詩人:どるとる | [投票][編集] |
君の声は不思議だね
僕を優しくするから
君の声は不思議だね
皆を慰めるから
君の声は暖かいね
まるで春風のよう
君の声は暖かいね
まるで毛布のよう
君の声はいつも君の声だけど時おりトーンダウンして
いつもの君の声とは違っちゃうね
それはきまって
悲しいとき
切ないとき
さみしいときだったりするんだよ
君の声を聞いて
僕は答えを出すよ
君の声がもしも
ふるえていたりしたら
僕は慰める
君の声がもしも
涙声でかすれていたら
僕は抱き締める
たとえばそんな日々を紡ぐ 毛糸のような繊細な愛を
傷つけないように
壊さないように
僕はいつも傍で
笑いそして泣くよ
君の声は不思議だね
そして暖かいね
君の声が聞こえるだけで 聞こえてくるだけで 不思議と強くなれるんだ
悲しいことがあってもまた立ち上がれる
歩き出すきっかけになるんだよ
春はまだ先で
冬も始まってないけど
さあさあそろそろ
木枯らしも吹くだろう
そしたら君とあの並木道を肩をならべ歩きたいなあ
なんてね…
君の声がくれる
途方もない優しさに
君の声がくれる
果てしない愛に
僕はいつも言葉をなくす 君の声の前じゃどんな言葉も全部役に立たなくなるよ
だからただ僕は黙ったまま君に膝枕してもらうんだ
たまには耳掃除もしてもらうんだ
君のこと 何かにたとえろといわれたら
僕はなんていうだろう 多分こたえられないね
だって君は君だから
いつまでもいつまでも
君の声が何もない殺風景な部屋に彩りをあたえる
うっすら白く曇った窓ガラスにぼんやり映りこんだ二人の姿がなんだか静止画のようで
つまりそれは変わらないという最大の証
君の声が今日も僕の耳に届くたび僕は思う
この人を何があっても守らなきゃ
なんて…言ってさ
かっこつけてみた挙げ句 ずっと転んで
世界が反転した
それを見た君が笑った
なんかそれでいい気がする。