詩人:どるとる | [投票][編集] |
裸足で旅に出よう
なにはなくても
人には歩ける
足がある
つかめる
手がある
だから
裸足で旅に出よう
着の身着のまま
翼など要らない
僕らには
勇気がある
決断力がある
闇をかき消す
光がある
なにはなくとも
足がある
つかめる
手がある
無駄にするなよ
大丈夫
大地を踏みしめ
大地を抱き体で感じよう
何も持たず
つまらない哲学や論理は置き去りにして
持って行くのは
せいぜいプライドくらいさ
あとはただカバンひとつに適当に懐かしいCDでもつめこんで裸足の旅へ出かけるのさ
僕は旅人だよ
しかも気ままな
だから風の吹くまま 気の向くまま
僕は旅人になった
心を旅する旅人に
裸足のままで傷つくことすら楽しみに旅に出る今
僕は今不安以上に興奮をおぼえてる
雨にうたれて
雷に鳴られて
ちょっとおびえて
ちょっとにやけて
裸足の旅は続く
それでも
裸足の旅は続く
まんまる満月
ギラギラ太陽
繰り返す
規則的なつまらない日々は僕をのみこんで死ぬまで巻き込んでシャララ
何も言えない
みんな
ただ事がすむのを
黙って
見送るだけ
それしかできない
みんな
口惜しく
見守るだけ
それぞれが各々の明日を静かにそうただ静かに己の旅を最初から最後まで
自分という周りから固執した孤独を抱えながら今日もどこかで人はその人なりに生きている
迷い悩み苦しむ
明日もまた人はただ生きるため生きるのだ
それはすなわち神に与えられし長い長い年月をかけた旅なのだ。