詩人:どるとる | [投票][編集] |
空にプカプカふわふわ浮かんでる綿雲みたいに僕は旅をする
宛てなんかもとよりないのです
雲はいつでも気ままだから
空の下で渦巻く悲しみさえ知らずにすむ
ただふわふわプカプカ浮いてるだけでいい
そんな雲になりたい
そして旅をしたい
当て所もない旅をしたい
空を見上げてふと思う
青い空に浮かぶ雲を見て思う
誰かの口笛が右耳から左の耳へ通り過ぎていく
少しだけ夢を見ていた
自由で陽気な雲の旅
そして気づけば日が暮れてカラスも巣へ帰るころ
僕も家路を歩く
雲はあいかわらず気持ちよさそうにオレンジ色の空に浮かんでいた
窓の外からのぞく空一面に広がる雲の花畑
そんな景色を見てたらいつのまにか夜になってた
僕も夢の中
雲も夢を見るのかな
おやすみなさい
バイバイ
明日 またね
明日も会おう
寝言がまるで優しい歌のように空へのぼってゆく
雲は明日も空を旅する
僕たち人間は明日も仕事だ 学校だ
でもなんかそれがみんなさまになってる
空にもここと変わらない悲しみはあるのかな なんて僕は思った
そして気づけばみんな雲になる
空へと消える
そんな物語の中で僕は笑う 泣く たまに歌う
いわば僕も雲のようなもんだね
雲ほどは真っ白くないけれど。
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見えない地図をアタマの中に広げて
宛もない旅を想像する
行く先はいつでも危ういくらい予定もたてずに行きたいね
それなりツーリスト
僕は真っ白い雲のように自由な翼で飛んでいきたいな
何かと不都合な点はいくつかあるけど
そんなのは自由になれない理由にはならないさ
旅人は青空の下で
今日はお得意の唄を口ずさむ
明日は雨だから
テントの中で本を読む
いつもいつでも派手にはいかないさ
地味で真面目な日もある
見えない地図には書いてある
次の行き先
今度はそこに向かって歩いてゆくよ
それなりツーリスト
幸せじゃなくても
夢にあふれてなくても
それなりな未来なら僕はかまいませんよ
たとえば君とふたり小さな家に暮らせれば
笑いあうことなんかたやすいはずだから
幸せはそこにある
きっとそこにある
それなりに幸せ
だけれど
すごく幸せ
今もそんな未来に向かって僕は旅をしてる
まだひとり旅
だけれどいつか
ふたり旅
できたなら
できたなら
いいなあ
僕は空と
おはなししてる
にやけながら
はにかみながら
おはなししてる
僕はそれなりツーリスト
素晴らしい
旅には連れていけないけれどそれなりに夢のあるそれなりに愛もあるそんな未来にならお連れできるから
良ければおいで
僕とゆこう
あの空の向こうまで
あの虹の向こうまで
それなりを目指して
それなりを追いかけて
多くを望まずに
それなりを願って
さあはじめよう
またはじめよう
新しい朝に旅立とう
それなりに頑張って。
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満月にうさぎが
餅をついてる
つきたてのお餅は
美味いよ
そんなイメージも
もう過ぎて
今は冬の訪れを
待つばかり
今年も雪は降るんだろうか 空に
この街のさびしさや
はかなさに僕は何の音沙汰もなく田舎へ帰る
そんなイメージが今度は浮かんできた
そんな身勝手なこの僕でさえあの満月は照らすから
ありがとう
ありがとう
ごめんね
なんか
すいませんね
だなんて言っちまう
満月の明かりの下
僕はただ立ち尽くして時間が過ぎ去るのも無視して満月とにらめっこしてる
そんななんでもない夜がまた今日も近づく
夢から覚めれば
満月が空に光の雨を降らす…そんな夜
美しいな
美しいな
今夜も…
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夕暮れに聞いてみる
どうしてどうしてキミはそんなに美しいのかな
僕の彼女だって君までは美しく無いのに
夕暮れってだけで涙を流す今 僕はバカだろうか
でもなぜかこんな毎日の積み重ねが美しいね
ほら今 帰り道の途中で空を見上げてみれば広がる夕暮れ
みたいなね
みたいなね
そんな幸せが幸せ
それが幸せだ幸せ
夕暮れに聞くまもなく
夕暮れは美しい
