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どるとるの部屋  〜 新着順表示 〜


[7629] 夜明けまえ
詩人:どるとる [投票][編集]

なんとなく 続く平凡な毎日
代わり映えしない道がただ
どこまでもだらだらと続く毎日

過ぎてく景色が 彼方に飛ばされていく
冷たい向かい風が体を引き裂く

夜明け前の街はただ静まり返る
降り注ぐ光に誰より先に手を伸ばす

手のひらに落ちてきた陽射しを
ギュッと受け止めて我が物にしよう

曲がり角の向こうの死角
感情に訴える見えないものへの
さらに向こうにある死角

青すぎる空が 不安を煽るのは
出来すぎた定めに遊ばれているから

目を閉じてまた開いてを繰り返す
ほんの少しのまばたきの隙間に差す光

あらすじもなく進むストーリー
ルールは簡単 死に物狂いで生きるだけ

路地裏の静けさ その向こうの闇
閉めきられたシャッター
水鏡に映る逆さまの反転世界
猫の死骸と白日のデイドリーム

過ぎてく景色が 彼方に飛ばされていく
冷たい向かい風が体を引き裂く

夜明け前の街はただ静まり返る
降り注ぐ光に誰より先に手を伸ばす

手のひらに落ちてきた陽射しを
ギュッと受け止めて我が物にしよう。

2016/04/11 (Mon)

[7628] 雑草
詩人:どるとる [投票][編集]


通り過ぎるだけの用のない駅を
ひとつふたつ過ぎて
電車が向かう先は僕の降りる駅
「早く着かないかなあ」なんて
勝手なことを考えながら
貧乏揺すりして 落ち着かないまま

きれいな花の養分を雑草が吸っちゃって
せっかくの花を枯らすように
人も同じで 空気の読めない一人のせいで周りが迷惑する
誰かを殺めたいとか思ったりしたら
僕も 雑草になってしまうかなあ

夕方5時過ぎの人混み、雑踏の中に
降るように たくさんの足音が
雨のようにアスファルトを打つ

誰もが生き急いでいるように見えたよ
何をそんなに 急いでいるの?本当はたいした理由なんてなくて
ただ周りに合わせているだけ
そんな 気がするのは僕だけでしょうか

見え透いた嘘でごまかしながら
世渡り上手に 泳いでゆく
なるべく機嫌を損ねないように
お世辞も上手くなりました

歩道橋から 見下ろす街
夕日が 沈むのを見た
少しずつ闇にのまれてく空
自分の重さで 浮かぶのもできなくなった
太陽が ついに沈むとき 街に夜が来る

本当は さらけ出したいよ心の声を
言葉にして なんなら歌にでもして ギター抱えて 歌おうか

誰もが 逆らうことをしないのは
弱気になってるからじゃないんだ
言いたいことも胸にしまって
絵に描いたような大人になって
おとなしいふりしているだけ
いざというときは向かい風に抗うことも辞さないんだ

手をつなぐ人もいない
そんな現実を突きつけられるとき
僕は 前よりずっと孤独になる
世界が気のせいか狭くなる

夕方5時過ぎの人混み、雑踏の中に
降るように たくさんの足音が
雨のようにアスファルトを打つ

誰もが生き急いでいるように見えたよ
何をそんなに 急いでいるの?本当はたいした理由なんてなくて
ただ周りに合わせているだけ
そんな 気がするのは僕だけでしょうか。

2016/04/10 (Sun)

[7627] 夜光虫
詩人:どるとる [投票][編集]


携帯の明かりだけがぼやっと浮かんで
夜光虫のように闇の中に羽を広げる

つながっているのは声だけで
ふれられなければ心は側にはいないの

終電間近の電車に飛び乗って
発車するまでの数分が永遠にも感じられた

残されたこの思いは 誰のために あるんだろう
叶うことのない恋ならば 抱いていても仕方ないのに

あなたを愛していた日々だけは いつまでも この胸に幸せをくれるから
忘れず覚えていよう 痛みと一緒に。

2016/04/10 (Sun)

[7626] 綿毛
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花は咲いては散っていくでしょう
僕らの命も同じ道を辿るでしょう

窓から見えた空の向こうを見てた
思うことはただひとつだけだ

こんなにたくさんの人がいる中で
人の死はあまりにも呆気ないね

もしも僕が君を忘れるようなときには
きっとこの世界には愛なんてないのさ

アイラブユーってごまかして笑う
僕の言葉には悲しみが隠れている

すっかり日の落ちた街並みが
明かりを灯してゆらゆら揺れた

おおよそその場かぎりの言葉は
大切なはずの人を傷つけた

誰かの涙を見つけるための目を
持っていたら悲しみなんてないのに

声と言葉で 伝えてゆく愛や心を
また違う誰かが 伝えてゆく

見え透いたの希望なんてなくていい
明日が今日と同じ晴れ渡った空なら

ぼやけたままで遠くのほうで
うずくまる未来があなたにとって
そして僕にとって少しだけ明るいものなら
あるはずもない希望も信じられる そのための綿毛を飛ばすさ

もしも僕が君を忘れるようなときには
きっとこの世界には愛なんてないのさ

アイラブユーってごまかして笑う
僕の言葉には悲しみが隠れている。

2016/04/10 (Sun)

[7625] ジュブナイル
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四行詩で会話をしよう 幸い夏はまだ終わらない

