詩人:どるとる | [投票][編集] |
迷いはないか?
悩みはないか?
そう聞かれたとしたら僕はきっとためらわずこう言うだろう
昨日までの僕が嘘だとしたら今日の僕は本当だから今日の僕なら答はノーさ
迷いのない人間なんて
悩みのない人間なんて
この世界にはいないから答はノーだ
強がっていただけの弱い自分だったよ
態度ばかりでかくて心は小さい
そんな僕だったよ
悩みに溺れ
迷いに溺れ
行くべき明日を見失って袋小路の中
果てしない闇に見つめた光
信じたい光が僕の宛もないこれからを照らすようにそっと背中を押した
幻か夢だったかもしれない
でも僕には紛れもない真実なのさ
だからこれからはおそれず見えた光を信じてさ 闇を歩いていこうと想ったんだ
昨日までの自分にはもう戻りたくないから泣きながらでも
これからを歩いていこうと想ったんだ
想像では終わらない
現実の中で果たしたいのさ
だからこれからは もう新しい僕と新しい気持ちでせめてゆくんだ
待っていておくれ
僕の明日よ
明るい未来よ
黙っててもわかるのさ
やがて来る大きな
転機が
いまからが偽物の終わり
これからが本当の始まり
さあ 海原へ乗り出していこう
オールをひたすら漕いでいつの日にかたどり着ける
楽園にも似た夢の庭園に。
詩人:どるとる | [投票][編集] |
ピカソの絵は誰が見てもわけがわからない
なんだあの顔は
まるで福笑いみたいに顔のパーツがしっちゃかめっちゃか
たとえば詩人が書く詩もわけがわからないのはピカソがわけがわからない絵を描くのと一緒さ 変わらないよ
ピカソが天才ならば
僕ら詩人は天才なんだろう
たとえ誰かに認められなくても 詩なんてひとりよがりなものなんだ 正解なんかないんだ 認められることも他人が好きな詩だってだけでさ
間違えだとかそんなのないはずなんだ
表現方法とかなんてクソくらいだ
ピカソに習って僕も
自分だけの詩を書こう
まるで絵を描くみたいにねどこまでもどこまでも認められない詩でも書き続けたい
ピカソが近づきたいわけじゃないけれど
ピカソのような画風を感じさせるような詩をこれからは
天才の花を咲かせられるような詩をこれからは…
あっぷっぷ ピカソ
笑ったら負けよ
変な顔した時の
人間みたいな顔より変な顔
でもどこか素晴らしいね
適当に描いてるわけじゃないんだからそこが天才のわからないところ
首を捻って
泣く女を見つめるぼちぼく
ハンカチを噛みしめるくらいに悲しいの?悔しいの?何があったの?
まさに青の時代ですか? 色鮮やかなその色調に不似合いな気持ちであなたは何を泣くの?
ピカソよ あなたの脳は計り知れない宇宙
誰もがみんな自分にしかわからない世界を頭の中に宿してる
たとえばピカソのような複雑な異世界を。
詩人:どるとる | [投票][編集] |
幸せになりたいな
でも幸せってなんだろう
意味もわからないのに今まで探してきたよ
僕は何を探してきたんだろう
幸せの顔すら知らないのにね
幸せに出逢ったときは握手でもしよう
手がないのならば独り言みたいに感謝の言葉言いたいな
幸せだよ なぜかね
そう思う今なんだ
だって 幸せじゃなかったら こんなに笑えないしね こんなに心から泣けないしね
流れる涙 浮かべる笑顔 そのすべてが幸せであるからこその形なんだって思うのさ
走り去る時間
沈んでゆく夕陽
さよならの後ろ姿
僕はひとり叫ぶよ
ありがとう
今日もなんだかんだで幸せだったって
ごめんね
さんざん文句言って
欲ばかり張ってありふれた幸せ見失ってた
心に今 生まれた
絵に描いたような
ハートマーク
幸せと呼ぶにふさわしい気持ちになる
ちょっとだけ
泣いていい?なんてさ
断りもなくうれし涙溢れ出す
幸せな気持ちが悲しみをかき消して僕を満たしてゆく
多くを望めば
多くを失う
少なきを求めれば
少なきでも得られる
僕はちょっとでも
幸せ感じられる
今が続くこと
それだけを願うよ
今が何より幸せだから明日に望むことはただこのまま何も変わらずにすべてがありふれていてほしい
と、思うだけだよ
無欲かい?
