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どるとるの部屋


[251] 酔いどれ時計
詩人:どるとる [投票][編集]


時計は今日も時間を正確に刻む
長い針と短い針が僕の命を切り刻む
やがて跡形もなく僕らはこの浮き世から消えてなくなる
今日の鼓動が明日には事切れている
そんな時計の針が支配する世界の中で僕らは生きる

真実だとか真理なんてもはやどうでもいい
自分の都合でコロコロ変わる心は正確な時間を刻み続ける時計を無視して乱れに乱れる

不思議なこの世界で
たまたま僕らは息をして生まれたのさ
人間として
今日もその被害を受けている 涙流して
それでもその恩恵を受けてもいる 狂ったみたいにげらげら笑って

命の時計が終わりを告げるまで無駄にも思える時間を偶然か必然かもわからない世界で費やしてく
明日もまたのらりくらり 口笛吹き鳴らして

命が燃え尽きるまで
迷い悩み苦しみ嘆き続ける それが運命
または宿命

生きると決めたのならば文句垂らすな
ごちゃごちゃ言わずに流れ行く時の波に酔いしれて 生きろ
狂ったように生きろ

光があるとすりゃその先に在るはずだから

導け 幸せの青い鳥
僕を 君を みんなを

ララララララ
酔いどれ時計
カチカチ
泣き声あげて鳴り響く 今日も明日もおなじスピードとトーンでムカつくくらい正確に時を刻む。

2009/10/08 (Thu)

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