詩人:どるとる | [投票][編集] |
時々生きていることがねとても悲しいことに思えて仕方なくなるのさ
人生って楽しいものだと子供のころは思っていたのに
今では悲しいことにばかり時間を割いてやりたいことなど少ししかできないよ
幸せを見失ったみたい
心は雨模様
当分やみそうな気配はない
君はどうしてそれでも生きてるの?
道すがら 立ち止まってショーウィンドウに映る自分に問いかけた
この世界から悲しみを消してください
そう願う声が悲しく響くだけの部屋に僕はひとりぼっち
帰って寝るだけの毎日にどうか光を
せめてください
愛などいらないから
僕に光をください
明けない心の空に夜明けを呼びかけてください 神様
はじめて願ってみた
ああ 心に夜明けを
ただそれだけで僕はきっと笑えるから
もう生きていくことさえなんだか苦しいよ
早く夜明けよ来い
僕に光よ降り注げ
星さえ輝かない
ただ真っ暗な僕の心の空に夜明けよさあ
いつまでも待つから
心に 心に 夜明けを
もう悲しみだけのせいにするのも他人のせいにするのも疲れ果てたから。
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悲しいことがあった日はなんだか眠りたくなくなる
心の中の悲しい記憶が僕を眠らせない
そういってしまえばそれまでだけれど
悲しいことがあった日だから眠れないんだろう
違うんだ きっと
違うんだ
僕が眠りたくないのは眠ってしまうと夢にまで悲しみが入り込んでしまうから
その日は眠らないよ
ずっと夜が明けるまで僕は眠らないのさ
涙 こぼれ落ちて
ぴしゃんとはじけた
その音にさえ気づかないくらいの気持ちの沈み様
沈没船みたいにさ
ほら心は深い深い海の底で沈んだまま
僕はずっとそこから抜け出せないでいる
自力では自力では這い上がれない距離
だから君に慰めてもらうのさ
やがて夜は明けて
太陽が昇ったら
僕はそこではじめて眠りに落ちるんだ
そこから見る夢にはもう昨日の悲しみは入り込む余地はない
かすかな涙の音にも気づいてくれる
君の優しさと果てしない愛に包まれて生きていることの幸せ
抱きしめながらね
僕は涙を流すんだ
熱い熱い涙を
ああ 窓の外に輝く月
僕もあんなふうに君を照らしてあげたい
そんな柄にもないセリフをたばこの煙と一緒に吐き出したら
今日はいい夢見よう
今日はいい夢見れる
悲しいことはなにもなかったから
生きてるだけで悲しみを目の当たりにしてしまうけれど
人の群れから外れればつかの間だけど安らぎの時間が訪れる
ほら 土日の奇跡
魔法のように僕ら包む
心なしかお互いはまるで輝きあう月と太陽みたいだねとうれし涙で喜びを分かちあう
そんな夜
ふたりは口づけと相成りました。
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泣いてばかりの弱虫ピエロ
今日も朝から晩まで泣きはらしていた
サーカスはそんなことを後目に今日も大盛況
お客さんで満杯
でもピエロはただ笑うだけ
笑うだけが仕事なのにそれが苦手なピエロだからいつも団長に叱られては泣いてる
それでもピエロは優しいからみんなにはとても人気者さ
君は優しいだけが取り柄のピエロ
みんなにはそのままでいいと言われているけれどピエロはピエロでなんだか複雑な気持ちだった
笑顔を浮かべても
作り笑いならば
お客さんに申し訳ない気がして
それを望まれてもなんだか自分的に悲しくてさ
ピエロのくせにお人好しで妙な勘ぐりをもつ
笑うことより泣くことが仕事のようなピエロは今日もサーカス小屋の中でひとり朝まで笑う練習
だけれどあまりに笑えないピエロに団長は呆れて言いました
君はもう笑わなくていいよ、泣いていなさいと
そしていつしかピエロはぎこちない笑いから素晴らしい泣き顔見せながら
曲芸をするようになりました
