ホーム > 詩人の部屋 > どるとるの部屋 > 夜と朝の真ん中で

どるとるの部屋


[1117] 夜と朝の真ん中で
詩人:どるとる [投票][編集]


静かに肌を滑る風の中に立って目をそっと閉じて
夜を見つめてる
願い事はないしたいして意味はないけど流れ星を目で追ってみる

小さな出来事の積み重ねから成り立つ
今日という1日のあらましをひとつひとつ反省したりして思い出して
あらゆる概念を黙らせてただ急な崖をよじ登るような苦労した自分をほめてあげましょう

ふたつに道が分かれた分岐点に立つとき
頭上にはてな浮かべて迷うとき
明日さえ見失い
宛もなくさまようとき
身勝手な地図を開くんだ

少しくらい自分に甘くしたっていいじゃない
叩く蹴るの暴力じゃ
生きること楽しくなるわけがないから

どこまでが今日で
どこからが明日か
その境目みたいな
真夜中の正午
ぼくはひとり
都合のいい言葉で
面倒なこと
ひらりかわして

夜と朝の真ん中で
明日と今日の境目で
今日の終わりと明日の始まりを見届ける
やがて夜明けが闇を払いのけ まばゆく輝く太陽が昇るとき
世界は何より美しく見えるだろう

それまで 夢の中でしばし待機だ
息をひそめて
静かに無重力の中
からだを横たえて
夢のゆりかごに揺られて朝を待つ。

2010/02/25 (Thu)

前頁] [どるとるの部屋] [次頁

- 詩人の部屋 -