詩人:どるとる | [投票][編集] |
流れていく 涙よ
どこへ行くのか
川の流れのように
おだやかな流れで
頬を伝う涙よ
悲しみに泣き
喜びに泣き
大きい小さいに
関わらず
今日も心がふるえれば涙はいともたやすく流れるのです
涙のあとを追いかけることはできない
だからこそ涙を流すそのわけを僕なりに導き出すんだよ
今日も涙を流しては
悲しいとも苦しいともいえないこの胸の痛みは強がりを繰り返すだけで
素直になることをおそれ物陰で泣いてる僕の背中よ
窓から差し込む
あたたかな陽射しよ
午前中の雨も嘘のように晴れた空よ
僕は涙の行き先を
たずねることもせずに
ただ、涙を流すそのわけをしばし考える
そうさ、偽ることなんか無いのです
当たり前です
無理にごまかさなくてもいいのさ
涙は心が何もいえない口のかわりに
しゃべってくれる
目に見える言葉だから
ほら、だから
いつの間にか
優しい人たちが
僕を何も言わずに
抱きしめてくれるのです
一緒に泣いてくれるのです
涙の行方は
いぜんわからぬまま
雨上がりの虹のような笑顔がまぶしく輝いているだけだった
大好きな君のぬくもりが僕のほほにさわっただけだった。