詩人:どるとる | [投票][編集] |
疲れ果てた顔して
とぼとぼと帰り道
自転車のペダル漕ぐ
足も重くてまいるね
日はとっぷり暮れて
カラスたちも巣へと帰ってゆくんだ
あっちこっちで
さよなら言う声が
聞こえてくる
日は短くなって
人足も途絶えて
静まり返った
道の途中
見上げた空に
星が輝き
月が足元照らす
今日もなんだかんだで僕は頑張れてた
だから明日もなんだかんだいって頑張れるのかななんてね
気がつけばこんな歳になるまで 僕は笑ったり泣いたり
変わらない日々を暮らしながら
どこかできっと人生を楽しんでいたんだね
明日も明日は明日の風が吹くと楽観的な僕で1日を過ごすんだろうね
そうして口笛を吹き鳴らして
家までの長い長い道のりを自転車で帰るんだろうね
泣きたくなるような
夜は幾度もあって
死にたくなるような夜も呆れるほどあって
ここにある幸せにいつの間にか心まで満たされていたんだ
そんな僕のごくあたりまえな日々よ
朝が来て 日が沈み
夜にはお月さまが輝く
そんな中でどこかに素直に笑える喜びのひとつでもあるならば上等だよね
やっぱり生きててよかった
そう思える明日があれば
雨の日さえも幸せな気持ちになれる
単純な僕には
特別なものなんて
多分いらないんだ
偶然に始まった
この人生という
一回こっきりのストーリー
間違いは何ひとつ無い
さあ 明日も僕は僕で泣くも笑うも時と場合だけれど
何があっても
生き続けていきたい
そこに1日があるならその1日の帰り道から帰るのも人の役目
何かと不器用で
無口な僕だけど
頑張る時には
頑張るよ
不屈のストーリー
転んでも立ち上がってまた歩いて行く
それだけの物語
いつまでも繰り返して この命尽き果てるまで 昇る朝陽も沈む夕陽も 僕は抱きしめるよ。