でもそれが本音さ
ちょっとしたロマンを感じさせてくれる
ベランダで物憂げに暮れゆく空を見上げながら言葉にはならない気持ちをなんとなく詩にしてみた
すべてはあらわせない
でもそれでいい気がする
言葉にならない何か
言葉にできた思い
その狭間に揺れているものこそが僕の描きたい真実
なんて事を思いながら吐き出したため息がゆらゆら 揺れれば
遠くで踏切の閉まる音
合わせたように五時のチャイム
「これだ」と思うものは何もないけれどどこか幸せな今にひとり乾杯する夜さ
今夜も 酒が美味いな。
詩人:どるとる | [投票][編集] |
ねぇ 今にも消えてしまいそうな光ひとつ
孤独にふるえながら
それでも輝いている
小さな明かり 心にともして 落ち着いたら もう自分を責めずにいられるね
やめよう 自分を責めるのなんて愚かな事さ
どんなミスしたって
どんな1日だったって自分を責めても何もはじまらないさ
通り過ぎる時間がまるで粒子のように
僕の瞳の中で時が止まったようにゆっくりとスローモーションで流れてゆくよ
悲しかったよ
嬉しかったな
とても素晴らしかったぜ
君に会えて良かった
やっぱり生きてて良かった
いろんな思いがある中でそんな気持ちがひとつふたつあっただけでもう幸せだと思うから もう一度答をだしてごらん、きっと変わっているはず
孤独でも 不器用でも泣き虫でも 臆病者でもなんでも
君がいるから輝くのさ 明日は
だから君がいない世界なんて悲しいだけじゃないか
誰かは君が生きていてくれることをあたりまえだと思ってるのに朝になったら君がいなくなってしまってたら
きっと絶対悲しいからね
君が生きている世界だからこそ今日1日は輝くんだよ
信じてみよう
自分の光を
孤独な光がひとつ消えただけでも目立つんだ 思いのほか狭いこの町だ
悲しむ人がひとりやふたりいるはずだ
だから生きていこう
まだまだやれるんだ
君がいない世界なんて考えられないさ
だって君の存在は確かなものだ
トクトクと脈打つ鼓動がそれを物語っている
足元に揺れる影は何も言わずただ揺れるばかりで それでも
僕は僕で話しもするし笑ったり泣いたりする
嘘なんかであるものか
これ以上の確証がどこにあるというんだ?
疑う余地はないだろう?そうは思わないですか?
ありふれた幸せって目には見えないものなのさ
そのうち生きていればわかるのに
こんなところで幸せもわからないまま死になさんな
ほら だんだん心の中で何かが騒ぎ出す。
詩人:どるとる | [投票][編集] |
日が落ちるか落ちないかの刻限
僕はなんとなく夕陽が見たくなってドアを開いた
今日1日でどれだけの涙を悲しみにも喜びにも流しただろう
まるで映画にでもできそうなくらい長い1日に
していたことはとてもありふれた1日だけど
つかの間の悲しみに今も笑顔を奪われたままじゃ家に帰っても笑えるわけないんだ
通り過ぎる悲しい映画のような場面が僕にはなぜかリアルに映ってその悲しみが完全に通り過ぎたころにはもう僕は涙でぐしゃぐしゃさ
他人にはなんのことなのかわからないだろう
だけれど僕には今通り過ぎていった悲しみだけで死にたくなってしまうほどなんだ
嘘なんかじゃないのさ
1日分のヒストリーひとつひとつ数えてみたらこの両手の指だけじゃ足りないほどたくさんの悲しみや喜びが僕の表情をいたずらするように変えていったよ
おかげで嬉しいのか悲しいのかわからない微妙な気持ちになったんだ
ところで僕はどうして泣いているんだろう
べつに悲しいわけじゃないし
とくにうれしいわけでもないのに
涙がとまらないよ
ああ 今まさに沈む夕陽が心のどこかで押し込めていた切なさをむりやり引っ張り上げるように涙という形で僕をぬらしたんだ
他人にはわからないだろう
僕がどんな気持ちで今日1日を過ごしていたかなんて
それはお互い様だろう
僕も他人の苦労や悲しみなんかわかりたくもないから
僕は僕の 君は君の
今をただわき目もふらず生きるだけだからあたりまえの話さ
今日1日の評価を自分でつけるとしたら
僕は僕の頑張りや涙を自分で否定したくないから
今日1日頑張った自分を素直にほめてあげたい
自分だけなのさ
こんなに優しくしてあげられるのは
だから精一杯ほめてあげたい
知りすぎた今日1日の涙や痛みも
太陽の熱がじかに伝わってきて心が妙に熱い
今日のページが捲られるまで気がすむまで泣くとしよう。
詩人:どるとる | [投票][編集] |
はじめての恋はまるで花びらのようだった
始まってもいないのに終わってしまったから
君がただ好きで
僕はそれだけでよくて
そんな気持ちだったよ
初恋をしたのは
運命だったのかな
なんてこと思う
そんな初恋の季節に出会ってきました。
詩人:どるとる | [投票][編集] |
涙が降るから 濡れないようにと雨宿り
涙が止まらないから
逃げるように雨宿り
悲しいことなどごめんだぜ すぐさまちょうどいい屋根を探す
ゴタゴタに巻き込まれるのは嫌だから
半ば逃げるように雨宿り
死にたくなるくらいの悲しみの降水量におびえながらやっと見つけた屋根に胸をなで下ろす僕は雨宿り
生きるために
逃げるのです
それが悪い事かい?
