詩人:どるとる | [投票][編集] |
『常識』を振りかざし
堪えて傷つけという
光に身をあずけるくらいなら
なにもしないで
ただ死ぬのを待てという優しいだけの影に僕は身を寄せるよ
星が夜空に輝いていても濁りきった瞳には何も映らない
まだ僕には美しいものを見れる目があったらしい
今夜も星は輝いてる
色を変え 形を変え
僕の心におだやかな波紋を広げる
さよならも言えないまま
さよならも言われないまま
ひそやかにただひそやかに
終わってく今日というショートストーリー
覚めない夢に沈みたい
やまない雨に濡れたい
明けない夜を待ってる
絶望こそが僕の居場所
頼れるのは悪しき感情
一体何が僕を変えた?
どんな服なら
僕には似合う?
サイズの合わない
履きづらい靴を履いてても仕方ない
靴擦れを起こすだけだ
それなら
『常識』を振りかざし
堪えて傷つけという
光に身をあずけるくらいなら
なにもしないで
ただ死ぬのを待てという優しいだけの影に僕は身を寄せるよ
逃げるくらい
ゆるしてよ
ふるえるくらい
見過ごしてよ
見てよ 世界はこんなに汚れてる
見てよ 人の心はこんなに荒れている
そんな世界に信じる余地は無い
そんな人の心を信じる気持ちは無い
光と影のどちらを選ぶのには迷う時間など必要無いさ
躊躇わず言える
僕は影だ
光などもはや
見えなくても構わない
優しさの無い光なら
優しすぎる影がいい
正論を並べ立てた
人こそが一番汚れてる
きれいごとは聞き飽きたんだ
心にできた影は
僕の分身
たどり着いた真夜中で朽ちる時間を弔って
僕は影と歩く
冷たいアスファルトの上で冷たい雨に降られそれでも笑うしかないなら
常識など通じない
影に寄りかかり
生きるさ
泣いて
笑って
いつか来る
朝も夜もない終焉に備えるさ。