詩人:どるとる | [投票][編集] |
午後のゆるやかな陽射しがアスファルトを射抜く
おだやかな時間が流れる 空想の街の長い長い昭和坂
どこにあるの?
そんな素晴らしい場所は
なんて聞かれたら
きっと答えようがないけど
僕はうそつきじゃないから全ては嘘にはできなかったよ
昭和坂っていうのは僕が名付けただけだ
さあ のぼろう
昭和坂
日傘 差して
照り返す陽射しを浴びて僕はゆるやかで長い坂道をのぼるのさ
暮れかかる空
夕暮れに
空の向こうにはせまる夜の影
夕暮れに隣り合うようにほら僕は日傘をしまい ふっと息を吐(つ)いた。