に抱きついて泣いてしまった

※心の中に突き刺さったまなざしの矢をぬいてもらうのが日課なのさ
ほら 毛繕いみたいに優しい君の両手が僕を慰めてくれる
抱きしめたその瞬間に溢れ出る感動の涙が 光り輝いて 夜の不気味な雰囲気もぱっと明るくしてくれる

君のまなざしが僕の心の傷跡さえ癒してくれる
また明日 闘技場に闘いに行けば今のあざやかな処置むなしく傷だらけになって帰ってくるだろうけど
そしたらまた私に慰めてもらえばいいのよ
君は そう 微笑みながら 言うから
僕はまたもや泣きたくなってしまう
あまりの君の優しさに
社会から受けてきた苦痛との果てしないギャップの激しさを垣間見る

ほら また 誰かの知ったような声が 君と僕との 時間を邪魔するようにデジャブデジャブ よみがえってくる

ふるえる僕に 君がくれた 熱い口づけ
そして ぬくもり付きの抱擁
平熱をこえてまるで体が燃えてしまいそう
でも 幸せな心地

社会と 家庭と
そのふたつを毎日
行ったり来たり
そろそろ疲れたな
やめにしたいな…
そんなこと口走る僕を何より応援してくれているのは誰だったっけな
君じゃないか。
そうじゃないか。
がんばらねば
そう 思った

しゃがんでまた立つ運動みたいに
素晴らしい立ち直りの早さで払拭した迷い
さあ あとは 君にもう少しだけ 癒やしてもらえば今日は心の充電はOK、コンセントを抜くように糸が切れた人形のごとく眠れ僕よ

※繰り返し

2010/01/21 (Thu)

[925] 君の名は
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悲しいことがある
嬉しいこともある
そんなごく当たり前な世界の夜に
僕は思ったのさ
君を思ったのさ
夕闇に溶け込んでしまうほどの小さな小さな僕らはふたりで固まって手を握りあっていた
たとえばこんな当たり前な夜でも君がいるだけでそれは夢のようなことなんだよ

君といることが
君といられることが
僕の中でだんだんと愛おしくなってゆく
はじめて出会ったあの日よりもずっとずっと僕は君を愛している 昨日よりも今日のほうが愛しさは増しているよ

今日もまた 君の笑顔と優しさがたしかな温度になって僕を照らしてくれる

そんな君の名は
君の名前は
僕の僕だけの彼女

何があっても世界一 大切な人さ
言葉じゃ説明できないくらい 素晴らしい人さ

明日も明後日も一緒にいたいな
ふいに重なる ねえ?の疑問符
いいよ、先にって いつもふたりは 遠慮がちに譲りたがる

そんな内気で奥手の僕らに おとずれる未来がどんなものでもふたり一緒なら
きっと幸せになれる

そう思うのは
君がくれる笑顔がそう思わさせてくれるから

今 まさに 沈みゆく夕日が 夜を口笛のようなチャイムで呼んで 月がしばらくすれば輝き出す
そして僕らは同じ巣へと手をつないで前後に揺らして 帰るのさ
夜の灯りたちに見守られながら

べつに 用事なんてなかった
ただ 会いたかっただけ
会う口実つくるためならなんだっていい
僕らはいつも勝手だから勝手に恋するのさ
そして勝手に愛し合うのさ
ふたりの世界が時の経過とともにほつれてゆく中でやがてほつれきるまでは

何度でも何度でも呼ばさせてもらうのさ君の名を
そして呼んでほしいよ僕の名も
せーのでなんかで言ってみたりしてまるで恋人同士
いや 違うな 本当の恋人同士だ

そんな君の名は
君の名前は
僕の僕だけの彼女

一生かけて愛したい人
全てをかけて守りたい人。

2010/01/21 (Thu)

[924] 花咲フェスティバル
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枯れ木に花を咲かす勢いでオギャーと生まれて早くも20年
生まれてから今日まで得たもの失ったもの数あれど進展したものは何もない

特別、変わらない僕だよ

まるで愉快なおとぎ話の物語
貧しいながらも最後にはハッピーエンドになる予定
たとえば心に花が咲くようなしあわせを期待しています

花咲け 花咲フェスティバル
心もおどる メロディーで全てを繋げフェスティバル
花咲 花咲フェスティバル
夢をのせて いざ進む

枯れ木に花を咲かす勢いでいつか僕は世界各地から顰蹙を買うような大声で言ってやるのさ

僕はしあわせだったって
どんなエンディングが待っていたって
そこに明日があれば花は咲くのだから
信じて 進もう
相撲をとろう
花咲フェスティバル

今はただ愉快に愉快に。

2010/01/21 (Thu)

