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どるとるの部屋  〜 新着順表示 〜


[609] 空が遠い
詩人:どるとる [投票][編集]


パレードも少しずつ少しずつ終わりへ近づいている
そんな気配
すぐそばに

街はいつでもバカ騒ぎ
誰かが悲しくても
誰かが死んでも

君は
光と影の境目をさまようばかりのこの僕を出会ったときから見つめている
何も言わないままで
ただ 見つめてる

いつでも思うのは
早くこんなつまらない人生終わらないかな
そんな ことばかり
ためらい傷はなんのためそんなに痛々しいの?

空に走る 飛行機雲
君はいつでも口に出す
空が今日も遠いわね
あたりまえなのに
なんだかそのままの意味の向こう側が透けて見えるようで

遠いのは空だけじゃないんだろう
わかってる
夢も理想も全て
遠いんだろう
まだスタート地点から一歩も進み出せてない僕を君は見つめているんだろう?
わかってる
わかってるけど…

今日も多分ね
明日も明後日も
君から見る僕の中に広がる空はいつまでも雨降り しかも遠く遠く 掴めない距離に心は逃げている
君にも掴めないくらい 閉じこもるでんでん虫
ヤリ出せ アタマ出せ 走り出せ
そんな言葉を聞いた途端 殻に引っ込んだ心

ああ 今日も空は遠い
君はただ僕を見つめている
そんな日常がまるで一枚の絵であるかのように完成しきった顔で何も変わらずにそこにある

僕がただそれを眺められれば幸せ
そんな身勝手な言い訳を額縁にちりばめて
タイトルもつけずに
これを傑作だと嘯きながら
僕はまたつぶやく
空が遠いのはまだ夢が叶わないからだと
そのくせ 寝てばかり
そんな矛盾だらけの僕を君は今日も見つめている

その瞳が僕を悲しくさせる
こんなにこんなに痛いほどの視線は最初で最後だ
なぜかそれでもまだ君はこんな僕をまだ愛してるらしい

空を遠くしてるのは僕だというにも関わらず。

2009/11/29 (Sun)

[608] 時間は僕らを干からびさせる
詩人:どるとる [投票][編集]


どうして夜はこんなに長いのか
そんなちっぽけな疑問からはるばる来まして
こんな朝の途中
時計が回り続ける時間の中で
今も僕は特に休日だからとはいえやることもなく時間を持てあましてる

悲しいことが通り過ぎたらまた笑えるだろうね
でもまた同じような悲しみが僕を涙に暮れさせる
そんな弱気なことばかり考えてちゃ鮮やかなはずの朝のあの太陽にさえ顔向けができないだろう

時間が経てば経つほどに僕らは少しずつ少しずつ終わりへと近づいているんだね
あたりまえなことだけに悲しい定めなんだ
今日もうまく笑えない
何かのせいで
心にささったトゲみたいな悲しみがほら僕をかぎりなく傷つけるよ

時間は僕らをいつも干からびさせる
干物みたいに最期はねもうミイラみたいに棺の中に押し込められてさ
悲しかったことも
嬉しかったことも
まるで夢だったんだよっていうみたいに
さよなら バイバイ

それまでは 僕らは
まだ夜に朝に昼と繰り返す
悲しくても
切なくても
受け入れるべき現実をこの目に映して
立ち向かうのだ

ミイラになるまえに
ミイラになるまえに
君に伝えたいこともあることだし
走り出そう 新しい夜明けに昇る太陽に向かって

いくつものうたを背中にたずさえてほら僕を励ます 君の声
今 夜がたしかに明けてゆくよ 僕を潤すのはいつでも 君の愛

うまく言えやしないけど 伝えたいよ

時間が経てば経つほどに僕らは少しずつ少しずつ終わりへと近づいているんだね
あたりまえなことだけに悲しい定めなんだ
今日もうまく笑えない
何かのせいで
心にささったトゲみたいな悲しみがほら僕をかぎりなく傷つけるよ

それでも負けずに行こう 今日も太陽に避けられても君という太陽に元気わけてもらいながら流れる時を旅しよう 君と二人。

2009/11/29 (Sun)

[607] 雲の行方
詩人:どるとる [投票][編集]


僕という自由を気取り強がり吹かす雲はどこに向かうのか
目指す行き先はいつも真っ白け
宛のない旅
まさに其れ

頭まで雲のように真っ白だけれど
なんか文句でも?