生きたいから
死にたくないから
生きるための雨宿りさ
悪くはないはずなんだ
必死なんだぜ
悲しみから逃げるのも
負けじと
死ぬもんかと
生きてやるんだと強い気持ちで走るのも
いつ止むのかもわからない雨の中 雨宿るのも いつも大変だ。
詩人:どるとる | [投票][編集] |
終わりのない夢を見ている いつもいつでも飽きたらず諦めず誰の言葉にも耳を貸さずに
どんなときでもバカかと思うくらい自分を信じすぎている
わざと自分を信じすぎているんだ
時の流れにまかせて
いつものように辺りが暗くなったら家に帰ろう
確かなものなどなにもいらない
不確かなものだけ持ち帰ろう
予定はただの予定
いつだってあたるとは限らない勘のようなものさ
そんなもの信じるくらいなら自分を真っ先に信じよう
ただそう思っただけ
寝ていたふりをしていたら本当にいつの間にか寝てしまったらしく
目覚めたら夕暮れで
ちょうど降ってきた夕立に葉っぱが庭で音を立てて震えるように上下する
なぜか心の中はあたたかい
でもそのあたたかさの中にも消えない悲しみが涙という雨を降らした
今にも雨が降ってきそうだ…
なんて言っているうちにお外はもう既に雨
赤と灰色がまざった空はまるで僕の心を感じ取ったかのようにさびしい静けさに包まれてる
聞こえるのは雨音と少しの町の音さ
今にも雨が降ってきそうな空はまだましだったよ 優しさがあったから でも今は泣いてばかりでつまらない
そういう僕もつまらない人間だ
なんのためなのか意味なく吊された照る照る坊主も面目丸つぶれ
うなだれるようにうつむいて吹き込む風にさびしく揺れている
そんな休日の終わりには昨日に残してきた忘れ物のあまりの多さにため息が止まらない
あれもしたかった
これもしたかった
だけれどもう遅い
外は雨 気分も向かないし
ただ 誤魔化すようにあとは眠るだけだ
午前中の青空が嘘のような土砂降りの雨を申し訳程度に備え付けられたトタン屋根の下でしのぎながら
ただまぶた閉じる
いよいよ 諦めたかのような素っ気ない表情を仮面のようにかぶって僕は夜になるまえに雨が止むのを祈る
わけのわからない
侘びしさに冒されながら。
詩人:どるとる | [投票][編集] |
白い雲 見渡すかぎりの青い空
窓の向こうを眺めれば見える
普遍的なこの景色の中をただ走るバスに乗ったら最後
この景色が欲しくなる
青空バスは青空色に染まって まるでカメレオンみたいに青空に溶け込んで僕らまるで青空の中に浮かんでいるみたい
青空バスはどこへ向かうんだろう 僕らにも何も告げずにただバスは走る ただ緑と青の中をひたすら走る
まるで夢のよう
それでも夢じゃない
大げさに言っただけ
青空バスが停まったら僕は行き先も見失ってしまう
やることがなくなった休日の午後のようになにをすればいいかもわからなくなってしまうよ
もうあたふたしてしまう
それでも君に会いたいって気持ちだけは迷わないでいつでもここにあるよ
青空バスは走る ただ走るよ 一般論を並べ立てる人たちを振り切って独自の形を守りながら バスは名前のない明日を目指す
青空バスは青空色に染まって まるでカメレオンみたいに青空に溶け込んで僕らまるで青空の中に浮かんでいるみたい
青空バスはどこへ向かうんだろう 僕らにも何も告げずにただバスは走る ただ緑と青の中をひたすら走る
まるで夢のよう
それでも夢じゃない
大げさに言っただけ
大げさに言っただけさ。