詩人:どるとる | [投票][編集] |
人の毎日はいつも穏やかなものではない
上がり下がりの激しい波のようなものだ
波が立ったと思えば
静かな時間が訪れる
気ままな人みたいに
訪れた波に合わせて
生きていく僕らの心
今日と明日を行ったりしてまるで大波小波みたいだ
そんな日々の中
ちょっとの期待と
ちょっとの不安を
揺らしながら
僕らは波に乗る
今日も波に乗ることだけを考えてる
乗り遅れたり乗り過ごしてもへっちゃらとばかりに笑ってグッバイ
明日へ行くんだ
そんな僕に幸あれ
悲しい悲しい今日も。
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ひとさじの優しさをすくいあげて
君の心に加えよう
スプーンいっぱい分の愛をあげよう
まるで純愛小説の恋人みたいに互いの心へはこびましょう
それぞれの愛を
それぞれの優しさを
ひとさじずつ
今 僕らは世界で一番愛し合えるその証になる言葉を言い合うよ
今 僕らは世界で一番愛し合うことを許された人にしか言えない言葉を言うよ
愛してる
愛してる
世界一
好きだよ
大好きさ
誰よりも
そんな簡単で素直な気持ちがなぜかまっすぐに届いてさ
涙腺を擽る
純愛スプーンですくいあげた愛の甘さに笑いその奥に隠れた切なさに泣いて
僕らそんなふうに生きていく
またふたたびはじまる今日という一日の中 本を読むように僕は夢を見てるように
君とね 君とね
世界一の 君とね
世界一の幸せの中
世界一の夢を見て
世界一の愛を語り合う
スプーンの上で
時折ケンカもして
それでも
いつも一緒で
毎日が夢みたいさ
朝も夜も ああ。
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何万光年の星を僕は今 君と眺めている
願いはいつも大体叶わなくって終わる
だけれど僕は君が望んだ願いを可能なかぎり叶えてあげたいと思う
僕は君の流れ星になりたいから
とある運命に引き寄せられ僕らは出会った
でもそれは最初から決まってなどいなかったと思うんだ
ロマンのない男と笑ってくれても構わない
だけれど運命を作り出すのはそれを選ぶ僕らだろう
切り開かれる運命なんてない
全ては切り開くものさ
だからあの星もきっと自分で流れたくて流れたんだろうぜ
万に一つの運命があるとすれば僕らが生まれたことで
それからは僕らが決めていくのさ
どんな運命でも
僕らが決めていくのさ
明日の行き先は
浪漫スター
今 輝いて
僕らの瞳の中そっと流れた
一瞬の光景が永遠に焼き付いた
忘れられない思い出のように
映画みたいに一瞬なのに焼き付いた
忘れないよ
流れ星よ
君の一生は永遠だ
そして僕らの愛は永遠だ
誓うよ 今
流れ星に便乗してさ
君に愛を誓うよ
何万光年の悲しみさえ飛び越えて全てを受け入れてやる
君とならどこまでも行ける
そんな気がすっから。
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そんな風に想うこのごろ 寝転がりゴロゴロ スロットみたいにぞろ目じゃないと気がすまない世の中に四苦八苦
世界は僕を見放したのだ
もはや神も仏も無いよ
信仰心はかけらもない
だからかな だからかな
でもあまりにも僕は見放されすぎてませんか?
規則正しくないとまかり通らない常識に促されスロットを続ける
費やすのはコインじゃない
体力 気力 精神力
そして 知力 腕力
視力 聴力 学力
全ての力という力だよ
だから僕はもう空っぽなのさ
ぞろ目なんか出やしないぜ
常識は猛り狂った獣も同じだろう
ゆえに想う
僕は世界に見放されてるのかなと
僕はまだ世界を見放してないのに
なぜ先に世界に見放されてるんだろう
そうだとしたらね
僕は人間ではないのか。
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僕たちは永遠には生きられない
そんなわかりきったことを人は時折本気で忘れる
僕たちは有限なる命をもつ生き物
そんなわかりきったことでも忘れるときは忘れる
永遠にも続くような思いに惑わされながら流れる時の砂に埋め尽くされてる
完全なる無限は有り得ないこと
そして不完全なる有限のもとにいる僕ら
僕たちの命は定められてる
以上の理にて
それでも僕らは忘れたというより忘れたいのかもしれない
刃向かうことなど無謀だとわかりすぎているから
だからこそ僕らは気持ちだけでも永遠に生きようとするのだ
そう想う心のように。
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彼女の世界の全てはこの小さな窓辺から見えるだけの世界
その真四角の世界だけだった
彼女は病気で起き上がることさえできなかった
だから時々僕が訪ねていき彼女にいろいろな話をする
彼女の世界の底辺は彼女曰わく僕の話す外の世界の話だった
彼女は言った
あなたの話は下手だけど不思議にどこか素晴らしいわねと
彼女と外界との世界をつなぐものはこの窓辺と僕の話だけ
なんて悲しいんだ
だけれど僕は口にはしない
いつも笑ってる彼女が悲しむ顔なんか見たくないから
彼女をとある少女と言うことは僕はしたくないんだ
みんなとある人間だろう みんないつかそうなるよ 忘れられるのが定めらしいから
この窓辺から見える青空 夕空 雨空
冬の日の雪
そして僕が持ち寄る写真や絵葉書
彼女はそれで喜んでいる
旅してる気分ねと言う
その言葉が僕は一番の救いで一番の痛いところで
やがて、なんでもない晴れの日に彼女は空に旅立った
あれほど行きたかった空に
僕は泣かなかった
彼女が死んではじめて夢を叶えたと思いたかったから
君よ
空の景色はどうですか?
