詩人:どるとる | [投票][得票][編集] |
ごきげんいかがですか?
変わりはないですか?
今日もそんなおかしな言葉を自分に自分で語りかけている
開けた窓から吹きこむ秋の風に頬を撫でられ孤独が身にしみて切なさがつのる
誰にも言えないことは自分だけにしか話し相手にはなってもらえない
少しずつ色あせていく記憶がたまに夢ん中で馴れ馴れしく大丈夫だよなんて口を訊く
きっと明日は晴れる
たとえ明日が曇りでも僕は無理やりそう思うよ
だってすべてがあまりにも悲しすぎて笑う余裕さえないでいるから
なるべく笑いたいから
なるべく泣きたくはないから
誰かに逆らえない 逆らう勇気もない
なるべく傷つきたくないから
なるべく傷つけたくないかは
自分を守っている、安っぽくて脆い盾と何も切れない剣で
そんな僕はいかがですか?
そんな僕は変わり者ですか?
また自分に語る夜
明日が晴れるだろうとかじつはどうでもよかった ただ前向きに考える自分をつくりたかっただけで
自分の心に落とされた錘で僕は今にもつぶれてしまいそうなのにへたくそな愛想笑い誰かに無理やり浮かべてる
そんな自分がもう大層嫌いで消したいくらいで
だけれどだけれど自分は何より大切でこの世のすべてだと思ってしまって自分に厳しくする事もできないんだ
明日は曇りだよ
天気予報聴かなくてもわかるよ
僕にはまるで
見透かせるようなものなんだよ
下手をすれば
涙という雨も降るよ
心天気予報
明日になる前に
わかってしまうから
めげるのも早いもんだね
自分が天気を悪くしてるんだ
そんなことはわかってたけれどなんだか自分を責めるのが嫌で嫌で仕方ない
階段の踊場で一人腰掛け
汚い灰色に包まれたその踊場で唯一不釣り合いに果てしなく広がる青空が最後の希望みたいに僕を見下ろしてる
だから明日も曇りだろうと生きていこうと拳に力をこめる現の中。