詩人:どるとる | [投票][編集] |
まぶた閉じれば今も思い浮かべられる
あの輝いていた時代
ほら輝かんばかりの笑顔が咲いていた
あの時代はもう戻らない わかってるけど
あまりに懐かしすぎるから涙が溢れてしまう
明日また明日と急かされる
時間は熱いコーヒーが冷めてゆくように刻々と過ぎて行くよ
振り返ってみても
見上げてみても
見えるものは今この瞬間だけ
時代の影が遠くはるかに揺れている
そのさまを見つめている僕は息を荒らげたどり着いた真夜中に溺れないように心に浮き輪つけて
プカプカ 夢の水面に浮かぶよ
明日もまた仕事
先はまだ長いのに
ああもう心は年寄り
雨の心配ばかりしてる
時代の影が薄れて
やがて古くさい僕らは消えてなくなるように路地裏の闇に隠れるんだね
時代は過ぎて
次の時代に化けて
影をそこに残す
悲しみも喜びも
全部混ぜ合わせて
時代から時代へと
移り変わるから
僕らはついて行けずにただただ立ち止まる 流行りから置いていかれて
時代の影のそのまた影に身を寄せている
流れゆく季節の隅に
追いやられて。