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どるとるの部屋  〜 新着順表示 〜


[7549] メトロ
詩人:どるとる [投票][編集]


思うよりずっと 果てしない夜だなあ
星ひとつない夜は 涙さえ見えないよ

ただ 狼狽えているだけじゃつまらない
退屈を 笑い飛ばすために 歌を 紡ごう

声と声を 編んで やがて次第に
形になっていく 拙い思いが
マフラーになるかもしれない
手袋に なるかもしれないよ
楽しみだなあ うまくできるかなあ
諦めそうだった そんな弱ささえ
詰め込んで 乗り継いで行こう 明日また明日 その先の明日へ

名前のない感情に左右されるわけにはいかない
負けない心が 肝心要

思いつきの 積み重ねで 出来上がった
詠み人知らずの歌を聴かせてあげよう

空と空をつないで 街から街へと移ろう
時間さえ飛び越えて夜明けに光を運んで
勇気を 持って行こう
想像力を奮い立たせよう
危なげだけど 手伝いはいらないよ
ぎこちない笑顔がまたいい
夜は明けて 風に包まれたら この物語の続きを 読もう
句濁点の先へ

ふれあいを求める旅に 見えたものは
愛に溢れた 景色
ありふれた特別が今の僕の 支えだ

声と声を 編んで やがて次第に
形になっていく 拙い思いが
マフラーになるかもしれない
手袋に なるかもしれないよ
楽しみだなあ うまくできるかなあ
諦めそうだった そんな弱ささえ
詰め込んで 乗り継いで行こう 明日また明日 その先の明日へ

いつの日か未来想像図に描いた未来へ。

2016/03/26 (Sat)

[7548] サテライト
詩人:どるとる [投票][編集]


星のない夜に光を探して さまよう手が
つかんだ君の手は涙に 濡れていた

見えてなかった 君の悲しみに
自分の悲しみにばかり目を奪われて

夜明けに 浮かぶ太陽が 照らした闇に
たとえば希望なんて絵空事があるなら

夢のような明日を願ってもいいだろう
僕に光をください 嘘でも 笑って言うよ

「生きることには希望しか見えないよ」
そんなささやかな期待を 手のひらにのせて照らす未来

雨にふさがれた 行く手を 流れるプールに逆らって どこまで行けるだろう

椅子に座って こちらを見てる 夜に
言葉は通じず会話はままならない

目を 閉じたり開いたりすると 面白い
車窓の風景みたいに移り変わる 世界

夢のない世界で夢を見たっていいだろう
雨に降られても 大丈夫 笑っていられる

「生きることが希望をなくさない方法」

背中を押すのはいつだって僕の中からするそんな声

手当たり次第に運を試していく
正しさも間違いも混ざりあって
何が本当とかも もうわからない
空に向かって放つサテライト
射抜いた空から こぼれた陽射しの暖かさに
生きていると 気づく 朝

夜明けに 浮かぶ太陽が 照らした闇に
たとえば希望なんて絵空事があるなら

夢のような明日を願ってもいいだろう
僕に光をください 嘘でも 笑って言うよ

「生きることには希望しか見えないよ」
そんなささやかな期待を 手のひらにのせて照らす未来。

2016/03/25 (Fri)

[7547] 別れの雨
詩人:どるとる [投票][編集]


映画によくある いつまでも
別れを切り出せない二人を

つなぎ止めるためだけに降る雨に
いつまでも降ってくれるように願う

そんな恋をいつまで続けていくんだろう

さよならなんて 言葉では
終われない あまりに多い二人の思い出
まぶたに 焼きついたいくつもの 場面

つないだ手を離せない
永遠だと思っていた 二人の時間

雨が濡らしたのは 僕の 心さ
ほら 別れの雨が 今静かに止んでゆく

雨上がりには 笑って言おう これ以上ないくらい潔いさよならを。

2016/03/25 (Fri)

[7546] 東京午後6時
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弱さと強さが 入り乱れている
相容れない光と影がひとつになれずに迷っている

知り得た言葉で何を 言いたいのか
それさえ 曖昧でぼんやりと ぼやけてる

当てずっぽうのように 決めた旅立ちの日を
僕は僕を 笑ってた

東京の天気は午後になるにつれ崩れ
雨は強まり 次第にどしゃ降り

見飽きた風景を飛ばすタクシー 灰色の夕暮れ

時刻は6時を迎えようとしているよ
空と地面の境目もわからない 春の夜

夢の終わりのように覚めたあとに見る夢
錆び付いた 歯車がゆっくりと回りだした。

2016/03/25 (Fri)

