詩人:どるとる | [投票][編集] |
何百回ともなく
繰り返した
馴れ合いの果てに待つものは楽園なんてものじゃなく
地獄も甚だしい場所さ
今僕ができる事はあるだろうか?
0と0の間にある答えが知りたいのさ
僕がついた嘘のすべては君を思いのほか傷つけたらしいから
とりあえず謝っておくよ ごめんなさい
世界中が僕を敵視してるような つまらない妄想には付き合えないわ 君は僕の部屋から出て行く
ひとり取り残されたように いつまでも
壁のシミとにらめっこして 時間は無意味に過ぎてく
季節が無意味に過ぎてく
真っ白な壁紙もいつしか ヤニで黒ずみ
いつしか純粋だった心も汚れてしまったよ
僕のついた嘘のすべてを神様が全部本当にしてくれても僕の罪は消えないから
やっぱり謝るよ
ごめんなさい
窓もドアもない
入り口も出口もない
この世界で僕は
常識に飼われて
いつしか
餌も底を尽き
死んでしまうのさ
それが僕の運命だ
風は気まぐれに吹いたり 雨は降ったりやんだり
男はだらしなく
シャツをズボンからだしたり 女はわがままに 光り物を強請ったり
犬は遠吠えを繰り返して 隣のおばさんは細かいことに神経質になって そんな具合に繰り返す日々
日常はまるで 組み立てキットのように
だんだんと形を成してゆく あとは簡単さ
組み上がったら そのあとは何もない 組み立て直せない
一度きりの人生
一度きりの人生
夢もロマンもない
昭和の香りで
満たされた
喫茶店に
鈴を鳴らして
あらわれる
ギター弾きは年寄り
意味のない毎日は続く
右のものを左に移し
左にあるものを右に移す
繰り返す日々はなんの変化もなく過ぎる
ミイラになるまで
ミイラになるまで
嘘は嘘のまま
僕は広い広い檻の中
痛みのない死刑が執行されるのを笑いながら泣きながら待つ。