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どるとるの部屋


[2361] 僕の中の僕
詩人:どるとる [投票][編集]


今日もよくやったと
自分をほめてやろう
どうせ 誰にもほめてもらえないんだから

自分の痛みや 事情なんて 他人には結局
どうでもいい話になってしまうから
誰かの慰め 期待するならため息のひとつでもついて愚痴るほうがよっぽどマシさ

周りを見渡してみても 頼りになる人はいなく 結局 僕は独りきり 生きていくしかないようだ

強く踏み出した一歩は だいぶ時間がかかった貴重な一歩だ

僕の中の僕が僕に言う
お前はそれほどわるくない
僕の中の僕が僕に言う
お前はやればできるんだ

でもそんな慰めとはいつも裏腹にだめなほうに流れていく僕だ

マイナス思考じゃない
生きるのにもそれほど後ろ向きじゃないのにね

自分で自分を慰める夜はやっぱりこたえるもんだ

僕の中にいる僕に言う
お前は僕をわかってない
僕の中にいる僕が言う
お前のほうがわかってない

僕との言い合いは
終わりそうもない

だから ここらで
眠るとしよう

僕の中の僕に僕が言う
自分に慰められても嬉しくない
僕の中の僕に僕が言う
お前はもう出てこないでいいから

僕の中の僕の頬を涙が伝う
ああ 言い過ぎたかな

僕の中の僕よ
僕は今日もうまく
やれたかなあ?
自信がないとき
自信出せよとは言わないで やれるだけやればあとはなるようになるんだって
励ましてくれる僕の中の僕にありがとうと言いたい

でもいつの間にか
僕の中の僕の声は
大人になるにつれ
聞こえなくなったんだ

多分もう独りきりでも生きていかなきゃならないから
僕は僕から卒業したんだね
僕は僕じゃない僕になったんだね

だから僕の中にはもう僕さえも誰もいない

僕の中には明日への希望と渦巻く不安があるだけだよ

そして踏み出した一歩で また僕は前に進む

光と影の隙間
縫うように生きるのだ。

2011/01/17 (Mon)

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