[7545] 薔薇色の日々
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薔薇色の日々が ただのらりくらりと
流れていく 青い空にうかんだ雲のように
暢気なもんだね 悲しみさえも かやの外

日記や小説でも読むように
気ままに流れてゆくあらすじ
宛もなく ふらふら
川を 渡ってく舟

カレンダーに 並んだ数字に隠れて
悲しみも 見えないまま 涙や傷痕も

季節の椅子に座ったままで
眺めた世界が 景色だけ変わる

空も街もずっと昔から
そこにあるのに
昨日と今日は果てしなくて遠い距離
でも同じ世界だ

薔薇色の日々が ただのらりくらりと
流れていく 青い空にうかんだ雲のように
暢気なもんだね 悲しみさえも かやの外。

2016/03/25 (Fri)

[7544] 手をつなごう
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家族や恋人が 手をつないで歩いてる
そんな微笑ましい場面に出会すたび僕は思う

つながれた手は まるで結び目だ
強く優しく 程よい力加減で

ただつながれているだけにとどまらず
リボンを結ぶように繊細に形を成してる

愛とか恋とかじゃなくても
人が人を思うところに その結び目が人の数だけ 見える

僕も 誰かと繋がっていて
いつも 誰かと繋がっていたい

だから 手を伸ばす先にあるあなたの手に
愛されることを拒むようならふれあうだけでも

いつも、心が見えるような
ぬくもりを目当てに手をつなごう

洗濯物を干したり 畳んだり
まな板の上 野菜を刻んだり 洗い物をする手を 知ってる

子供を抱きしめる 手と同じ手で 毎日仕事をしてる

小さかった手が 少しずつ 大きくなって
それにしたがって手も逞しくなって

帰り道に見つけた夜空の向こうに 星がひとつ 流れた
幸せは そんな小さな でもたしかなもの

僕と君を繋げているものが
君と僕を繋げているんだなあ

だから 迷ったときに握りしめる手は ひとつだけ
探さなくても そばにあるあなたの手

その手にだけある 知られざる物語を読むように 手をつなぐよ

悲しみに涙を流した日や
喜びに 笑顔うかべた日を
思いながら 忘れながら
日々はなんとなく過ぎていく
いつの間にか 歳をとる
気づけばいくつもの季節を
迎えては見送って
また ひとつ 春を通り過ぎようとしている
君と同じ歩幅 君と同じ目線
同じように並んで 同じ風と空に 包まれて

僕も 誰かと繋がっていて
いつも 誰かと繋がっていたい

だから 手を伸ばす先にあるあなたの手に
愛されることを拒むようならふれあうだけでも

いつも、心が見えるような
ぬくもりを目当てに手をつなごう

つなぐだけで そのたびに違う君に出会える
そんな 景色が見えたらいいな。

2016/03/25 (Fri)

[7543] 雨を待つ二人
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差し出された 傘はひとつしかないから
濡らしてしまうよ 僕だけをかばったら

だから だから 二人で差そうよ
雨をよけるだけなら半分ずつでもいい

悲しみが雨になって 君のほほに降るよ

受け流す傘もなくそのまま落ちて
はじけて消えた

映画によくあるワンシーンみたいに
通り過ぎるだけのにわか雨を待ってる

傘を差すのが好きになったよ
君がくれた 時間

晴れた空に 雨を呼ぶように
傘をひとつ 持って

雨を待つおかしな二人は
太陽に背中を向けて生きている

時計からはみ出して線の外を歩いて
叱られたってやめないよ 僕らは

物語はどこにでもあるんだよ
始まりのドアを開けてみよう

階段を上る リズムによく似ている

小気味いい テンポが 気持ちいい

早送りするのも もったいないくらいの
すべての場面が 大切な名シーンになる

雨に濡れるくらいが僕ららしいよ
君がくれた 気持ち

雨を待つ変わった二人は
孤独な物語を 楽しんでいる

いつの間にか 僕だけの傘は
君のための傘にも なったよ

ほら半分は 君の場所だ
もう半分は僕の場所だ
雨の冷たさも今では 心地いいよ
嫌いだった風も涼しいくらいだ
君がくれた すべて

映画によくあるワンシーンみたいに
通り過ぎるだけのにわか雨を待ってる

傘を差すのが好きになったよ
君がくれた 時間

晴れた空に 雨を呼ぶように
傘をひとつ 持って

雨を待つおかしな二人は
太陽に背中を向けて生きている

独自の感性で 生きている。

2016/03/25 (Fri)