幸せは空の上にもありますように
彼女に翼を与えてあげてください
生きてるあいだになせなかった喜びを当たり前なほどに感じさせてあげて
少女はそれでも外界に憧れはしなかった
あの窓辺とこの僕の話だけが彼女の世界だったから
こんなにも世界は広いのに彼女の世界は小さな窓辺とイメージだけの作り物の世界だった
窓辺の景色をのぞけば
それでも外界に夢を描き僕の話と窓辺の世界だけを私の全てだと言った彼女の言葉を今も強く信じてる
僕は忘れないよ
君と過ごした日々を
今は触れられなくても風みたいに去っても大事なものは変わらず大事なまま僕の心に在るんだ
あの日、君と交わした口づけは切なく優しい愛の味
それこそが君の全てなんだね。
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悲しいことがあったんだよ
今日はそんなことはないと思ってたのに
油断していたよ
不意の石ころに気づかずつまずいてしまうように
悲しみって指先触れただけで涙が出るんだね ふしぎなほど
そして 今 僕のやわいハートにあふれる悲しみの水 浸水してしまうよ 悲しみの海の中に沈んでゆく
苦しいのはそのためかな
明日すら見えなくなる
今しか見えなくなる
悲しいことがあったんだよ…
こんなに辛いんだよ…
いくら言葉にしてみても孤独な僕には赤ちゃんの手すら差し出されず神も仏もない世界にひとりきりの夜が訪れそこにはただいつもの街の景色とつめたい風が吹くだけ
それが悲しみを引き立てる 余計なほど
ねえ
悲しいことが…悲しいことがあったんだよ
それなのに言葉だけはつねに誰かの助けを必要としていて
おかしいね 莫迦だよね
言葉にならなくなったら涙になってこぼれる それが人の感情の流れらしいんだ
泣けばすむなんてこれっぽっちも考えてないさ
そんな余裕なんてあるわけないさ
ただ涙はぶつかった出来事の差異であふれるんだよ
それを誰も解らずにただ平然といつまでも泣いてろなんて言葉で言い捨てる
真実をこんなに形にできるものはないのに
誰ひとり立ち止まらずただ誰もが泣いている人のまえを素通りする かまうことなく
そんな世界にいる自分がなんだかかわいそうでかわいそうで見てられず
僕は思うよ、涙なんて流したいときに簡単に流せるものじゃない
人は感情を操れるほど完璧じゃないのさ
それでも涙は切り捨てられ
それでも従順に尻尾を振る人たちだけが待遇され優先され
この世界は流れて続く
涙を流すばかりの人たちはどうすればいいかもわからず途方に暮れる
僕を含めそんな人たちをどう世界は救ってるの?
やっぱり翳りは拭えない
それが唯一自分を守れる盾だから。
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ヤドカリの生活
雨続きの部屋 両隣の声が筒抜け
陽当たりは超がつくほど最悪です
…であるからして
安上がりのこの部屋
幽霊でも出るのかな
瑕疵物件ってやつですか?