そして君も美しい
だって美しいから
君も夕暮れも
世界中で一人一つしかいないからね
だから美しいのさ
夕暮れも君もみんなも僕もまたとないただ一つの存在なのだから
だからあんなに綺麗なんだろう
限りある時間の中だってね限りない美しさでその悲しみにさえも笑っていられるから
強くまばゆい光にも見えるんだ
いつでも
すぐそこに ここに
見上げれば
振り返れば
手をつなげば
君が 夕暮れが
そばにいる
さびしい僕の夜に迷わないようにと消えない灯りをくれる
寄り添って
僕のそば寄り添って
ゆうやけこやけにふたりのシルエット
実に美しい。
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深く深く呼吸して
落ち着いてみたら
広がってた霧も
邪魔だった靄も
消えていく
消えていったんだ
迷いと悩みの日々
その繰り返しの中で
僕は何度
深呼吸してるだろう
考えてみたらちっともしてないな
忙しすぎてそんな余裕など無くて考えるひまもなくて
自分を縛ってる
きつく結ばれた
責任や立場から
ちょっと放れたとき
深呼吸してみたら
何か変わるかもしれないから
少しの悲しみで
結構な切なさを
痛みを抱くこともあるから油断しないでね
深く深く呼吸してみたら
どうにかなることもあるから
どうか難しく考えすぎないで落ち着いてみてごらん
うまくいけばそこには光が見える
打開策がひらく
それが
深呼吸の必要性だ
ただ生きるために
はあはあとバカみたいに呼吸してるだけじゃ無いのさ
わかるだろう?
お魚さんも
隣のばあちゃんも。
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今まで楽な道ばかり歩いてきたわけないだろう
イバラの道も歩いてきた
気がつけばほら全身といわず心の中まで傷だらけの僕がいた
思い切り手を伸ばしたこの腕でもユメは掴めなかった
その代わり掴んだものは昔と何も変わらない暮らし
ただそれだけ
毎日 毎日 同じ空を見上げて
過ぎて行く日々をただ他人事みたいに眺めて誰かが転べば笑って
そんなゆがんだ自分が少しずつあたりまえになってきた
そして気がついたよ
こんな自分
自分じゃないんだってこと
そして
あの日あの時
誰かが言ってた言葉が風のように僕の脳裏によみがえった
汚れても転んでも
人は人だけれど
心を真っ黒に染めてしまえばそれはもう人とは呼べないよ…
じゃ僕は人じゃないのかな
なんてね
今さら傷跡がまるで後悔みたいに痛みだしたミライ
僕はただいつものように暮れてゆく空をカラスと並んで見上げてるだけだった
いつもはこんなに泣かないのに
なぜか今日は涙が止まらないんだ
それはなぜだろう
理由はわかってるはずなのになぜだかうまく言えないや
傷跡がやさしくやさしく痛むから
傷跡は少しずつ少しずつ癒えていく
そして夢から覚めたように長い夢を見てたように
僕はただ狭い部屋のベッドの上でしばらく座ってた
やがてカーテンを開けて朝陽を浴びた
久しぶりに笑ってた
久しぶりの眩しい朝に
傷跡は言う
おまえは今日
変わったよと
そして僕は言う
ありがとう
おまえのおかげだと
少しだけ雲の流れが変わった
空もこれからの僕の日々も晴れていきそうだよ
傷跡からこぼれるのは赤い水
だけれど心の傷跡からこぼれるのは透明な涙
とてもあたたかい涙
ほら心に心に陽が差してきた
さながら
太陽が生まれた日のようにはじめての気持ちがムネをさらう。
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ありふれた幸せとはどんなことをいうんだろう
多分それはきっと君とふたりいる時をいうのだろう
そうはいってもどんなに愛し合っていてもいずれは別れてゆくのが運命だから
生きているうちにたくさん愛し合い思い出つくりまくるのだ
そんな平々凡々な毎日をそれはもうだらしなく 情けなく
暮らしていければ最高さ
それ以外は何も望まない
それ以上は何も欲しくない
ただ 君だけ
君だけとの未来
それだけ叶えば
それが僕の幸せ
決まっているんだ
平々凡々でも
君といられれば
それは特別になるから
侮るなかれ
僕らはこれでも幸せさ
だから毎日笑っていられるんだ