神様も知らない世間知らずの雲の行方
僕のままでどこまで行けるかなあ
知ってみたい
知ってみよう

いつかこの夜が明けたなら
いずれこの夜が明けたなら

朝の訪れとともに旅に出よう 宛てなどないけど太陽が昇るほうへ 太陽が昇るほうへ
向かって歩いていこう

きっとその向こう
その果てに答はある
いつか答が出る
太陽のように昇るさ

雲は少し
陰のある顔で笑う

ふわふわ
してるだけが
雲じゃない

ほら自分が降らせた雨ならぬ自分がまいた種に被害を被る
そんな毎日幾度もあるさ

だから 泣くんだよ
雨を降らして
その強弱で悲しみは決まるんだよ
なんてねおそまつさま

少しだけ
立ち止まったら
またわからなくなる
雲の行方
太陽はどっちだ
いつも見失う

見失った場所で
野宿さ
テントを張り
焚き火を消して 眠る
そんな日々

いつでもスタート地点
宛てはそもそもない
だから笑える
ためらいなく

朝の訪れとともに旅に出よう 宛てなどないけど太陽が昇るほうへ 太陽が昇るほうへ
向かって歩いていこう

それなりでも
それとなくでも
雲の行方は
いつでも自由気まま
相場は決まってる
身勝手なほど
ラララ 其れのように

だから僕に宛てなんか聞かないでね
どうせ 明日というしかないことくらいわかってるならば
聞かないでね

行く宛なんか明日しかない
だからこそ僕はあえて言う
雲には宛などいらないと
たとえ説得力ゼロでも
自由な風が吹くかぎり僕は言う

雲の行方はそもそも皆無だと
いっそ一生行方不明でいい。

2009/11/28 (Sat)

[606] この映画のタイトルは夢
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誰もが見ている
夢の中
ひとり映画を見ている
なぜか気づくとそんな雰囲気

ただ 夢だけが 溢れかえった 幸せな世界
この映画のタイトルは夢 そう 名付けた

最後のエンドロールには今日1日のとんでもなくありふれた涙々の出来事がエンドレスに流れ続ける

そうだ 僕が見ていたのは今日の僕の姿だ

悲しみも喜びも
夜の闇でさえも
夢見ているだけ
それだけで全て
安らぎに変わる
平和なものだね
寝てるだけでさ
目覚めればさあ
光 浴びれるから

光のオーブに包まれてる その中にいるかぎり世を取り巻く悲しみも全ての痛みも僕を傷つけられない
何人(なんぴと)も

ああ
何度も言うぞ
何度も流すぞ
言いたいことば
たったふたつの理由から流れる涙

悲しみも喜びも
夜の闇でさえも
夢見ているだけ
それだけで全て
安らぎに変わる
平和なものだね
寝てるだけでさ
目覚めればさあ
光 浴びれるから

生きてるだけで
こんなに
悲しい
生きてるだけで
こんなに
嬉しい ただそんな気持ちを繰り返す日々になぜだか涙が止まらないのはなぜだろう

僕が選んだ舟は
小さな波にさえ
びくつき揺れる
この先を不安がる
向こうには今まさに昇る太陽

誰もが見ている
夢の中
ひとり映画を見ている
なぜか気づくとそんな雰囲気

ただ 夢だけが 溢れかえった 幸せな世界
それだけでいいのに…
いつでもおせっかいな催し事で僕を待つ

でも 涙が止まらないよ
悲しい映画の最後に流れるやさしい歌のように
最後の最後で津波のように救いが押し寄せる そんな雰囲気
そのかわりにほら僕の中にもやさしい涙が僕を救う

泣いている
でもけっして苦じゃない
抜けていく得体のしれない毒素

夢はまた始まる
やさしいこの夜が
朝へと塗り変わるまで

ドナドナ…

2009/11/28 (Sat)

[605] 僕らは夜の片隅で
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君が今 切ない夜を過ごしているならば
それと同じように今誰かも 君に負けないほど切ない夜を過ごしているんだよ
忘れないで 自分だけが苦しいわけじゃない
いつでも君には優しくいたいけれど
それだけは本当だから優しさも愛しさも入る隙はないんです