ねえ ねえ ねえ
窓の向こうの景色はビルに閉ざされた景色
なんの趣もあったもんじゃない
で、気づいたんだよ
これはまさか幽霊のせいじゃない
幽霊も逃げ出すほどのただ痛い物件だったよ
一日中そんなダメダメな部屋でダラダラのらくら過ごしてる
万年床に寝そべり
歌う鼻歌
遠い昔の母の子守歌
よけいなことを覚える記憶力だけは長けている
僕は今
引きこもりという名の離島生活満喫中
避暑地ならぬ避人地
世の中から逃げてる
その途中 逃避行の日々
でもどこまで逃げたって帰る場所はこの汚いうえに趣も何もないこの部屋だけだ
そうさ なんやかんや言ったって全ては僕がしでかした過ちという名の結果さ
子供の頃からの無駄遣いの連続とそれによる数々の失敗談や面倒くさがりの僕が引き起こしたガタガタに崩れた未来の形
仕方ないさと
割り切って
しょうがないやと
笑い納めて
僕はこの場所で
自分なりに
改善と実験と実証を繰り返して研究してゆきながら少しずつマイナスをプラスへと持ち上げてゆくよ
今はまだかたい殻の中
だけれどいつの日かこの殻を破って孤独な夜にもさよならしてみせる
ひとりきり月見上げ引きこもりきり缶切り片手にキリキリと鯖缶あけてちびちび食べるきりきり舞いの日々にもさよならしたい
しゅわっと炭酸はじける缶ビールひとりじゃ味気ないね
夢は数あれどどれもこれも今の生活ではほど遠い夢
だけれどいつの日にか手にしたい夢
うつつに夢見て うつろに夢見て
寝て起きて 寝て起きて また夢見て
拝啓、巻き貝の中から未来の空を遠く近く眺めてる
自分見舞い申し上げます
今はまだでられそうにない。
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ある秋の終わりの日に
一本の木から風に飛ばされ落ちた葉っぱの物語
名前はない
あだ名もない
だからただの葉っぱの物語
だけれどなんかちょっと寒い時期には良い心あたたまるかもしれない感のある物語
ゆらゆら
秋風に吹かれて
自由に旅をする
どこへ行くのか
葉っぱの君は
色あせてしまうのが命の行く末なら
僕はその鮮やかな色のまま今は旅をしてみたい
赤や黄色や緑色
葉っぱもいろいろあるけれど僕は何色だろう
ある日ある時生まれた 母さんというひとりの木から
僕は生まれた
運命という風に吹かれて飛び出した
産声あげて
僕はいわば葉っぱのように少しずつ色あせながらもだんだん歳を重ね時を経るにしたがい威厳のある人間になる
そんな歳を重ねる楽しみを見いだしつつある
君というとても大切な友達やそれ以上に大切な彼女とも出会えたから
同じ葉っぱの運命と宿命を背負った同じ運命の上を歩いてる葉っぱたちと
運命から枝分かれするように偶然や必然が生まれたんだとしたら僕が存在するのはしかるべき運命がつくりだした出来事だということだろうか
そんなことはさておいて
僕らは今日も自由な風に吹かれて
葉っぱの人生を満喫している
ある人はある人のために
ある人は自分のためだけに
そして僕は僕と君のために生きている
そんなひとつの運命らしきものから生まれた時間と概念に統一された世界の中であふれる不思議
葉っぱに生まれてよかったな
なんだか早くも思えてた
悲しみは消えない
喜びがあるかぎり
だから僕はなるべく全てを受け入れるための心をはぐくもうとしている
腐るほどある時間の中で何かの間違いがないかぎり続くだろう日々のその中で
葉っぱは葉っぱとしての人生を生きるのさ
僕も生きるのさ
理不尽で不平等なようでこの上なく規則正しい世俗の風に吹かれて ただ。
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誰よりも側にいて
誰よりも僕を気にしてくれる人
誰よりも側にいる
誰よりも僕を心配してくれる君
それなのに僕はその人にもらったいくつもの感謝と恩を返すどころかなんの言葉もなくいつも側にいます
過ぎ去ってゆく日々みたいに無口にもほどがあるよな
そうさ
君が好きな理由はね
きっと僕が思うよりもずっと難解で奥深いものなのにね
いつも僕が口に出そうとするたびなんだか恥ずかしさが言おうとする僕の勇気より一歩早く前に出て言えないんだ
ごめんさえ言えないんだな
だけれどね
愛す自信ならば腐るほどあるよ
きっと君を好きになった理由はとてつもないものがあるはずなのに言えないんだよ
ただ これだけは言えます
いつもありがとう
なんやかんやで離れ離れだけれど
君が側にいてくれるだけで心の中にささやかなラブソングが生まれてしまうんだ
それが この詩さ
不器用だけれど
聴いてくれたら
嬉しいなあ
誰よりも側にいて
誰よりも大好きで
誰よりも尊いはずなのに
誰よりも側にいる人は
誰よりも遠い人で
そんな矛盾した観念が僕を囲い込み
深い闇へといざなう
誰よりも側にいる人へ
なによりも伝えたい言葉があふれてる
やっとできたラブソング
だけれど聴く人がいない
そんなラブソングなら悲しいだけの自己満足だ
わかってるけれど
言えない それでも
こんな気持ちと君へのかぎりない愛
錆びついた天秤にかけて計ってみても重さなんてわからない
だけれどこの詩で君に伝わるなら
歌いたい 歌いたい
そうじゃない
歌うんだよ
詩のような歌をラブソングという名前をつけて思いを詰め込み言葉にならない代わりに歌います
精一杯 力いっぱい
世界にただひとりの君のために
届けワールドオンリーワン
世界にひとりの人のための
世界にただひとつのラブソングよ。