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どるとるの部屋  〜 新着順表示 〜


[7619] モノクロームフィルム
詩人:どるとる [投票][編集]


日々は埃のように積もり 心の礎になってゆく
足らない 気持ちは君に
パズルのピースをはめ込むように
新しい気持ちを 細胞のように増やしてゆくんだ

昨日観た映画の内容が頭にまだ
こびりついてる たいした映画じゃなかったはずなのに
大事なのは 君と観たこと あるいは同じ時間を共有したことにある

僕の人生は 映画でいうなら
なん章からなる 映画なんだろうか
そんなつまらない ことを考えてる

モノクロームにぼやけてる
色もない日々に いつか君がくれた
あざやかな 虹色 まだありがとうのひとつも言えてないけど それはまたいつか

夢から覚めたあとのまどろみは とても 気持ちがいい
しばらくその余韻に浸っていると
いつの間にか時間は過ぎていった
季節はまたひとつ変わり桜を散らした

さんざん付き合わせておいて最後はさよならをするそんな 映画だったよ
でもね そんな単純なことが 笑っちゃうくらい久しぶりだな

君がくれるものは 多分僕が与えるものよりずっと
多くの価値があるものなんだろうな

小さなことでもお互いにありがとうを 言い合う毎日
そんな瞬間が積み重なって 大作映画みたいに 人の一生を作り上げてく だからどんな下らない場面も必要だ

主人公とかヒロインとか 言うまえに
僕らはただのエキストラだろう
通りすがりの恋でも十分ドラマチック
大いに楽しんでゆこう 命あるこの時間を 一歩一歩
一分一秒たりと無駄にせぬよう なんて

僕の人生は 映画でいうなら
なん章からなる 映画なんだろうか
そんなつまらない ことを考えてる

モノクロームにぼやけてる
色もない日々に いつか君がくれた
あざやかな 虹色 まだありがとうのひとつも言えてないけど それはまたいつか。

2016/04/09 (Sat)

[7618] セフレの女
詩人:どるとる [投票][編集]


ただ繰り返す毎日は紙芝居宜しく
需要と供給もなく 捲れるだけのページ

昨日の続きが今日なら今日の続きは明日
今日と明日の違いはただ日付が変わるだけ

瞳に映る世界は一体誰が望んだ形なのか

神様も留守の世界で唯一の正しさは

どこぞの誰かが作った出来合いの法律で書類上の善悪の判断

映画のように テンポよく進む毎日なら

人の死ももう少し軽くなるだろう

つまらないことで簡単に人を嫌いになって
すぐにまた簡単に人を好きになって

体の関係を持つためにそれをごまかすように愛と嘯いて

重ねた体を 汚してゆくのは 君の勝手だけど
君の目は どこか悲しそうに 潤んでる

セフレの関係で やる以外は専ら冷めた関係で
快楽を求めるだけの卑しい獣

いつの間にか僕だけが君を見る目が変わって
愛に置き換えて考えるようになった

どうでもいいニュースのどうでもいい人の死に
なんとなく 胸を痛めるようになったのは
愛を知って 弱くなってそのぶん優しさを知ったから

君はただ 遊びのつもりでいてくれればいい

僕は勝手に汚れた愛をドラマ仕立てにするから

君が変わってくれるのを ちょっとだけ期待しながら
僕も君と同じように今の関係を楽しんでる

偽物の愛でもいい いつか本物よりも輝いてくれれば

関係を持つたびに 少しずつ心が通いあい
お互いにただのセフレでは収まらなくなった

快楽を求めるだけだった僕らは
いつの間にその汚れた愛を
愛するようになって しまった
そんな愛も あってもいいのかな

映画のように テンポよく進む毎日なら

人の死ももう少し軽くなるだろう

つまらないことで簡単に人を嫌いになって
すぐにまた簡単に人を好きになって

体の関係を持つためにそれをごまかすように愛と嘯いて

重ねた体を 汚してゆくのは 君の勝手だけど
君の目は どこか悲しそうに 潤んでる
セフレの女。

2016/04/09 (Sat)

[7617] アラモード
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うすらぼんやりとした 幸せに
半ば飼い慣らされているような日々だ

