詩人:どるとる | [投票][編集] |
夜は来ているのか
まだ来ないのか
わからないほど
はじめから暗い世界
それとも夜しか
来ないのか
朝は来ない世界なのか
白いものさえ
黒く見える
この世界では
人の顔さえ
判断がつかず
誰が誰だか
わからない
夜明けのない世界
青空も夕陽も
色という色は全て
黒にのみこまれてしまうから色など存在しない世界
ただひたすらに
声だけが
聞こえるだけの
暗い暗い世界
あなたは誰ですか?
笑ってますか?
泣いていますか?
男ですか?女ですか?
もはや誰でもいいですか?
僕が嫌いですか?
独創性も独自性も養われない世界
何色でも関係ない世界
夜明けのない世界
夜は多分来ている
多分何度でも来ている
ただ朝はまだ来ない
永久に来ないかもしれない
月さえあるのかわからない
小さな星の光さえ届かない
ただただ暗い暗い世界
夜明けのない世界
僕はそんな世界に
連れ去られた過去を持つ
孤独という化け物が固唾をのんで口を開けて
全ての光ごと僕をのみこんだから
目覚めても見えているはずの世界は全て一面暗闇でした。