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どるとるの部屋


[3333] それぞれの夜明け
詩人:どるとる [投票][編集]


どこにでもいるありふれた人だから
どこにでもある当たり前の毎日がとてもお似合い

ただ 今日の今日が明日に変わり 明日の今日もやがて昨日に変わるだけの単純な日々

涙あり笑いありの喜劇のようで悲劇のようなそんなお芝居のような物語がいつでも傍にあるのさ

ため息ひとつ 吐き出さずにのみこんで
抑えきれない涙を押し殺そうとするけど
無駄な努力に終わったよ やっぱり今日も涙せずには いられなかったよ

空の果てまで燃えている 夕暮れの街並み
まるで 夢の世界のように なんて美しいんだろう
疑いもなくただそう思う今を愛せるのなら 少しくらいの悲しみや辛い出来事も笑い飛ばせるよね

坂道の上にある
開けた場所から
見えた夜の街は
宝石箱のように
輝いていた

泣いてもいいから
いきることをやめないで
たとえどんな今を生きててもきっと笑える明日がいつかは必ず訪れるから
その時を待っていよう
誰の心にだって夜明けは訪れるのだから

それぞれの夜明け
そして
それぞれの夕暮れ

疲れ果てたように
うつむく顔を
面倒くさそうに
上げれば見えるだろう
今 夜空に輝く星たちが小さく光ってる
自分の力で光を放ちながら 何ひとつ 瞬きもせず ずっと瞳を開けたまま
あんな小さな星でさえ 輝いてる
僕も頑張ろう
そう思ったら
歩き出せる

それぞれの夜明けへとむかって。

2011/10/28 (Fri)

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