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どるとるの部屋


[1681] 真夜中、君に会いにゆく
詩人:どるとる [投票][編集]


今夜は君と長電話
話すことが尽きるまで…

とっくに話すことなんて尽きてるのは誰から見てもバレバレで
それでも僕らは互いの声だけ聞ければ幸せだったのさ

今時、携帯があるから
いくらだって
しゃべれるよ
予定を組むのも
簡単にできるよ
だけれど
伝わらない
だけれど
感じれない
そばにいなければ
わからない
互いのぬくもり
たしかな温度

目には見えないものを探すため
聞こえる声の主の待つ場所へ
走り出す真夜中の零時過ぎ
高鳴る鼓動が痛いほど胸の中リズム刻む

見失ってる何か大事なことを解き明かすため

なんでもかんでも便利なのもいいけどハイテクに汚された愛をきれいに洗おうよ
たまにはアナログにもどって
たとえば携帯
投げ捨てて
真夜中に会いに行くくらいの強い思いを大好きなあの人へ届けるみたいな

長電話はやめて
君の素敵な声をじかに聞きに行こう
携帯越しの声は本当の君の声じゃない

だから今夜は予定を変えて
君の部屋で夜明けまで話すといたしましょう

ダイジェストで
巻き戻す
何度も話した
楽しい話を
繰り返しながら

時々巻き起こる
笑い声に
僕への愛を
感じながら
ふいに君を抱きしめたりなんかして

そんな気持ちをポケットに詰め込んで
君に会いにゆくためのドアを今開いたよ

今何時なのかは
わかってる
正気の沙汰さ

ただ君に会うため
それだけで
息をはずませ
駆け上がる坂道
時間短縮 近道
ヘアピンカーブ
曲がり道

月が照らす空の下
窓から手を振る
君が見えたら
減速だ

あとは君の心のドアをそっとお静かにたたくだけ。

2010/07/29 (Thu)

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