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どるとるの部屋


[2227] 悲しみは空の上から
詩人:どるとる [投票][編集]


さよなら
今日の僕よ
今日の世界よ

明日になったら
何もかも
新しくなる

新しい僕で
新しい朝を迎え
新しい一日を過ごす

目につくもの
全て
美しいものばかりじゃない

美しさの中にある醜さ
たまには受け入れて
受け止めて
少し 汚れるような
黒い時間を抱きしめる

夜の冷たい風に
切り刻まれて
心はもう真冬並
暴れ出す激情の波
笑ったり 泣いたり
慌ただしい時間は過ぎて 気づくといつも窓際の椅子にもたれ夢の中

安らぎはいずこ?
神様は
応えてもくれない

悲しみは狡いよ
空の上から
僕を攻めるから

心だけがずぶぬれさ
肌を突き抜けて
見えない雨が降り注ぐ

弾丸の雨 あられ
へたれこむ真夜中

涙はやがて
ため息になって
窓を曇らせる

頬杖ついて
もの思いに
空を見上げたら
星明かりが
涙さそう

さよなら
今日の僕よ
君は頑張ったよ
僕だけは
わかる

抱えた迷いも
癒えぬ傷も
降りきれない闇も

果てしないさびしさも全て痛いほどわかるから。

2010/12/17 (Fri)

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