詩人:どるとる | [投票][編集] |
この世界に生まれて
もうどれだけの年月が経っただろう
その時間の長さと短さを抱きしめて
今という船の上
たどり着いた
この夜に星を眺めてる
小さな悩みや迷いはいつしか 消え去って
本当に向き合うべきものだけが 上手に並べられて
生きる人全てに襲いかかるよ
鳥かごの中の鳥のような立場を巻き返すには あと何年あと何十年かかるかな
金という餌を与えられないと所詮僕らは飯にもありつけない
だから何かに従わなきゃ 何かに頼らなければ 生きられない
『誇り高いプライドがあるから』
そんな戯れ言はこの世の中じゃ通じないよ
通り過ぎる誰もが僕を冷たくあしらうような世の中を時々見るけど
そればかりが世の中じゃない 僕は人の持つ優しさとぬくもりを知ってるから
本当のことが全てじゃないと知ったとき
僕は嘘をつくことで自分を守るすべを覚えたけど それは僕の求めた姿じゃない
愛想笑いも お世辞も本当は言いたくないけど 散々ばらまいたあとじゃ もう襲いね
流れゆく川のように
そのせせらぎのように
僕はただあるがまま
生きたかった
僕はただありのまま
生きていきたい
今日も僕は僕なのに
僕が思い描く僕から遠ざかってゆく
僕はいつからこんなに簡単に嘘をつけるようになったのだろう?
悲しいくせして
涙こらえる僕のこと
理解できないけど
その悲しさはわかるよ
どうせなら
どうせ嘘つくなら
嘘をついてる
自分に本当という
ただひとつの心を見せてやりたい
だからだから嘘をあたかも本当の事のようにしゃべる僕自身を誰より心の底からほかの誰でもない僕自身が憎むべきのさ
嘘を本当の事のように言っている
僕など 単なるうそつきだ
消えてなくなればいい
だけれどだけれど
どうして僕はいくら嘘をついてみても
裁かれないのだろう?
正しいようだけど
どこか矛盾のある
穴だらけの世の中さ。