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どるとるの部屋


[2844] エブリデイ
詩人:どるとる [投票][編集]


大人になって 大人の大変さがわかっても
何も得るものなんて何もない こんなふうにずっと同じ毎日を繰り返して
いつかキャンデーのように 時間をかけて少しずつ小さくなってやがて時が来れば跡形もなく
消えてしまうんだね

重たいカバンを背負って
僕は前へ前へとペダルを漕ぐ
カレンダーの数字をひたすら飛び越えながら

きっと明日になれば
良いことがあるはず
確かなものは何もないけど 無理矢理にでも思わなくちゃ 苦しくて辛くていられない日々だから
ため息を愛想笑いやお世辞で隠したりごまかすたび 自分の中の大切な何かが 命よりも先に燃え尽きてしまうような気がして 悲しいばかりのエブリデイ

それでも繰り返すのさ その言葉
明日になれば きっと今日なんかより素晴らしい1日が訪れる
今日流した涙なんて問題じゃないくらいの笑顔に出会える
そんな期待もむなしく わかっていたけどまた変わらない1日がやって来る

太陽が昇ったり沈んだりする光景をただ眺めているだけで
いつか楽になれるのに なぜか変化を求めているのに面倒くさいばかりで 散らかった部屋からいつまでも抜け出せないよ
そんな例えが似合ってしまう エブリデイ

ほらね手を伸ばせば
すぐそこに 明日がある 夢は見当たらないけど 約束された平穏な毎日がある

なぜか 努力なんてしてなかったけど それでもね 何かに期待していた僕だったよ
うまく物語のように
偶然に幸せが訪れる
そんな愚かしい考えで 来るはずもない流れ星をずっと待っていた 星ひとつない夜空を眺めながら

記憶はだんだん遠ざかり どうでもいい昔話は汚い靴のかかとで踏みつぶしたよ
あとに残っていたものは吸いがらのような役に立たない僕の薄汚い 嘘や言い訳の山

夢から覚めて気づくといつも ひとりの自分が悲しくて悲しくていたたまれなくなる それでも強がらずにはいられないエブリデイ。

2011/05/18 (Wed)

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