平々凡々な幸せな毎日に笑っていられるんだよ。
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時には雨に濡れたいのだ
開き直ったみたいに
ずぶぬれになってあきらめつくまで濡れたいのだ
僕は雨に
冷たい雨に
まだ濡れていたいのだ
時には雨に濡れていたいのだ。
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昨日は昨日で散々で
今日は今日は散々で
きっと未来はきっと未来は そんな期待などはとうに自分の中でたやすく砕けて
今じゃ見る影もない
だけれど僕はなぜか明日も生きていたい
昨日と今日のはざまでまたそう思った
明日になるまえの夜の夢のその中でも思った
信じていた まだ
お近づきではない未来を今日も明日も今日と明日のはざまで考えていた
散々でもなあなあでも僕は生きていきたいから 輝く輝かないかはべつとして生きれるならばそれは得というものだろうと誰かが言いそうなセリフを尊重した
ラララ 何ひとついいことはなかったけどとりわけ悪くもなかったただ幸せなほどに退屈な今日に昨日と同じ思いを
多分未来でも同じ思いを抱くのかな
夕暮れ空のした明日になるまえに僕は二度とは来ないでほしいけれどどっちにしても願っても二度とは来ぬ今日の中で
幕が閉じていくか閉じていかないかのその少しの隙間から僕は何色でもない瞳で見ていた
大好きで大嫌いな今日を黄昏ながら
絵に描いたように何不自由なく
とても退屈だけれどとても充実した
ありふれた未来を
また夢見ながら
風のように自由に
浮浪者みたいに気ままにちょっとセレブリティに少しセコく貧相に僕は僕だけの未来を描く
その中でその中で生きるだけさ
昨日と明日そして未来がすべて片づくとき
そのはざまの今日ももう訪れなくなるとき
それまでどうか
時よ 偶然よ 運命よ
暫し お付きあいを
出来れば100歳まで生きるつもりでいるから
僕の瞳には今日も日が昇り日が落ちる
そしてまた昇る
そしてまた落ちる
いつでも それの繰り返しさ
されど それがまた幸せなのさ
昨日と今日とそして未来のその全部が
僕にはこの上もないほどにその全部が
涙も乾いていく
そのうち
傷も癒えていく
永久の痛みも。
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僕らの日々は
いつも楽しくて
悲しくなるくらいに
笑いと涙にあふれてる
そんな泣き笑いのあしたがまた来るよ
おなじ地球
おなじ空の下に
おなじような顔の
ちょっときのうとは変わった今日がね
そんなささやかな違いが幸せなんだね
きっとなにもかもがおなじなだけの繰り返しなら
たのしいものも楽しくなくなってしまうね
だから僕らは泣きもするし時には腹が痛くなるほど笑うんだろう
いつもの通りに
死にたいよ 俺は死んでやるんだなんて言ってもまた今日の中で輝く貝殻のかけら見つければ
あしたにもまたなんかあるかもなんてなんだかんだ言い訳つくり死ぬのを延期してしまうのさ
多分死ぬまで
延期してしまうのさ
雲みたいに真っ白で自由に生きていたい
旅人に悲しいだけの涙や重いため息は似合わないよ
だから あしたはあしたのカゼが吹く よくいうだろう
そうさ あしたはあしたでどうにかなる
無理矢理じゃないよ
そんな予感がどこかでしてるのさ
まだ僕にはあしたといわず輝く未知なる未来があるから
ムネをたたいて
足踏みをして
空を見上げて
口笛を吹いて
夕暮れ間際
落ちてく 夕陽に
向かって歩き出していく 楽しみと不安色のあしたへと
僕は泣いたり笑ったりしていつもみたいに心を満たすだろう
なにがあってもあしたには悲しみばっかりじゃないから
少しでも何時間かでも笑えれば幸せさ
そんな繰り返しだからね人生は生きれるんだね
気づけばみんな仲良く歳をとる
そんなあしたがつづく またあしたのあしたも
あしたはいつでも今日の僕には確かな未来
でもどんな今日でも変わらずあしたはあした
夢を見ていたはずの夢の地
よくいえばトウゲンキョウ
さあ おたちあい
あしたは何があるのかな
それはあしたの僕しかわからない事実
でも楽しみで泣きたくなるほど いつでも。