詩人:どるとる | [投票][編集] |
灰色の空と
傘の花
咲き乱れる街
一枚上着を羽織らなきゃ
寒くなってきたから
気まぐれな雨に濡れて
僕は道の上
屋根を探して歩く
雨宿りする木曜日
心にまでそのうち
雨が降り出してきて
滅入ってしまうね
ビデオを観ても
ゲームをしても
むなしくて
ため息しか
出ない昼下がり
雨はやまない
のどばかり乾く
腹ばかり減る
雨降りの1日
心は深い海の底
声にもならない
思いが泡のように
心にわいて
切なくなる
さみしさがぐっと
さざ波のように
押し寄せてくる
名前のない傷跡が
疼く 木曜日
雷鳴が遠くで光って鳴りける
笑えることなど
何ひとつ ありはしないのだ。