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どるとるの部屋


[2294] 風に吹かれて
詩人:どるとる [投票][編集]


わずか百円のジュースでさえ
高いと感じるなら
いくらなら安いのですか?

ものの価値観がわからなくなったら
無制限に際限なく
金は流れてしまう

僕は大人だよ
確かに大人だよ
でも時々
子供のように
だだをこねてしまう

やっぱり
僕はばかだな
でも
ばかはばかなりに
頑張っているのです

ばかだ ばかだ お前はばかだ
そう言われ続けて
もう何年経っただろう

モザイクの砂嵐
吹き荒れる街の中で僕はたったひとりで
立ち上がって
前に進む
あるかもわからない
出口を探して

雲に隠れた青空が見えるのを待ってるんだ

すこし吹いただけで倒れてしまいそうな烈しい風に吹かれて


そして僕は今日も
自販機のボタンを押すとき
値段を確かめる

パンパンにふくらんだがま口の財布はケチンボ

さあどこへ行こうか?

向かい風が砂をまき上げる 今日に。

2011/01/02 (Sun)

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