どこまでも続きそうな廊下に降る
雨の音が 窓を伝って聞こえる

花が咲くように僕の心に 吹いた
風を優しく受け止めたあの日

僕はそれを恋だとは 気づかずに
ただ差し出された手を握っていた

季節は 過ぎて行った 気まぐれな雨足に苛立って

思えばあれは 僕なりのジュブナイル
精一杯の返事だったと思うよ

世界は 少しだけ輝いたように見えた
君は夢の中にまた 消えて行ったね

僕は最後まで 気持ちをごまかして
気づかないように キスも拒んだよ

花が咲くように僕の心に 吹いた
風を優しく受け止めたあの日

僕はそれを恋だとは 気づかずに
ただ差し出された手を握っていた。

2016/04/10 (Sun)

[7624] 影踏み
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言葉はこんなとき 役に立たないなあ
子供のとき信じてた魔法もないと
知った僕たちは頼るものをなくした

切り張りのちんけな出来損ないの
箱庭で日が暮れるまで遊んだ
ほどけそうな手と手が離れた刹那

吐息で結んだ蝶々 ひらひらと
陽射しの中 舞うように飛んでいく

校舎の日は落ちて影がぐっと狭くなる
手のひらに残された小さな明日の種

もしもそれが希望になるのならば
手をあわせ祈るよ どうか君のぶんまで笑えますように

永遠のない 世界で永遠を願った僕たちは
まだ右も左もわからない子供で
世の中に正しさ以外の概念はなかった

アスファルトを打つ雨 削らんばかりに
はげしいどしゃ降りが 夜明けには止んだ
流されずに残ったものだけで満たされて

けんけんぱで飛び越した ヒストリー
ガードレールの向こうに消えてく陽炎

なんの関連性もないや それでも何かで
つながっていたいんだよ 昨日の君と

もう二度と会えないとわかってるのに
いつまでも君の影を踏んだままのわるい足

日向と日陰の間を縫うように歩いた
君は僕を突き放してどこまでも 行ってしまう
今ではそれが 見えないくらい 遠くにあるだけなのに
手を伸ばしても ふれられない幻だ

吐息で結んだ蝶々 ひらひらと
陽射しの中 舞うように飛んでいく

校舎の日は落ちて影がぐっと狭くなる
手のひらに残された小さな明日の種

もしもそれが希望になるのならば
手をあわせ祈るよ どうか君のぶんまで笑えますように。

2016/04/10 (Sun)

[7623] ランナー
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夜明けの街に降るように落ちる太陽を両手で 受け止めてみよう

おざなりの言葉に すがりついたまま
お決まりの言い訳を並べて

逃げている姿を 僕は客観的に見てる
その背中は とてもカッコ悪かった

向かい風の中を 走る ランナー
何度も引き戻されまた振り出しから

諦めるくらいなら夢なんか見てないよ
なんて笑いながら 溢れそうな涙を

ギュッと拳で握りつぶした
流した涙はいつか笑顔になるはずだ。

2016/04/10 (Sun)

[7622] 夜は短し
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赤いマフラー揺らして 風に遊ばせて
僕は自転車飛ばしてく

途切れ途切れのこの 夜を 抜け出して
世界の果てまで小旅行

カバンには 何冊かの文庫本とロマンス

心を 縛る糸をたちきって

ルラララ 終わらない
夢の まばゆさに目をくらませて

いつか見た夢の続きを探してる旅だ
時計は そのために回る。

2016/04/10 (Sun)

[7621] 限りなく透明なブルー
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めくるページ 飛ばし読みの毎日
途切れ途切れの情報で満足

ハローって 言ったそばから 彼方に消えてく あらすじ

ノートの隅っこ青く染まってる
桜舞う 風に巻かれながら

どっちつかずの 気持ちに寄り添う
限りなく透明なブルーを探してく。

2016/04/09 (Sat)

[7620] エブリデイ
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目を閉じて 描く大切な人の笑った顔を覚えておくことだ

その顔が悲しみにゆがまぬようにすることが
多分僕の役目だから

繰り返す 日々の中で なくしてゆくもの
ひとつひとつ指折り数えては
どうして 悲しみばかり数えてしまうのかなとため息をつく

秒読みでただ重なる 時間の積み木
崩さぬように 大切な命を守ってゆく

あんなに大切だった自分のことより
いつの間にか大切なものができた日に

僕は本当になりたかった僕になれた
そんな気がするのは気のせいかなあ

君もたまには泣くこともあるんだってちょっと驚いた

笑った顔しか 知らなかったみたいだけど 無意識に目を反らしてたんだろう

いくつもの言葉を 書いては消してく
凝り固まった既存のイメージを もう一度チャラにして君を見つめてみよう

降り積もるほどに 厚みを増してく思い出
記憶を辿ればあんなこともあったなあ

愛を言葉にするのは恥ずかしいから
ちょっとごまかして適当な言葉探すよ

だけどやっぱりどんな言葉でも
ごまかせないんだ こんなこと初めてだ

歩き疲れた道を だらだらと歩く
沈む夕日だったり 街の景色だったり

ただあるべくしてあるものをひとつひとつ
愛してゆく
そんな気持ちを くれたのは やっぱり君でした

ありがとう 愛してる どんな言葉なら
今の気持ちを 伝えられるだろう
伝えるより先に抱きしめられてしまうから
僕はまた 黙ってしまうんだよ でもそれがいつものパターンになってるエブリデイ

秒読みでただ重なる 時間の積み木
崩さぬように 大切な命を守ってゆく

あんなに大切だった自分のことより
いつの間にか大切なものができた日に

僕は本当になりたかった僕になれた
そんな気がするのは気のせいかなあ

気のせいじゃないといいなあ。

2016/04/09 (Sat)
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