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どるとるの部屋


[1202] 永遠を君に
詩人:どるとる [投票][編集]


虚空を仰ぎ
めいっぱい振りかぶって用済みと遠く 色褪せた夢を投げる
とびきり明るいニュースはやがて暗い話題へ
様相を変えて

ぼくらはいつでも
さくらんぼみたいに仲良しなんだって
嘘も 甚だしい
そんな ふたりのたしかなほつれを うまいこと隠す 口実は何事もなく簡単にまかり通って ぼくらは何かが間違ったまま
正当なる愛を 汚しに汚すのだ

部屋にひとつしかない小さな窓から見える
ぱっとしない景色
日当たりは最悪
あるのかないのか
わからない幸せのありかをなぜだかいつも探す

ゆっくりと 着実に腐ってゆく ぼくらの心
でも それさえ よしとして 罪や罰さえ受ける覚悟でいた

あるがままの自分を
いつでも守りたくて
ありのままのふたりでずっといたくて
今日も 明日も きっといつまでも
なんらかの気持ちの変化がないかぎり
ぼくらは 清純を 冒す

ふたりで分けた 腐りかけの りんご
ふたりで決めた 暗い 暗い道
ふたり選んだ 孤独な未来

あなたがいれば
君がいれば
いつでも ふたりはお互いを求めて
それでいいと本気で想ってる

いつかぼくらは土に還るだろう
だけれど気持ちだけはずっと生きてる
ほら ぼくは 君を永遠に愛しているよ

何か 形のないもの
残すなら
そんな永遠を君に
あげたいな

いつまでも
世界 滅びようと
けっして 消え去らない
ほんとうの永遠を
あげたいな

命の短そを悲しむ時
涙は絶え間なく頬を行き交う。

2010/03/19 (Fri)

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