つぶれそうな気持ちと懸命に闘いながら君も誰かも夜を過ごしているんだ

そうさ 僕らは夜の片隅でいつでも猫みたいに丸くなってさ
冬じゃなくても部屋の隅っこでもの憂げに何かをつぶやくんだ

今日はなんて日だ
思わず泣きたくなる
そんな日でさえも生きている僕らだから言える
生きていればきっと何かいいことがあるはずと
強がりにも似た信じる気持ち 抱きしめながら 抱きしめながら
夜のしっぽを離さないで握り締めてる

いつでも勇気さえあれば死ねてしまえるのに生きている僕らはまた夜の片隅で何事かをつぶやきながら
苦い珈琲 啜る明日をひたすら待つんだ
夜はただ眠るためだけにあるんじゃない
ただ 生きていただけじゃない
ほら 見せたいほど
悲しみが今にもはじけそうだよ

涙は隠したまま
ため息だけを吐き出す
ひとりきり 部屋の中
窓の外を泳ぐ月を眺めてた 眺めてた

こうして 誰もが切ない夜を 抱えながら
生きていく

生きなきゃいけない理由
特には見つからないけれど
見つからないことが救いだね
まだ見つからないだけでいつか見つけなくちゃいけないから
生きていく
それが生きていく理由の答えだ
そのために過ごす夜
迎えた朝

そうだ 僕らは夜の片隅でいつでも猫みたいに丸くなってさ
冬じゃなくても部屋の隅っこでもの憂げに何かをつぶやくんだ

とてつもなく長く暗い夜
吸い込まれてしまいそうな闇に放つ誓い
僕はまだ生きていたい…
月にこぼしても何も返事はない
それでも言うよ
生きる理由見つけてもそれがあるからずっと生きてゆく。

2009/11/28 (Sat)

[604] 当然
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この世に生まれることを願ったわけじゃない
当然だ
だから時折口をすべらす そんなセリフも
当然といえば当然だ

生きていくことも生きていることも時折ばかばかしくなる
当然だ
でもねもし死ねと言われたなら 死にたくないし死ねないよ
それもまた当然だ

ぼくらは生きるべくして生きている
生まれてしまったからにはくたばるまで生きていきたい
それもまた当然の気持ちだ

答はいつも
敵と味方と行き交い
裏切ってばかり
どっちつかずの日々
それも当然だ

僕らはいくつもの当然の中 いくつもの理の上を裸足で歩く

踏みつける
踏み絵もためらわない
だけれど
それは運命が指示したこと
なんて生きている理由を運命のせいにして
いざ死ねばいいじゃないかと言われたときには死ねない
そのくせ死にたいとか嘘までついてごまかす
そんな僕も当然といえば当然になってしまう

悲しいほど 当然に
切ないほど 当然に
当たり前なほど当然に

全ては容易くたどり着いた結果の行く末に決まる
僕はその過程と結果の境をさまよったまま
ただ当然だ 当然だと相づちしかできない
人の死さえ笑い飛ばす 身勝手な人間なのか

ああ また当然という言葉を平気でつかってしまうよ

それも また

当然ってなんにでもつかえるから

言ってしまうね
全てはそういうだけでそう想ってしまうから

手向けた花はでも嘘じゃないよ
昨日の僕よ
安らかに眠れ
明日はこの僕が引き受けるから
当然だけじゃ終わらない 当然をこえた当然じゃないなにかを僕は明日見つけよう

その見つけた答が当然という決まりきった常識を覆し
やがて壊すから。

2009/11/28 (Sat)

[603] マイハウス
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家は人を迎え入れるために
人は家に迎え入れられるために
存在しあうものだからどんなに汚くたって迎え入れられる準備が整っていればどこでも安心できる
自分だけの マイハウス
ぼくの家は そんなふう。

2009/11/28 (Sat)

[602] ツイノスミカ
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世界でいちばん
安心できる
この部屋で
もし息絶えられたなら幸せだよ

まさに 終の住処

でもまだ死にたくない
死ぬわけにはいかない
なぜかそう思う

今は 終の住処も
部屋の主をむかえるためにあたたかいストーブをつけた
終の途中の住処さ

もうちょっと僕を住まわせて

ぼくの終の住処よ

いつかぼくの屍をここにさらすまで
ぼくに光をあたえ続けたまえ。

2009/11/28 (Sat)

