ホーム > 詩人の部屋 > どるとるの部屋 > 雨降り

どるとるの部屋


[1690] 雨降り
詩人:どるとる [投票][編集]


ため息に曇る帰り道
雨降りの胸の中
心の天気は近頃
雨マークばかり
特に理由はない
けどどこかが悲しいはずなんだ

言葉にもならないくらいだから
この悲しみを蹴散らすにはまだまだ長い闘いになりそうな予感がしているよ

あいかわらずのだらしない生活
心にかびでも生えたように
ほらね青臭い青春がまだエンドレスで続いている さなか

悲しいよって言っただけで
救われるなら
僕は今頃なんのためらいもなく笑えているよ、元気に

誰も観やしないのに消し忘れたのか無意味に点いてるテレビのように
誰かが知らないところでひっそりと生きる僕だよ

雨はずっと降り続く
どうして どうして
たまに雷も落ちる
山の天気によく似たあの人の気まぐれにつきあわせられながら今日も宛のない旅の中 何かも知らない何かを探している
その さなかだ

めぐる明日も
きっと同じ調子で
雨降り 心はびしょぬれ

ため息に曇る帰り道
雨降りの胸の中
心の天気は近頃
雨マークばかり
特に理由はない
けどどこかが悲しいはずなんだ

流さなくてもいい涙になんの価値がある?価値があるから涙は流れると信じてる
自分で自分に同情しても虚しいだけなのに今だけは違うんだ

雨降りの帰り道
ため息に曇る並木道
ひたすら
自分の影を見つめ続けた

ここにいていいものか
迷っていた
了解もなく生まれ
死んでく誰かの
思いはやっぱり僕にはわからぬ気持ちだったね

なんてほざくだけほざいたならララバイ
世話になった今日1日へ さようなら
手を振る 黄昏帰り道

孤独が僕のすこし前をつねに一定の間をあけて歩く
それが気になる近頃。

2010/08/01 (Sun)

前頁] [どるとるの部屋] [次頁

- 詩人の部屋 -