詩人:どるとる | [投票][編集] |
男だって 女だって 泣きたいときが必ずある
声をからして それこそ気がすむまで
若者だって年寄りだって 成人したてだって誰もが 泣きたいときがある そんなときには大人も子供も関係ないのさ
涙を流してる人の何が悪いんだ?
悲しいとき嬉しいとき
人は涙を流してその悲しみや喜びを表現するんじゃないか
その涙を笑う権利なんて誰にあるというのだろう?
人は涙を流せば流すほどに優しくなれるのさ 人の痛みに気づくには 人と同じ痛みを感じてはじめてその人の痛みを知るんだ
あれからいくつもの時が過ぎた
あれからいくつもの季節が過ぎた
あれからいくつもの人と出会い
あれからいくつもの人と別れた
あれからいくつもの景色を見て
あれからいくつもの思い出を抱えた
あれからいくつもの傷を負って
あれからいくつものやさしさに触れた
あれからいくつもの愛を知った
そしてあれから僕も少し大人になった
だけどあれからどれだけ時が過ぎても
けっして変わらない俺の涙 流したぶんだけやさしくなった
道の上に静かに
落ちる花びらのように 歳を重ねて 若さを散らせても やさしさだけが僕をひとでいさせてくれる。