街中で人気のサーカス小屋は泣き虫ピエロを見るために何人ものお客さんが舞い込みました
そしてピエロは思ったのです
世の中作り笑いするだけが人生じゃない
悲しかったら泣くことも人生なんだとはじめて心から笑った
優しいピエロはみんなの人気者
みんなと肩を抱き寄せあいながらいつしかサーカスのまとめ役になりました
人の痛みがわかる優しい泣き虫ピエロ
今日もステージの上
見事なまでの涙で綱渡り 空中ブランコ 玉乗り
たくさんの曲芸を見せながらいつしか浮かべられていた笑顔でお客さんにお辞儀をした
ようこそ サーカスへ
僕はもう泣き虫じゃない
優しさはそのままだけれど
またおいでませ、サーカスへ
ピエロは高らかに笑った。
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朝から晩までずっと
僕らは常識に体中縛られた生活を繰り返してる
幸いなことに心だけは縛れなかったらしくて心だけは自由だ
だから僕らは時に常識をはみ出している
獣道へとそれる
そんな未来が見えます
君のその麗しい瞳から目をそらして
法に背を向ける
アリジゴクに吸い込まれてゆく
僕は弱いアリでいい
もしも誰かを救えたらそれは奇遇だろう
アリジゴクに吸い込まれよう
笑ってやるさ その時は
無理なんかしてないさ
我慢なんかしてないさ
僕は逆らいたくて逆らっただけだ
きれいなままで生きていくつもりかい?
きれいごとばかり並べて結局誰かが作り出した常識というルールにとらわれたままの毎日をおもしろおかしく暮らすのかい?
僕にはできないな
それならかまわず
法を犯すだろう
常識からはみ出しただけで罪ならば
僕はもう数え切れないほどの翼を犯してる
ああ一番嫌いな言葉さ
正義や常識なんて言葉はきれいごとに過ぎない そう思う
アリジゴクに吸い込まれてもいい
そのまま僕はのみこまれながらもなにかをそこに残せたらいい
アリジゴクの中で
僕は生きて行こう
弱くても立ち向かうアリさ 僕は
今 新しい 夜明けに
誓うはさらなる挑戦と抗いの日々。
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空に描いた夢
今や遠く
されど消えない
あの日の気持ち
ほら今も
心のノートに
鮮やかにあるよ
色あせてはいるものの
消えない夢
目覚めればほら
見えるだろう
新しい一日の向こうに輝く太陽のその向こうに
夢の影が
まだ消えてないはずだ
追いかけよう夜が明けたら
餌みたいに世の中にばらまかれた夢を探しに。
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気持ちを切り刻む
必要な言葉だけ
詩にする
難しいね
僕はまるでカマイタチ
あたりかまわず
めったやたら
切り刻み
詩を作ります
カマイタチ
今日も切り刻む
でもそんな
適当な所業の中でも
素晴らしい詩は生まれるよ
だから
僕はそうさカマイタチ
あたりかまわず
めったやたら
切り刻み
詩を作ります
いつか きっと
いつか きっと
世界にも轟く
詩を作ってみせるよ
メロディーをつけて
歌にしてみせるよ
だから
カマイタチのまま
僕は切り刻む
今日も 好んでしているんだ
ザクザク ザクザク
切り刻むカマイタチ
風を切って時間を割いてほらまた詩の出来上がり。
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晴れた空に
肌寒い風が吹く
街路樹の木々も
もう丸裸
道は葉っぱで埋め尽くされた
ハナウタ混じりの散歩道
ふゅるりらら
僕も聴いたことのない唄だ
いつもみたいに
元気では乗り越えられない壁
今目の前にして
どうしようかと
悩んでいる
悩んでいる
その途中なのさ
ハナウタ混じりの散歩道
いつもなら楽しいはずなのに今はああ悲しい
一歩一歩が苦しいよ
絶望の谷底へといざなわれてるようで。