季節は もういくつ過ぎてしまったのか
僕の指先でも 足りないほどだから

わざわざ 数えることもしないけれど
手つかずのままの愛をどう料理したものか

僕だって人並みの優しさはあるから
ごまかすように本を読む手を 止めて
君にまなざしをくれる

目の前に体よく並べられた いくつかの未来を
これでもないあれでもないって
見て回りながら 模索する

さよなら 道の上にちゃんと 立って
君が求めるドラマの主人公を演じるのさ

香ばしい アーモンドの 後味まで
この心に 教えているんだろう。

2016/04/09 (Sat)

[7616] 夜をおよぐ
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涙に沈んだ街に 夜が降りて来て
帰り仕度をすましたらいつもの電車に揺られ

窓の外を 流れる月と並走するように歩幅を合わせながら
つり革に掴まるのもやっとの疲れはてた体を 引き摺るように運んでく

笑いながら 泣きながらたまには
照れ臭そうに頬を赤らめながら

いつもなら ただ難なく過ぎるだけの
夜を今だけは遠く 見送っている

夢をみている街に 光が 散らばって
暗がりを照らす 猫が跳び跳ねて ダンスの練習してる

これといって 自慢できることもなく 話せるようなニュースもない
今日もまた おざなりの一日 仕事のあとの一杯のビールが唯一の楽しみ

愛されたい 愛したい 世界で誰より
まだ知らない 気持ちを 手にしたいんだ

出会いそして別れてく その時の笑顔や涙
刻んだ思い出 大事そうに明日に持ってく

誰もいないホームに
まだ少し 冷たい風が吹く
ほとんど散ってしまった桜の花びらが
風にさらわれ宛もなく どこかにまた舞い上がっていったのを見た

笑いながら 泣きながらたまには
照れ臭そうに頬を赤らめながら

いつもなら ただ難なく過ぎるだけの
夜を今だけは遠く 見送っている

この世界にある 悲しみを笑い飛ばす
そんな覚悟もない だけど笑いたい

せめてそばにいる大切な人たちの
笑顔を守りたい そんなことを考えながら

夜は 過ぎてく 夜を泳ぐ月はもう頭の上
ひとあし先に 朝に旅立っていった。

2016/04/09 (Sat)

[7615] ミチカケ
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なりふり構わない僕らは幸せだ
難しい本に囲まれて 学問の毎日

文法の種類や方程式の正しい解き方を 考えていればいい

頭の上を流れる月めがけて 声を尖らせて弓矢のように突き刺したい

モザイクかけたい世界の片隅にまた今日も夜が降りて来て

僕は狂ったようにぐるぐると 同じ形の円を描いて その周りを回る 時間を 見つめてる

どこかの統計では幸せはグラフ化できるらしいってテレビでやってた

夜の中に 落ちた涙が この街をのみこんでゆくのを待ってる

明日くらいにはこのつまらない退屈な日常を 終わらせて笑い飛ばそう

バイク飛ばして海沿いを走る 景色を飛ばしてくイメージで

残酷に時を刻む時計が夜明けを告げても 僕は知らんぷりを決め込むさ

なんとかなるって
いつだって 思ってみてはまた
落ち込んでは 何気ない 誰かの言葉に
容易く 救われてしまう
単純なんだなあ 僕は この気持ちを大事そうに抱えながら走るよ 息巻いて

頭の上を流れる月めがけて 声を尖らせて弓矢のように突き刺したい

モザイクかけたい世界の片隅にまた今日も夜が降りて来て

僕は狂ったようにぐるぐると 同じ形の円を描いて その周りを回る 時間を 見つめてる。

2016/04/09 (Sat)

[7614] ドキュメンタリー
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ある国の子供は 十代をすぎると働かされ
親のため 手を泥で汚して
ゴミを集め 生計を立てているらしい

ある国の子供は 学校に行くのが嫌で
引きこもりの生活に甘んじて やりたい放題

大差なんてきっとないさ 差別なんてきっとないさ
本当にないのか

メディアが取り上げる感動ものの
ドキュメンタリーに涙を流して

何かできないかなんて考える
裕福な僕らは その現実を

遠い世界の出来事のように思ってる
自分らの毎日とかけ離して考えている。

2016/04/09 (Sat)

[7613] 桜舞うこの道を
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春を待っている 道に刻んでゆく足跡
去年と同じことを言っているねと
君は こっそり 笑いながら言うのです