[923] 眠らずの夜
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昨日と明日の狭間に今日があるように今僕はその今日に立っている
サーカスの綱渡りのようにかろうじて希望ひとつで生きている

前方の闇を睨み
どこまでもつづいてる不安を蹴散らして
愛想笑いする自分を否めて
目をつむり
風を感じてみた夕暮れ

気づけば車道ギリギリで 危うく 常識という時に理不尽極まりないどでかいトラックにはねられそうになって

指折り数えで過ごしてきた日々
いつの間にか大人になって指折り数えるのも面倒になってさ
やがて親にさえ同情を買っていた

なんてやさしい夜だこと
心まで包み込んで
涙を降らして
全てを 滲ませて

夜を身にまとって
さあ 行方不明になりにゆこう
世の中がイヤになって
それでも頼りの綱は世の中で
また愛想笑いでやり過ごそうとする自分を見つけた
殴りたくなったよ
自分を自分で

もう何もかも全て
捨ててさイチから
やり直したい気分

まぶた閉じれば
現実には無い
明るく眩しい
夢がこんなに広がるのに途端目を開けたらそこに見える現実のギャップに目が眩む

ああ 嘘であってほしい…
何度も ほっぺた抓ってみたけれど
痛いだけで夢からは覚める気配はない

ため息揺らして
うつむきながら
歩く 真夜中の歩道
月になぜか嫉妬して
身にまとった夜を
払い落とすように
なんだか己を生かす酸素さえ 汚いものに思えて まるで自信というものが消え失せた
そんな気持ちに落ち込んだ

夜はまだ明けない
朝はまだ来ない
また今日も眠らずの夜
何を待つでもなく眠らずの夜
ベッドにへたり込んで子猫のように低く鳴いた
見えない悲しみが僕を溺れさせようと
溢れる涙で 目に映る景色 全てをぼやかした。

2010/01/20 (Wed)

[922] 虎視眈々
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詩にはそこに並べられた言葉を通り越した大きな世界がある
言葉だけであらわすのは限界があるから
全ては伝えられない
だからこそひとつひとつの言葉に人は持てる全ての思いを込めるのさ

虎視眈々と言葉以上の意味を宇宙のようにひろげてゆく
そこには さてはて
どんな未来が待ってるだろう

中身のわからないプレゼントを開けるときのようなドキドキハラハラした気持ちが今僕を奮わせている

さあ 書こう
見えない言葉を
自分の手で生み出して
詩にしよう

言葉という音符のような無限の歯車で。

2010/01/20 (Wed)

[921] 
詩人:どるとる [投票][編集]


押しては引く波のように
気持ちにも満ち潮 引き潮がある
ほら 悲しいことがあれば引き潮
水平線の彼方まで逃げて隠れたくなる
ああ うれしいことがあったなら満ち潮
笑顔がまるで花のように咲くだろう

今 僕の心は至極微妙で満ち潮と引き潮をはげしく行き交っている

悲しいのか嬉しいのか波は穏やかにはならない

理由はきっとこの胸の中にあるだろう
それを言葉にできず僕はさっきからずっと黙って、黙っている。

2010/01/20 (Wed)

[920] 空中ブランコ
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昨日の自分から明日の自分へと腕伸ばし
バトンタッチ

そしてその自分はさらに明日の自分へと
バトンタッチ

そんなことを繰り返すうちに僕らは空中ブランコやっていたんだね

過去から少しずつ未来へ 今もやがて過去になって全てが過去になってやがて最後の瞬間にからだごと弾け飛ぶまで空中ブランコ
0、1秒後の僕にだって腕伸ばす

バトンタッチで僕はまるでサーカスの一員だね

空中ブランコ 高いけど ひとつずつ 越えていくよ どんな山もどんな谷も高くても

僕はピエロにだってなって 人生を笑ってやるんだ

高いとこから
高いとこから
世界を見渡して

死ぬまで
明日の自分に
バトンタッチして

気づいたら
クッションのない
果てしない闇の底へ真っ逆さま

それでいい。

2010/01/19 (Tue)
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