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どこまでも真っ青で透き通った鏡みたいな空に映った
ひとりぼっちの孤独な自分の影と抱える悲しみの大きさを物語る涙
空は心以上に人の心の内を見透かす
ほらまた空は僕の悲しみを見事にかすかなその色合いだけで当ててみせた
水たまりひとつさえ飛び越せない僕には
お似合いの未来だね
見渡しても美しさのかけらひとつ転がってないよ
そして今日も僕は空に問いかけてみる
ねえ 今僕が生きているのは正解なのかそれとも間違いなのかを
それでも空は何もこたえずただお得意のいつものすまし顔でごまかしたまま
どこまでも真っ青なあの空のように
僕の心もただ真っ青く染まっているよ
笑っているのかな
泣いているのかな
西高東低の気圧配置
天気はいつも変わりやすい空の顔
僕はただ眺めながら明日の天気 自分なりに占ってみるのさ
明日はきっと大降りの涙が降るでしょう
一日中 やみません
長い長い時間の果てに何を求めているのかな
ただ安らぎだけを求めているのかな
空の顔をうかがいながら僕はちょっと微笑んでちょっとだけ皮肉って
夢の中へ今夜も直行
郵便屋さんより早く僕は夢の夢の夢のそのまた夢の中へ
意識ごと直行さ
ただ明日も同じような一日であることを望むばかり
なんて平和な願いなんだ
でも切実な願いだ
ああ どこまでも
どこまででも真っ青な空に飛行機雲がきれいな直線を描いてやがて消えた
「命はいつか生まれ
いつかは消える」
そんなまとまりのない言葉で終わる一日もいいね
あんなふうにきれいに死ねたらいいね
とてもとても素晴らしい一日
今日は多分きれいな星空が見れるだろう
なんてね僕は笑う
ひとりぼっちの部屋
ひとりぼっちで会話
投げても投げても戻らないコミュニケーション
夜空に消えてゆく
立ち上る煙のように
夢の中まで夢で満たして僕は空に鼻歌おくるのさ。
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解き放たれて手にした生まれたての光
今 目の前に再び描きながら僕はこの世界に生まれたことを幸せに思うから
どうかそれに見合う喜びよ降り注げ
僕の頭の上に果てしなく広がる空の彼方から
走り出した瞬間の疾走感を忘れないで
そうさ そのままそのスピードからだんだんと自分の世界を広げてゆくんだよ
闇を裏切って闇から抜け出した黒い光
僕は今はもう光に目がなれてしまった
都会のビル群もアリのように人々が密集したこの街にも馴れさせられてしまったよ
失われたものがあるなら同情や優しさやぬくもりやその他いろいろ
たくさんあるけど僕なんかが口にしたところで何が変わるわけじゃないし
黒い翼をはためかせながらも心はいつでも真っ白な
堕天使は今日も夜空にきらめく星の美しさに涙を流す
黒い肌に流れる白い涙
今日も明日も堕天使の心で行くんだ
僕は善でも悪でもない旅人になるよ
行ったり来たりの日々
時には罪だって犯すかもしれない
それでも堕天使は今日も明日も忘れない
感謝と罪を犯したことへの申し訳なさ
きっと堕天使は誰より人間になりたいのさ
ただその形が不器用だから誰かを時に傷つけてしまうだけ
だけれど僕は決めたんだ
明日もずっとずっと先の未来でも今のまま生きていくと
堕天使の翼はためかせながら夜の街、銀色のビルをスライダーみたいに滑降する
黒い光 今 胸に感じてる
時々自分が自分じゃなくなるよ
だけれど忘れないよ
デビルマンみたいに
悪を裏切り正義へと生まれ変わった
そんな生き方は僕にはできない
永遠に悪と善をさまようかもしれない
だけれど僕は誓うよ
それでもきっと僕は僕でしかない
それなら僕以上にはならないと
だから僕はきっと悪以外は傷つけない
堕天使の心
今 光った
黒じゃなく
白く白く
今 光った
堕天使の 堕天使の心。