[7542] 空から世界を見下ろそう
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ずっと同じ視点で見ていた世界は 少しずつ変わる

いい方に転がればいいな でも現実はハイアンドロー

まばたきひとつで 変わる世界を見てる

あと十年もしたら 寿命は延びてさ
もう少し 楽しい世界になりそうだ

ああ 色とりどりの悲しみや喜びにまみれて

笑っても 泣いてもそれだけじゃ 飽き足らず

まだまだ 僕も若いなって 身の程を知るよ

さあ楽しくなるのはこれから

悲しみも喜びも これからが 見ものさ

たまには視点を変えて
空から 世界を見下ろそう

違う 世界が見えるかも知れない。

2016/03/25 (Fri)

[7541] 星と月の夜
詩人:どるとる [投票][編集]


真夜中の真ん中を 走り抜けてゆく
最終電車が 急いで向かう 終点

大きな体ですらりと雨をよけて
パパっと雨粒はじいてく 環状線

傘を差した 僕の細い手に 君は手渡した
とっておきのロマンス 忘れられない思い出を束ねた 花束

駆け抜けていくこの夜にまたがって
息巻いて 息巻いて 駅前へと 行く足取り

悲しみさえも 背負っていく 覚悟だけなら人一倍あるんだよ

少しは誉めてくれてもいいだろう?
改札を抜ければ そこは星と月の夜 雲ひとつない 晴れた夜

まばたきひとつで 世界は変わっていく
さっきまでの世界はほら 色を変えて

移ろう感情 振り子の軌道を描いて
夜を朝まで運び朝を夜まで運ぶ

繰り返すのは おざなりの日々と アイミスユー
ゴミ出しの日を忘れないように 生きる

窓の外 めまいを起こすような 七色モザイク
夢の世界までの道案内を 頼むよ

ついていくだけでいい 楽な仕事さ 迷うふりしていればいい
愛らしいスマイルと熱い珈琲で目を覚ます
ああすべてが夢だと気づくまでの安息

レールをつたって
電車は空に上るよ

邪魔するものは
蹴散らして 空に上るよ

君も行かないか?悲しみのない世界へ

君は僕の手を 瀬戸際で離した
「あなたには ついていけないわ」

僕は 落ちてく君を見てた とても美しかった

駆け抜けていくこの夜にまたがって
息巻いて 息巻いて 駅前へと 行く足取り

悲しみさえも 背負っていく 覚悟だけなら人一倍あるんだよ

少しは誉めてくれてもいいだろう?
改札を抜ければ そこは星と月の夜 雲ひとつない 晴れた夜

君を失った 部屋の中に 朝は 静かに
訪れて ポストには朝刊が届く。

2016/03/25 (Fri)

[7540] ともだち
詩人:どるとる [投票][編集]


いつまでも 変わらないよと
結んだ 手を
指切りで 約束した赤い夕暮れの空の下

友達という言葉でつながってる
いつか恋人になったら変わってしまうかな

友達のままなら 許せたことも
愛があるために許せなくなるのかな

友達のままでいようと つないだ
手を少し ゆるめて
ちょっとだけ距離をおいたよ

君は悲しそうに こう言ったんだ
それじゃあんまりだよ
でも 友達をやめたら僕らは 今のままじゃいられない

だから、僕らはずっとただの友達のまま
愛を 知らずに 生きていこう

僕らの七日間戦争をかわりばんこに読んだ
引っ越す前の日に君にあげたね

遠い街に行くことになったんだ
もう会えない 多分ずっと 会えない

友達になるために つないだ手が
いつの間にか 恋に染まっていた

君が引っ越す日 内緒で隠れて
僕の君のほっぺにキスをした

恋人になんかなれなくていいけど
一度きりのキスが思い出くらいにはなるだろう
嘘つきって 言われても 僕は君が好きだから

抗えない気持ちを 君に渡したよ
どうか消えない傷跡になれ

いつか君が僕じゃない誰かを本当に愛せる そのときのために

役に立つ 思い出になればいいなあ
君が 友達の線を越えてまでも愛せる人に出会えるように 願いながら

友達のままでいようと つないだ
手を少し ゆるめて
ちょっとだけ距離をおいたよ

君は悲しそうに こう言ったんだ
それじゃあんまりだよ
でも 友達をやめたら僕らは 今のままじゃいられない

だから、僕らはずっとただの友達のまま
愛を 知らずに 生きていこう

友達なんて 言葉で隠してただけで
きっとあの日の僕らは
愛を知らないふりしていただけだね。

2016/03/25 (Fri)
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