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どるとるの部屋


[3204] 最終列車
詩人:どるとる [投票][編集]


さよなら その一言で僕らの今までの素敵な時間は雪のように解けて 淡く消える

最終列車の窓から手を振る 君をずっと追いかけもせずに見つめてるそんな夢をいつも見るんだ

記憶はあの日のまま
そこで止まったまま
いつまでも 涙する君の場面だけ 繰り返されるよ 何度でも
まるで後悔しているみたいに
あの日にかえれたらいいのに…なんて思ってる僕がいる

曇った窓ガラスに両手をついて 指で書いたさよなら
かき消してその下にまた会おうねって書きたかった僕だったから

いくつもの季節を乗り過ごして なんだかいろいろなことに遅れてる気がする僕だけどまだ君に会いたい僕がいるんだ

さよならじゃなくて
僕が言いたかったのは限りなく また会おうねだったのに
巻き戻らない時間が憎いよ

ああ もうあの日の君はどこにもいないね

追いかけても追いかけても 追いつけないはずだよね

今度こそ永遠にさよならさ

最終列車は行ったきり戻らない

片道だけの恋さ
長いため息吐き出して涙拭った夜。

2011/09/02 (Fri)

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