詩人:どるとる | [投票][編集] |
睡魔も眠らせられない
僕は十二時を過ぎたというのに
まだ夢の扉を開けないで本を読んでる
頭の中に絵が浮かぶ
楽しそうな夢の世界
理想と現実 混ざり合わない水と油のように 別世界
僕はきっと夢の世界ではヒーローなのに
現実では ただお金のために働く労働者です
夜の片隅 どこかでまたひとつ部屋の明かりが消え
闇が闇が闇が深くなる
僕はなぜだか泣きたくなってしまうよ
しおりを挟んで本を閉じて コーヒーも飲み干すころには
もう明暗の境目さえわからなくなるほど
夜という化け物の腹の中にこの街はおさまっているだろう
星ひとつ見えない
明日は雨なのかな
しずかに僕は目を閉じて 夢の扉を開けるための鍵を探す
何がきっかけで今日は眠れるんだろうね
気づけば 太陽は街を照らして そして
早起きの誰かがまだ少し暗い道を犬連れて歩いてる
そしてまた現実の物語は本を開くようにはじまり
お涙ちょうだいとばかりに僕は悲しみと哀しみの渦の中へと吸い込まれてゆく
そうしてまた夜が来ればいっときの安らぎが訪れる
それはやにわに繰り返される事さ。