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どるとるの部屋


[3206] 不等号
詩人:どるとる [投票][編集]


この世界には今もくだらない争い続けてる国もあるし
みんなが平和すぎて
心にゆとりを持ちすぎて幸せにおぼれてる僕らの国みたいな惚けた場所もある

様々な人間模様が織りなす光と影 新聞に取り上げられたあの事件解決したかな
いつの間にか忘れられたように捕まる犯人と取り残された被害者。また総理が変わったらしいけど 僕にはあんまり関係ないことだ だって何を言おうが塀の向こうには僕らの声は届かないから

全くおかしなもんだね 狂った天才もいれば まともな馬鹿もいるんだ
狂った天才になるくらいなら まともな馬鹿のほうが何倍もマシだろう

繰り返し何度でも
今日は来てまた
知らん顔したまま
いつも同じタイミングで日は暮れて夜になり 昨日と同じ寂しさがわけもなく僕の頬に涙の川をつくるよ

テレビの天気予報 台風が上陸してる場所からだいぶ離れた場所では そんなこと嘘みたいに晴れた空の下笑ってる僕らがいて 一方ではまともに台風の影響くらって困ってる人もいる

運命の悪戯と割りきってみても これはあんまりだ
僕ら平等を叫ぶけど
この世界のどこか平等だといえるのか
あふれんばかりの矛盾と理不尽と不条理
貧富の差がありすぎる僕らの世界
どう足掻いても何もならないけど
何とかしてあげたい気持ちはあるんだよ

今日もまた誰かがどっかで心ない誰かに命を奪われても
泣きを見るのはいつも弱い人のほうだね
大切なもの 大事なこと 当たり前なこと
生きてるだけでただそれだけで十分すぎるくらい満ち足りた気持ち 必要最低限の衣食住 必要なものなら必要すぎるくらいここにあるのに
なんでこんなに世界は病んでいるんだろう
悩みがまた増えた
疑問がまた増えた

平等ってなんのためにある言葉なんだろう
平和ってただ謳ってるだけで みんな本当はわからないんだ

誰かの涙が雨粒のように落ちた水たまりに映る君の笑顔。

2011/09/03 (Sat)

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