[601] 世界でいちばん静かな場所で
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時間の川 サラリ サラリ
無音の流れ
だけれど 日々はいつも残酷に過ぎる
激しい流れ
「あっ」という間もなく1秒が息絶える
時間と時間の積み重ね
それが人生
そこに思い出というお利口なメモリーを刻み込む
忘れても忘れたくない そんな思い出を

残酷な時間の流れ
無音でも何も感じないってことはないよ
やさしい流れ
でもそのやさしさは残酷な日々の表の顔
裏の顔は鬼も腰を抜かすおそろしい顔

ああ 今日も
時間の川 サラリ サラリ
流れ 流れる
何かを僕らは失い
何かを僕はそこで拾う
合間 合間に 見える涙 そして喜び

リアルなんだけど
あまりにも
つくられた世界の配色に悶絶
好きな色
嫌いな色
様々に織り交ぜられた人々の意見が集う街
イメージとイメージがごっちゃになった街
ほら 好きになれないのも仕方がない

この世界はあまりにも無音すぎるよ
人の命が終わってもまた流れはなんのかわりもなく続くから

言いたいことはそれだけかい?
聞かれるまえにこたえるよ それだけだよ
世界でいちばん静かな場所で
世界でいちばんやかましい雄叫びをあげたい
何も聞こえないんじゃない
僕が聞こうとしないだけだ
何も見えないんじゃない
僕が見ようとしないだけさ
だから無音の世界
ほら
暗い部屋 ひとり
ディスプレイ画面にうつった自分の顔が泣いている
それはなぜだろう

自分がつくった世界
だけどひどくもろい発泡スチロールの城
いちばん僕が知ってるよ
この世界こそが世の中でいちばん静かで安心できるって
でも巣立てない鳥に未来はない
それも知っている
悲しいほど空が遠く遠く見えるよ
月にさえもそっぽ向かれてるようで
ああ 空が遠い
抜け出せないこの安堵感
顕微鏡からのぞかれなくちゃわからないほどの存在さ
世の中じゃ

そんな自分と現実の間を隔てるあの扉
何千キロにも見えて目が眩む。

2009/11/28 (Sat)

[600] 羊雲
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僕の寝ぼけ眼の中 はじけ散る光 そのひとつひとつが僕の欠片
僕は水と肉の塊
でも心の中には果てしない宇宙が広がってる

ほら いくつもの
思い出が
眠ってるよ

羊雲がひとつ
空に流れている
ふわふわとしたところが羊にそっくりだね

夜の空に羊と星が戯れてる
そんな物語
そこに僕という命がある
そんな物語

どこか 不条理で
どこか 理不尽な
この世界
だけど 好きだよ
大好きとはいかなくても
僕が笑えるのは
僕が泣けるのは
この世界だけだ

涙も笑顔もすべてこの世界だよ
今 新しい朝がまた僕を揺り起こす
カーテンをサッとあければまぶしい光がまたはじける
サテライト 光る 一筋の太陽光

生きている喜び
またとないドラマ
今 血の通った
時間が回り出す
あたたかな朝から

羊雲が見守る中
僕は今日も変わらず僕のまま
誰かの愛を
誰かの優しさを
浴びながら生きてる
ほら こんなに生きてる
それがこの世界に生まれた喜び そして悲しみ
ああ君に会いに行きたい
それだけで生きてる
いいじゃないか
それもまた生きる理由だよ
君にはそれだけの価値がある
君を理由に生きてしまうほど 悲しみも飛び越えて会いに行ってしまうほどの理由があるんだ
ほら羊雲 今は 二人で眺めてる

なんて いい日だろう
今日は

魔法のように 僕の瞳の中 はっきりとした光がはじけ散った
ああ 人はね人はねいつかこの世界から消えてしまうけど
そのために生まれるわけじゃない

今 気づいたよ
遅いかな
いや 遅くない
羊雲が笑うから
太陽が輝くから
君の笑顔が光るから
僕らそれで幸せだから

今日を生きた
だから
それが明日また生きる
理由に繋がるのさ
日々はいつもそんなふうに単純に過ぎて行く

ただありふれた形を保ったまま 今も1秒が一分へ
流れは静か
されど無音で今日が死ぬ。

2009/11/28 (Sat)
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