詩人:どるとる | [投票][得票][編集] |
見失った
灯台の光を
僕は今も探している
忘れ去られた自販機のような
小さな明かりでも
今は欲しいのさ
形式的な挨拶を済まし
帰り道の途中
見つけた花に
ささやかな勇気をもらったよ
ぬぐえないさびしさを
ぬぐえないむなしさを
言い訳に何かを諦めて
数知れず きりもなくチャンスを踏み潰した
それでも構わない
誰かに嫌われても
黒い感情
抱いたまま
僕は生きていくから
時には親をうらみます
時には友をうらみます
時には己をうらみます
誰彼かまわずうらみます
そうやって人のせいにしても
仕方ないからうらむだけうらんだら
いつも疲れ果てて寝ています
こうやって笑っていれば美しい白い花なのに
ひとたび孤独抱いたら人は誰かをうらまないではいられなくなるんだね
悲しいね
それでも僕は今日も
誰かをうらみます
すれ違う人をうらやんでは勝手気ままにうらみます
心にもない
恨み言つぶやいては
滅入っている
僕の歌声は
こんなに
美しいのに
孤独なだけで
明日も見えずにいるよ
見失った
灯台の光は
明日こそは見つかるかな
自信なさげに
笑ってみせた夕暮れ
空は茜色
白い花が揺れてた
帰り道
僕は自分のあまりの汚さに 言葉をなくしたよ
それでもあなたが
恋しい
それでも自分が
愛しい
だからこそ
僕は、迷うんだ
過ちを犯すんだ
自分の美しさを
否定するんだ
綺麗なだけじゃ
わからない
本当の答えを
見出すように
白い花だったけど
汚れてみたんだ
たとえば誰かを
うらんだり
たとえば誰かを
うらやんだり
小さなことだけど
心に悪魔を宿して。