積み重ねてく 思い出は少しずつ
二人を あの頃より間違いなく
大人にしていくから

いつまでも同じ気持ちでいられる
そんなこと 夢みたいだけど
あなたを 思う気持ちを枯らせやしない
桜舞うこの道を 手をつなぎ歩く
歩幅なんて気にせずに
きっとそれくらいが僕らには
ちょうどいいんだろう
そしてたまに寄り添うくらいが
ちょうどいいんだろう。

2016/04/09 (Sat)

[7612] 夜のニュース
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カクテルこぼしたような
薄紫色の空が 電車の窓から覗いてる

移り変わる景色はまるで映画を観ているみたいだ

スカイツリーの影に隠れてすっかり
存在を忘れられた東京タワーも夜になるときれいなもんだなあ

いくつもの言葉を 僕は手がかりにして
この悲しみのスパイラルから 抜け出す算段をしている

思い出したように 走り出す野良猫は
この街を 僕なんかより知り尽くしている

誰かの涙を そっと何も言わずに眺めては
また違う誰かの夜を覗きにゆくのさ

羽があったなら飛び回りたいよ
見過ごすにはあまりにも素敵な出来事がこの街を 賑やかにしている

しかめっ面 仏頂面 アホ面 表情豊かな君の顔

まだ知らないこの街の噂が僕を待っている気がする

当たり障りのない会話を続けながら
誰かが何か失敗をやらかさないかなと
今か今かとその機会を伺う

泣きながら 笑いながら 怒りながら 照れながら
過ぎてく夜を 遠く見送っている

夜のてっぺんでこの街を見下ろして
誰かの涙をさらってく泥棒になりたい

騒ぎ立てるほどニュースは何もないや
残された嘘と言えないままの愛してる

夢から覚めたら 夜が明けたなら 君にこの気持ちを 間違いなく届けたいよ
そんなことを企んでいるんだ

どこかで僕の帰りを首を長くして待っている
僕が君に 届けたいのは 貸し借りできない心です
どうか受け取ってくれないか?

思い出したように 走り出す野良猫は
この街を 僕なんかより知り尽くしている

誰かの涙を そっと何も言わずに眺めては
また違う誰かの夜を覗きにゆくのさ

羽があったなら飛び回りたいよ
見過ごすにはあまりにも素敵な出来事がこの街を 賑やかにしている
この夜を きらめかせている。

2016/04/09 (Sat)

[7611] 東京の夜
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水色の空が電車の窓に映る
いくつかの色と音が 街を染める

にぎやかな表通り リズムがとれそうな
いろんな 文化が集まって 出来ている

なんだかどこか 悲しいようで
どこか そわそわして 落ち着かない心

振り子のように 行ったり来たりする

東京の夜はカクテルに沈んで
グラスを傾けて 余韻に酔いしれて

七色の夢の途中で目覚めて
気づいたら 月は頭の上まで 昇ってる

行く宛のない 旅に理由をくださいな
今に意味のなさに 呆れ果てしまうよ

目を見開いて 確かに見届けてみよう
光と影の交差する ゼブラ模様の世界

なんだか いつになく 落ち込んでて
昨日より少し あとひとつ何か足りない

悲しみと喜びで 混ざりあって目眩がする

東京の夜は あっという間に過ぎてく
悲しむ暇もない 笑う暇もなさそうだから

雨に濡れた昨日の僕の涙を
忘れたように 語るのは今日限りにしよう

時計が回る 夜が明けて まばゆい光で
目が眩んだら 上手に 狂ってゆこう
この街の色と 混ざって 跡形もなし

東京の夜はカクテルに沈んで
グラスを傾けて 余韻に酔いしれて

七色の夢の途中で目覚めて
気づいたら 月は頭の上まで 昇ってる。

2016/04/08 (Fri)

[7610] 夜明け前
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夜明けの街を 駆け抜けてゆく時間
まだ覚めやらぬ夢の中を急ぎ足で

ぼんやりとしたままの頭を 揺らして
叩き起こされて 挙げ句布団を奪われた

アパートの階段 一段飛ばしでかけ降りる
空から落ちてくように

メーター振り切って
日常を けしかけて

僕は 風になる
神様は関係ないさ

色とりどりの 街を抜けて
単色の つまらない
学問を蹴飛ばして
僕は僕なりの答えを 見つけるよ
決意表明の足跡を 黒板に刻むよルラララ。

2016/04/08 (Fri)
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