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どるとるの部屋


[2318] 千の後悔と百の夜明け
詩人:どるとる [投票][得票][編集]


ここに生まれてなかったら
僕はこんなに笑えてなかったね
僕はこんなに泣けてなかったね
あの時何かをあきらめてなかったなら
もう少しマシな日々を送れたのか
それはわからないけど大切なのはいつでも今このときだから
今に精一杯になって
今を精一杯見つめて
先のことは先のことさ
今は今だけ見つめていたい

鏡に映ったとぼけた僕の顔は光の加減でゆがんで あまりにもおかしくて笑ってた

気づけば日が暮れて
すっかりあたりは暗くなって 雲の多い空に三日月 昇ってた

後悔の数は 人より多いけど 後悔してないといえば嘘になるけど
後悔したって仕方ないと思うからね
僕は新しい朝を
夜明けを待つんだ

ここにある新しい朝
ここにある新しい夜
ここにいる新しい僕
ここにいる新しい君

古めかしい昨日の残り火に 手を振って
僕はさよならするよ

たとえこの先何度転んだってすり傷なんてあるようでないようなものさ

千の後悔より百の夜明けを待つ僕は夕暮れの風に抱かれて

言葉を綴るとき
文字を書くとき
なぜ、思いもよらず正しさだけが言葉になるんだろう
僕はこんなにへそ曲がりで愚かなのに
正しさが詩になる
明るい気持ちが詩になる
不思議なものさ
僕は紙の上では
悪者にはなれない
言葉の素顔は隠せない

だからこそ僕は夜明けを待つんだ

夢なんか叶わなくていいと思うこの嘘をもう一度
本当のことにして
さびしくないというこの強がりを捨てに行くため

歩道橋から見える
夜明けにまばたきひとつせずに

精一杯今を感じてる

僕は馬鹿じゃないんだ
ただ人より不器用なだけなんだな

涙は仕方ない
泣くだけ泣いたら
歩き出そう

新しい明日を迎えに行こう。

2011/01/04 (Tue)

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